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パートナーシップ。

母が入院。父は介護施設に…
パジャマが色違いのお揃いだったことにとても驚いてる私です。
フカフカで手触りも良くて、暖かそう…
そんなお揃いパジャマから、母の言っていた『阿吽の呼吸』について今日は書いてみたくなりました。
よろしければ、お付き合いくださいませ☆

父と母の仲は子どもの私から見ても、決して仲の良い夫婦には見えませんでした。父が経営する会社を母が手伝い、家の中でも、いつも仕事の話だったし、2人の話ではなかったような気がします。
どこどこの会社との関係とか…税理士さんがどうのこうのとか、社員の誰々がどうしただこうしただなどなど。
今思えば、私たち子どもの話はなく…もちろん歯の浮くような二人の甘い話なんてのは聞いたことがなかったのです。(もしかしたら、話していたのかも二人きりの時にw)

今、両親は81歳。この頃の年代は何だかとても割り切ったパートナーシップなように思えます。ドライというか愛だ恋だなんてのはなくて,結婚がすべて。それこそ相手の職業や年収、親は何をしているのか?など。

と、ここまで書いておきながらですが…
私の両親はthe 純愛w 母には当時お付き合いしていた方がいました。しかし、父が母に猛アタック!母は父と付き合うことになりましたが、父は平気でデートの待ち合わせに2時間遅刻をしたり、(私ならさっさと帰ります)
父の家柄があまりよろしくない(財産がない)ことを理由に母の両親からは結婚を反対されながらも結婚。
ドラマかっ!です。
結婚しても父の仕事は転勤続きの上、勤務先の倒産まであったと言います。
転職先でも上手く行かず、脱サラ。自ら商売を始めたのです。
しかし、ここでもやってくれるじゃないのよ父ちゃん!お店の切り盛りは全て母に託し、自分は夜の街で営業活動という名のクラブ活動に勤しんでいたそうですw 今だったら「ブラボー」と私は彼に言うのかもw
母はひたすら家族の生活の為にやったことのない経営をやることになってしまったのです。
父は相変わらず夜のクラブ活動三昧。
i嫌気がさした母は、何度か実家に帰ってはみたものの、結婚を反対されていた身分…
「ほら!言ったこっちゃない」と両親に言われ、居心地の悪さにまた元の位置に戻るだったそう…

夫婦というよりも同じ戦火を乗り越えた同志のように思えます。

そんな私も旦那をどうしても受け入れることができなかった人。
何度も子供たちを連れて家出を繰り返すも、また自宅に帰るのです。
そんな時、母が『阿吽の呼吸』の話をしてくれました。

神社の鳥居付近にある狛犬です。金剛力士像もそうなのかな?
じっくりとご覧になられたことがありますでしょうか?
片方は口を開けています。こちらが「阿」
もう片方は口を閉じています。こちらは「吽」

意味は二人以上で一緒に物事を行う時の微妙な気持ち。またはそれが一致すること。  です。
息が合うということなんでしょうね。

母曰く、夫婦は一生かけてこの阿吽の呼吸を築いていくもの…
これは日々の積み重ねがあって、感覚でわかりあっていくもの…

こんなことを言っていました。

どうしても合わないこともあります、それは呼吸が合わなかったのでしょう。自分が我慢をし続けてしまったり、違和感を無視してしまったり。
阿と口を開け続けても辛いし、吽と口を閉じすぎてしまっても辛いのです。

母は我慢しなさい!あんたが悪い!と私に激を飛ばしながらも、阿吽の呼吸について話をしてくれたのです。

その後、父の会社は倒産をしました。15、6年くらい前かな…
実家は抵当に入っていたので引き渡し、両親はその後アパート暮らし、
やっと仕事抜きの2人だけの生活となりました。
とても慎ましい生活を送りながらも、楽しそうに思えました。
結婚生活をやり直してるようにも思えるくらい

そして今、この二人に阿吽の呼吸を見たような気がします。
それがお揃いのパジャマ…
母の入院の時に来ていたパジャマと父の介護施設へのショートステイ時のパジャマがお揃いなことに、私はとても驚き、とても安心したのです。

81歳のペアルック…
一冊本が書けそうなタイトルですねw

これは母が用意した物でしょうけど、苦労してきた母を見てきた私はとても安堵したのです。
病院と介護施設の離れ離れの生活ですが、繋がってるものがあるのです。

人の気持ちはわかりません、その人にしかわからないかもしれません…
娘の私としては、2人のお揃いパジャマから「阿吽の呼吸」の意味をやっと理解。

パートナーシップ。
阿と吽で繋がっていく関係なのかもしれませんね…

たくさんの愛をこめて♡
Share the love ♡Nori







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