特許出願の効果 特許ありの企業の方が利益率が高い秘密

中小企業専門の特許出願請負人、坂岡特許事務所、弁理士の坂岡範穗です!

特許ありの中小企業の方が、特許なしの中小企業より利益率が高いという結果が出ております。
なぜ、特許ありの中小企業の方が、特許なしの中小企業より利益率が良いのか?今日は、特許出願の効果、についてお話しします。

キャプチャ

このスライドは中小企業庁及び特許庁の資料から引用した物で、2015年から2017年までの3年間の中小企業における特許なしと特許ありの総資本営業利益率の差をグラフにしたものです。
ここで非製造業では殆ど差はないです。
ないといっても、特許取得に費用をかけての話ですので、実際には利益率は改善していると思われます。さらに、特許という知的財産が残るのですから、特許を取る方がいいですね。

一方、製造業では、3年間の平均が特許なしの中小企業が2.8%なのに対して、特許ありの企業は5.6%と倍になっています!
これ、凄い差ですね!

なんで、こんなに差が出るのでしょう?
儲かっている企業だから特許を持っているのか、特許を持っているから儲かるのか、鶏と卵みたいな話にもなってきそうですが、私の考えとしては、やっぱり特許を持っているから儲かるのだと思います。

何故ならば、特許出願をすることによって企業に良い効果が生じるからなんです。
これからこれらの効果を説明していきます!

理由は複数あると思いますが、主なところは以下のとおりです。

自社開発した技術を特許出願することによって、
・同業他社をけん制することができた
・同業他社との差別化を図ることができた
・自社の信用度が増した
・自社の技術力が向上した
・従業員の士気が向上した

これらの効果によってさらにこんな副次的効果も生まれてきます
・値引きをしなくても売れるようになった
・自社の売上げが向上した
・銀行や知り合いからの顧客紹介が増えた
・融資を受けやすくなった
・従業員が自社製品に誇りを持つようになった

逆に、自社開発した技術を特許出願しないと、
・せっかく開発した技術を他社に模倣されてしまう
・他社に自社技術を盗まれて逆に特許出願されてしまう
・先で他人から侵害の警告を受ける可能性がある
・取引先から単なる下請け業者と思われる

そしてさらにこんなことも、
・競合が増えて価格勝負になる
・自社がその事業を実施できなくなった
・自社が発明したという名誉がなくなる
・他社に技術を盗まれて悔しい思いをする

いかがですか?
特許出願をすることの効果と、しないことの不利益をご理解いただけたでしょうか?
これらの結果、特許ありの中小企業の方が高い利益率を上げていると考えます。

御社も特許を取得して利益率を改善することができる可能性があります。

但し、こんな中小企業の社長にはお勧めしません
・特許出願(または特許を取得)するだけでお金持ちになれると思っている
・特許に係る発明を自ら実施せずに他人にライセンスしようと思っている
・特許権のことを水戸黄門の印籠みたいに思っている

一方、こんな中小企業の社長にはお勧めです
・特許は技術開発の投資の一部と思っている
・特許は自社の技術力と営業力向上の一環と思っている
・特許について中長期的な考えを持っている

坂岡特許事務所へのお問い合わせはこちら
http://www.sakaoka.jp/contact

弁理士紹介
三重県桑名市大仲新田543-2
坂岡特許事務所
坂岡範穗(さかおかのりお)
1997年 ソニー稲沢株式会社 入社
2008年 弁理士試験合格
2010年 社団法人発明協会入社
2011年 弁理士登録をして特許事務所を開設

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