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「お待たせ」オリンピックに先立ち開業した中央線・東小金井駅

1964(昭和39)年の東京オリンピックに先立ち開業した、中央線の東小金井駅。まだ「武蔵野」の面影が残っていたころの同駅を写真で振り返ります。

(この記事は2018年8月に会員限定記事として配信したものです。)

25年ぶりに開業した中央線の新駅

 新幹線開業、東京オリンピック開幕を目前に控えていた1964(昭和39)年9月10日、中央線の武蔵境~武蔵小金井間に東小金井駅(東京都小金井市)が開業しました。中央線の国電区間(東京~高尾間)での新駅開業は1939(昭和14)年4月の西八王子駅以来、25年ぶりのことです。

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▲開業日の東小金井駅。当時の中央線は荷物電車のクモニ13も走っていた(1964年9月、楠居利彦撮影)。

 中央線の国電区間は都市近郊の路線としては駅間距離が比較的長く、最長は豊田~八王子間の4.3km、2番目が武蔵境~武蔵小金井間の3.4kmでした。東小金井駅はちょうどこの真ん中。武蔵境駅からも武蔵小金井駅からも1.7kmの位置になります。

 当時の中央線は三鷹を過ぎれば、至る所に武蔵野の面影が点在していました。武蔵境~武蔵小金井間では、やや武蔵境寄りの北側に変電所がある以外に大きな建物もなく、電車は直線区間をフルスピードで駆け抜けていました。

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