見出し画像

テントを新調したら景色が変わった

私は現在車が使えないため、どこでも徒歩ソロキャンパーなので、キャンプに行くときはいつも電車とバスと自転車を組み合わせてキャンプ地へと向かうことになる。
今回は琵琶湖。
先月下見しに行った琵琶湖にてソロキャンプを決行することにし、駅前でまたもやチャリンコを借りて、琵琶湖まで漕いだ。
そろそろ、どこでもすぐ自転車を借りる女という肩書をつけようかなと思う、イージーな感じで。
大阪から1時間でこの景色。
最高。

画像2

5度目となるソロキャンプ。


テントを新調して臨む今回のキャンプは、
新しい相棒の居心地寝心地使い心地を試すことと、
無料でキャンプできる場所にて静かに琵琶湖に抱かれて眠ること、
静岡旅で持ち帰ったおいしそうな奴らを食べること
などが目的。
いつもの水色のチープでポップなあんちくしょうは留守番である。
ちなみに、いつものあんちくしょうとはコイツのことで、コイツからの景色はこんな感じ。

画像11

画像12

これはこれで悪くないのだが、暴風雨の時にポタポタと雨漏りにやられたため、コイツの値段の2.5倍くらいの値段のテントを新調した。と言ってもそれでも1万円台ではあるが。
テントが変われば何が変わるのか楽しみである。



大阪から1時間半で辿り着くキャンプ地なので、今回はのんびりと家を15時前に出た。
テントを担いでこんなに遅くに出発するのは初めてだ。
こんなに遅い出発となってしまったのは、前日の夜に思い立って急に「よし、明日明後日はキャンプをするぞ」と決めて、そのくせ夜更かししてしまい昼過ぎに起きてしまったせいだが、平日の昼間ということで電車が空いていたからかえって良かった。
バタバタと適当にギアを詰め込んで家を飛び出たから、いつものゲバラのマグを忘れてしまったのは大きな痛手であるが仕方ない。
お茶が入ったままの状態でチェには我が家でお留守番をしてもらうこととなった。


新しいテントは、初めてなのに15分でたてることができた。
超簡単。
しかも、水色のチープでポップなあんちくしょうと重量はそれほど変わらないのに、ゆったりと広くて、何よりも前室が広々としていて良い。
うっとりしてしまう曲線系のルックス。
まるで新幹線である。
新幹線くんと呼ぼう。
新幹線くんのボディは白に見えて微妙なグレーだったがそれもまた良い。
中のフロアがネイビーなのも良い。
ああ、結局のところ、ルックスは最高。
出だしが遅かったせいで、テントをたてたばかりなのにもう陽が傾いていた。

画像1

前室の扉を片っ方だけ開けてみると、夕陽がそこにいた。

画像3

両方ファスナーを開けると夕陽と琵琶湖がそこにいた。

画像4

ああ、右側もちゃんとファスナーを開けた後、くるくるくるっと留めておくべきだったと反省。でもそれを差し引いてもいい景色だわとほれぼれする。

さてと。
晩ごはんの前に、ひとまず落ち着いて、おやつを食べることにした。
滋賀県に来たらクラブハリエでケーキかバウムクーヘンを買う習性がある私だが、本日はクラブハリエの隣のたねやに寄りどら焼きを買った。
新幹線くんの前室という名の玄関先で、静岡茶でのんびり陽が沈むのを眺める。

画像10

この景色を見て、いつものゲバラマグの不在を嘆きたいところではあるが、スノピのマグもまあ良しとする。
どうしていつもおしゃれふきんがテーブルとちょっとずれているのか、写真を見て気づかされる自分のガサツさに泣けてくる。
おしゃれ系インスタグラマーにはやはりなれそうもない、なる気もないが。
テントが新しくなってもギアがいつものメンバーだとここは自分の基地だなと安心できるから良い。
次は絶対ゲバラマグを忘れないで持ってこようと思う。

簡易トイレがあるだけの水道も何もないこの場所。
BBQは許可されているが、水道がないので洗い流せないので、簡単に食べられるものしか持ってきていない。
不便さはあるが、この琵琶湖と空と新幹線くんとレンタサイクルのチャリンコの風景に、自分も溶け込んで抱かれて眠れるだけで十分幸せを感じる。

画像6

平日なのでキャンパーは遠くに1組いただけだが、相当ディスタンス。魚が時々跳ねる音が聞こえてくるだけ。
ゆっくり日が落ちると思えば、あっという間に暗くなった。

画像7

画像8

日が沈んでからも新幹線くんは美しかった。

画像9

ライトアップ新幹線くん。
このテントは小さいランタンでこんなにも光る。
言い方を変えると、かなり透けるということ。
お着替えとかどんな感じに映るのかしら。スケスケじゃないとは思うけど。
どちらにしろやたらと着込んだりちょっと着込んでいるものを脱いだりするくらいだから、別に構わないけど。
透けるのは薄いカラーのテントの最大のデメリットだと思うが、それほど気にすることもなさそうだと思った。
朝の光と昼間の熱さがきっとやばそうだが、暑い時期はキャンプをしないし、アイマスクをして眠るのでその点もそれほど影響無さそうだと信じて、アイマスクをして眠った。



翌朝は曇りだったが、アイマスクからずれて飛び込んできた朝は、ドラキュラが棺桶から朝に出てきて死にかけるくらいの衝撃があった。まぶしい。
これだと日の出とともに早朝に目が覚めてしまうのが難点だなあと思い、時計を見る。
9時半だった。
いつも通り、たっぷり寝過ぎていた。
全然早起きできていなかったが、テントを変えても自分のペースを守れると分かり安心。
それからひたすらゴロゴロして過ごした。

画像10

どうしてちゃんとくるくるくるっと巻いて留めておけないのだろうとまた写真を見て思う。クーラーボックスも開けっぱなしだしな。
そんなことはどうでもよく感じるくらい良い景色である。
仮面ライダーのような、スパイダーマンのような、変態仮面のようなテント、新幹線くん。もうすっかり我が家だ。

ファスナー全開でぼーっとしていたら、時々釣り人が通る。目が合う。
お構いなくすぐそばで釣りをし始める釣り人。
無料で泊まれるこの場所は、キャンパーではなく釣り人の縄張りのようだった。
右側で釣りをされたのだが、右側のファスナーを締めれば、誰もいない世界にまた戻れた。
そして釣り人というのは、こまめに場所を移動して釣るらしく、何人かが近くで小一時間釣りをしてはどこかへ移っていってくれた。

それはそうと、前室でごはんを食べて過ごせるのもこのテントの強み。
何を食べたかというと、もちろんはみ出すくらいの肉をまた焼いたので、キャンプ飯については次回に。



この記事が参加している募集

買ってよかったもの

サポートしていただければ、世界多分一周の旅でいつもよりもちょっといいものを食べるのに使わせていただきます。そしてその日のことをここで綴って、世界のどこかからみなさんに向けて、少しの笑いを提供する予定です。