見出し画像

ChatGPTはどんなときに使うか?

【話題のChatGPTを使ってみた】
米国、OpenAI社のChatGPTが話題だ。ちょっとした質問を文字テキストでこのシステムにしてみると、ネット上の情報を使って、自然な文章で答えを返してくれる、というものだ。文章を自然にしているところが新しい。この「自然な人間のような答え」が「人間らしさ」を演出するキーとなっており、多くの人が「AIはここまで進化したのだ」と、感じることができる、という仕組みだ。もっとも、その答えの中身は、一般的なネットでの検索結果の域は出ていない。数式を言葉で解釈してくれる、なども、ほぼ正確だ。従来であれば、人間が検索して、でてきた答えを文章にする、というところを、このサービスに任せることができる。自分で集めた情報で自分で文章を書く手間が省ける。文章を作らずコピペで行ける。

【一般的な質問ではなんとかなる】
実際に使ってみたのだが、一般的にネットで検索すると出てくる文章をネット上のどこからかもってきて合成している感じがある。基本的に「xxとはなんですか?」という質問の答えは、一般的な答えではあるが、だいたいあたっている。が、少しマイナーな質問の答えは、間違えたり、知らなくて謝ってきたりする。もっともらしい答えは出すが、ネット情報が間違っていれば、しれっと間違えた答えを出す。

【「個性」や「深さ」はない】
文章を書くのが苦手だったり、苦痛だったりする人が、もっともらしい文章をビジネスのために作って出すには、非常に効率が良いシステムだと思う。新規事業のプレゼン資料を作るときの「前フリ」書きの省力化には使えるだろう。また、学生のペーパーテストの答案くらいなら、なんとかなる感じだ。しかし、思想や哲学、信念などを伴った、他には無いオリジナルな視点や、物事への独特な光の当て方、独自の解釈などの「個性」はこのシステムでは出ない。先日、惜しまれる中に亡くなった、個性的で鋭い批評で知られた書き手である小田嶋隆氏をChatGPTで蘇らせる、などということはできないわけだ。いや、もう、明日には「odajima-AI-chat」なんてのが、できてるかもしれませんけれども。

【ChatGPTだけではなく】
画像生成のAIでも、同じような感じで、複数の「絵」を入れると、それらを合成して新しい絵を出してくれるサービスが既に複数ある。これらのサービスは独自の個性がほとんど無い。だから「一般的なクリエイター」は失業するにしても、しっかり確立した個性がある絵を感じさせるホンモノのクリエイターの「作品」は、やはりこういったシステムでは作れない。AIの時代でも人間の個性はしばらくは生き残るだろう。

しかし、萌え系の、誰が描いたか絵だけではすぐに誰の作品ともわからないものを描いて、自称「クリエイター」で食っている、という程度の「クリエイター」はこのシステムで十分に置き換えられるだろう。人間は必要なくなる、と言われているが、ChatGPTでもニュース記事のような事実の羅列で良い記事などは、これで十分だろう。つまり「没個性を求められる仕事」は淘汰され、個性で売ることができる「仕事」「作品」はこの先もしばらくは生き残るだろう、と思う。

【Googleの「MusicLM」】
Googleも先程、文章で「こんな音楽がほしい」と書けば「そういう音楽を奏でてくれる」というAIサービス「MusicLM」を発表した。実際のサービスはまだ一般では使えないが、システムはできている、とのことだ。文章のChatGPT、音楽のMusicLM。この流れは、やがて、服飾デザインや工業デザインなどの分野で「個性ではなく、より早くそれらしいものが安価にほしい」という要求に答える様になるだろう。別の言い方をすれば、安価なそれっぽいデザインを描いて糧としていた、有名ではない「クリエイター」という名前の職業の人の多くが失職する、ということだろう、と、私は思う。

【世の中の多くのビジネスは「個性のある仕事」は求めていない】
世の中のビジネスの多くは、ホンモノの個性を必要としていない。そういうビジネスをやってきて、自分はプロだと思っていて食って来た人にはこれらのシステムは脅威と感じるだろう。

【「個性」「哲学」は「まだ」できない、というだけか?】
現状のAIは、まだデータの蓄積が足りない。人間で言えば産まれて来たばかりの子供にすぎない。これから様々な知識を詰め込み、おそらく、一部には個性も出てくるものも、これから出現することは十分に考えられる。どんな経験をしてくるかで人間の能力のかなりの部分ができるのだとしたら、AIも今から育っていくのだろう。

いまできないことは、明日もそうだとは限らない。

だから、今、目の前にあるものだけを見て驚いたり、嘆いたり、「こういうものだ」と決めつけることはしないことだ。「今日はこういうモノだが、明日は違うものになる」というスピードで世の中は動いている。YouTubeの動画でも、この変化のキャッチアップは「遅い」。今はそういう時代なのだ。

【ChatGPTで聞いてみた】

Q : 日本のnoteというサービスについて教えてください。

A:

"note"は、日本において数多くのサービスが存在する可能性がありますが、具体的な内容が不明です。以下はいくつかのサービスについての情報です。

  • NTTドコモの「note」は、スマートフォン・タブレットなどの携帯端末ブランドです。

  • noteという名前を持った文房具などの製品が販売されていることもあります。

  • noteという名前を持ったアプリケーションやWEBサービスも存在するかもしれません。

具体的な内容を知りたい場合は、そのサービスに関連する情報源に問い合わせてください。

をい。

とは思ったが、実は翌日に同じ質問をしてみると、ちゃんと前日に質問された単語をネットで調べていて、答えが変わってより正確なものになっていることが多い。これがAIの「学習」である。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?