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トルコへ薄毛治療目的に来た日本人旅行客が失踪

先日クルド人からトルコメディアが報じたニュース記事が送られてきました。トルコ、イスタンブールに薄毛治療目的で来ていた日本人が失踪したらしいです。私自身このニュースで初めて知ったのですが、トルコは薄毛治療ツーリズムで外貨を稼いでたようです。トルコ国営通信は4年前、1年で10万人以上が薄毛治療目的でトルコを訪問したと誇っていました。お名前が杉谷さんというんだとか。続報がないかと今日までまっていましたが、何もありませんでした(後回しにしてました)。

報じられている情報も非常に少なく、2カ月前に同様にイスタンブールで薄毛治療をしていたトルコ人が失踪したことが付記されていたことくらいです。トルコメディアの英語版では本件について配信されている様子はなく、直ぐに忘れ去られそうな感じです。

クルド人はこの一件でトルコ向け観光事業が打撃を受け、トルコ経済も更に低迷すると息巻いていました。いくらクルド贔屓の自分でもそこまでは同意しかねましたが、薄毛治療のみならずトルコ旅行は控えるべきということには同意します(最もコロナが猖獗を極める現在コロナ感染者大国に出向く物好きは極少数でしょうが…)。

日本の外務省安全保障情報は現在、トルコがコロナ感染者大国になったことにより渡航を控えるよう呼びかけています。以前はクルディスタンのイラクとの国境地帯における紛争地域以外は「安全」と評価されていました。諸外国はトルコのリスクを冷静に評価しています。例えばトルコの同盟国アメリカは、コロナに関係なくトルコへの渡航を「再考」するよう呼びかけています。

トルコにはイスラム国の元戦闘員が大量に潜伏しており、定期的に摘発されています。多くのテロリストはテロ目的というより潜伏、逃避のためにトルコに滞在しているので、イラク、シリアの状況と同列に語るわけにはいかないのも事実です。とはいえ日本政府はトルコの状況変化についてあまりに無頓着、あるいは友好国に忖度していると言わざるを得ません。トルコは急速に独裁国家と化しており、中国同様悪気のない何気ない行動で逮捕されるリスクも高まっています。そんなことを今回の日本人失踪事件を見て思いました。

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