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18. 納得感のあるフィードバックを行い、次の目標を設定する

■Keynote
フィードバックの原則は「褒める・叱る・褒める」である。次に解決すべき課題を示す的確なレビュー(評価)こそ社員を伸ばす一番の糧となる。レビューについては、帰りの電車の中など、移動時間や空き時間を有効活用し、日々のコミュニケーションの中で行えばいい。
By 伊藤彰 (株式会社チェンジ 取締役兼執行役員副社長)


■納得感を重視する
評価・フィードバックが機能してこそ、被評価者はモチベーションを高め、能力や行動を改善しようという意欲に良い刺激をもたらすことができる。
納得感を引き出すためには、日頃から会話を重ね信頼関係を築いておくこと、その上で対面でミーティングを行うことだ。忙しいからといってオンライン(メールやチャット)だけで済ますことは不信感につながりかねない。そしてミーティングはまず先に被評価者の話を十分に聞くことから始めたい。もし被評価者の言い分を聞かずに評価者から一方的に話してしまうと、納得感を削ぎかねない。

■2つの「評価者の心得」
評価者の心得として下記2つに徹し切りたい。
①期待を伝えること:
目標について事前に合意している期待値に対して応えられていたのか否か、水準に基づいて振り返ることに徹しきる。

②事実で抑えること:
思い込みや感情を排除し、結果や行動など客観的な事実で評価することで被評価者の納得感を高めることに徹しきる。

■2つの評価の納得感を形成する「要素」
一つは経済的処遇における納得性、もう一つは昇進昇格における特性だ。この二つに社員の納得考えられないと、せっかく運用している人事評価制度も却ってって意図せぬ悪影響をもたらしかねない。

■「評価伝達時」の納得感を高める2つの要素
評価内容そのものはさることながら、評価の伝達時の納得感は、⑴人による納得感(誰から評価されるか)と、②制度に対する納得感(運用は適切か、他同僚との比較)によって大きく影響を受ける。①は上述の通り日頃の信頼関係によって高め、⑵は話す内容を被評価者のレベル感と目標の妥当性に絞ることで高めたい。他同僚との相対評価は評価者が行うことであり、被評価者が気を揉むことではないからである。

<フィードバックで伝える内容>
1.評価結果を伝える
2.良い点について説明する
3.不十分な点について説明する
4.相対評価の場合は、組織の中における本人の位置付けを理解させる
5.今後に向けた期待(仕事の側面と本人の成長の側面)を伝える
6.上司として支援することを伝える
(出典:『人事制度活用の“勘どころ”』産業能率大学総合研究所 人事システム開発プロジェクト編著)

■Let's Think!
評価フィードバック実施後に「相手は納得感を持てているか」を検証するにはどうするのが良いだろうか?



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