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美しい映画 リトル・フォレスト

魅了された。その映画の美しさにである。
簡素な美しさという点では、僕が44年の人生で観た中で一番美しい映画だった。
リトル・フォレスト 夏・秋/冬・春
橋本愛さん演じる「いち子」が「小森」という東北の田舎の村で暮らす1年を丁寧に追った映画。
1時間×四季という変わったフォーマットの映画だ。
ストーリーはほとんどない。
通常の映画なら、ドラマとドラマの間の繋ぎシーンに過ぎないささやかな出来事、ささやかな心理描写。そんな部分を切り取った映画だ。
とにかく映画の作りが丁寧だ。それは映画の中での橋本愛の丁寧な生活とシンクロする。
農業、自然食、田舎暮らし、ワードにするのは簡単だけど、それを映像にするのに気の遠くなるような手間暇をかけている。
美しい風景で美しい人が美味しいものを食べている。それだけでいい。
そんな映画。
でも退屈はしない。丁寧に生活する「いち子」の裏にある動機を探るのはスリリングだ。
映像の編集も遊び心があって面白い。
産まれてからずっと街で暮らしてきた自分からは程遠い田舎暮らし。
SFアドベンチャーが好きな自分からは発想できないシンプルな話。
映画は自分を遠くに連れて行ってくれる。それは宇宙の彼方のこともあれば東北の農村であったりもする。

蛇足:
この映画は橋本愛さんを目当てに見はじめました。そうしたら松岡茉優さんが友人役で出てきて、まぼろしのGMTセンターとGMTリーダーのコラボ!こんなところで「あまちゃん」のプチ同窓会やってたのね。

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