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ヨーダ論・中【スカイウォーカーの夜明け ディズニープラス配信記念】

ヨーダの戦いで状況がいい方向に向いたことはありません。
その25年後、ep5でのヨーダは後悔しています。
ルークに「偉大な戦士」と称えられて苦笑したヨーダの台詞。

「戦いで人は偉大にはならん」
ep1-3とep5-6でのヨーダの変化に注目すると、SWの見方が変わります。

仮にヨーダの外観を小さいおじいさんじゃなくて、マッチョな大男としてみましょう。そう、ハルクみたいな。
そしてフォースを筋肉としてみましょう。
ep1-3のヨーダは、筋肉を誇示してひたすら敵と殴り合いをしてる人です。

ちっとも格好よくありません。
でも不思議なことに、ep5-6のヨーダは外見がマッチョな大男だとしても、格好いいんです。
筋肉を誇示せず、争いを避け、ルークを教え導く賢人。

「見かけで相手を判断してはいかん」
ep5のヨーダは言いました。
でもSWは映画。ジョーシ・ルーカスは大人も子どもも楽しめるエンターテイメントとして製作しました。

だから表面上、ep1−3のヨーダも格好いいんです。
ローブがひらり、ライトセーバーくるくる、フォースでどかん。重々しい口調でしゃべる。
でもルーカスは映画の中で「ヨーダはアホだよ」というメッセージを目立たないように繰り返し表現しています。

あたりまえのことを重々しく言うのもそれですが、いちばんわかりやすいのがep2のクライマックスシーン。
ヨーダは敵の中ボス、ドゥーク伯爵と対決します。
劣勢になったドゥーク伯爵は倒れている2人のジェダイの上に「フォース」で巨大な柱を落として潰そうとします。

ヨーダは「フォース」でその柱を受け止め、投げ飛ばして2人を救います。
その隙にドゥーク伯爵は逃げることに成功します。
ね、アホでしょ?ヨーダが。

え、わからない!?じゃあ解説しますね。
柱の下の2人を救うのに重い柱を受け止める必要はありません。
柱の下の柱よりはるかに軽い2人を「フォース」で引っ張り出せばいいんです。

柱を投げ飛ばすよりもはるかに簡単ですし、余力も残ってドゥーク伯爵を逃さなかったかも。
とっさの判断が難しかったのかもしれませんが、ヨーダが見かけの半分でも賢ければそうしてたはず。
ヨーダは「力」に対して真正面から「力」で対抗しました。
「知恵」を使えばはるかに簡単で効果的に目的を達せられたのに。

つづく

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