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KANSO建築

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スイスの建築士・大工のサシャ・シェア、日本の建築設計士の佐藤欣裕、ドイツの森林・環境コンサルタントの池田憲昭が立ち上げた人と自然と共鳴する建築のプラットフォームの考え方や事業を紹… もっと読む
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#エコ建築

温故知新を探求する —蓄熱(調熱)の子音を科学する

温故知新を探求する —蓄熱(調熱)の子音を科学する

11月8日のKANSOセミナーでは、KANSOの建築が主軸にしているマテリアルの「蓄熱(調熱)」と「調湿」について、科学的な実測データを用いて、より理解を深めたいと思っています。

https://kanso-in-misato.peatix.com/view

ここでは、セミナーのイントロダクションとして、蓄熱(調熱)について、理論的な解説をしたいと思います。簡潔に書いたつもりですが、SNSにと

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KANSOセミナー: 温故知新を探求する

KANSOセミナー: 温故知新を探求する

2023年11月8日(水)
14:00-14:45 ▶︎ KANSO美郷オフィスと工房の見学(リアル参加者のみ)
15:00-17:00 ▶︎ レクチャーとディスカッション(リアル&オンライン)

|参加費|
リアル参加者(最大30名まで): 5000円
オンライン参加者(最大500名まで): 3000円

|チケット購入|
https://kanso-in-misato.peatix.com/v

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3月25日ウェビナー: 採光と蓄熱で冬を過ごす —理論と実測データ、感覚と行動

3月25日ウェビナー: 採光と蓄熱で冬を過ごす —理論と実測データ、感覚と行動

KANSOのウェビナーを開催します。
【採光と蓄熱で冬を過ごす —理論と実測データ、感覚と行動】
https://kanso-winter1.peatix.com/view
2022/03/25 (金)  16:00 - 18:00  オンライン
参加費 一般:1700円  学生:800円

(チケット購入者で当日参加できなかった方、希望者には、レクチャーの部分のみ、ウェビナー後、5日間の期間限定

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KANSOモデルハウス「美郷アトリエ」が初めての夏を迎える

KANSOモデルハウス「美郷アトリエ」が初めての夏を迎える

www.kanso-bau.com

自然のマテリアルの多面的な機能を最大限に活かす、その中で蓄熱(吸熱と放熱)と調湿を主軸に置いた、暖房も冷房も機械換気も必要のない建物が、秋田県仙北郡美郷町の「もるくす建築社」の新オフィス「美郷アトリエ」として、今年春に完成しました。

元祖KANSOの建物を2014年に伴侶と一緒にスイス中央アルプスの麓に建設し住んでいるサシャ・シェアと、それに感銘を受けた「も

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第6感で感じる快適さ

第6感で感じる快適さ

KANSOモデル棟第1号を新オフィスとして使い始めて3週間が経った頃、もるくす建築社の佐藤欣裕氏に、実感を聞いてみました。

「室温はすごく安定している。自分が住んでいる省エネ建築の自宅と比べて、マテリアルの質感が圧倒的で、何か、第6感で感じる心地よさがある」

という回答をもらいました。

現代の省エネ建築の合言葉は「断熱」ですが、KANSOでは、「蓄熱」と「調湿」を主軸にしています。

「断熱

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外構の自然も大切な要素!

外構の自然も大切な要素!

KANSO日本の実験棟「美郷アトリエ」の外構です。地域の優れた庭園土木業者さんが、素早く、丁寧に仕事をされました。

建物の外まわりの土や石、緑や水のエレメントは、自然の室内環境調整装置です。建物の中の温度、湿度、光を快適な状態に保つ大切な役割があり、KANSOが追求するローテクを実現するための重要なエレメントです。古来から人間が活用してきた知恵です。

KANSOのモデルハウス完成(2021年4月)

KANSOのモデルハウス完成(2021年4月)

KANSOの日本モデルハウス第1号、もるくす建築社(秋田県大仙市)の「美郷アトリエ」が、ほぼ予定どおり完成しました! 家具を入れる前の写真です。

人間が太古の昔から活用してきた自然素材の多面的な性能(蓄熱・断熱・調湿等)を十分に生かして、機械設備(冷暖房や機械換気、レンジフードなど)を使わないで機能するかどうかの実験を開始。

寒い時は、太陽光を取り入れて躯体に蓄熱させ、暑い時は遮光し、蓄熱体に

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三和土の床

三和土の床

秋田のKANSO建築モデル、仕上げにかかっています。現在、素早い蓄熱体として大切な機能を果たす土床の施行中です。

吸熱効果を高めるために色の黒い現地の土(三和土)を3cm、コンクリートのベタ基礎の上に塗ります。冬は、太陽光を素早くたくさん吸収し蓄熱し、室温調整し、夏は、熱気を素早く吸収して、部屋を涼しく保ちます。昔の日本建築にあった土間の効果です。
https://www.kanso-bau.c

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蓄熱と調湿

蓄熱と調湿

KANSO建築の日本モデル棟、2020/2021年冬の施工風景です。

「断熱」偏重の現代建築の発想から頭を解放し、自然のマテリアルが持つ高い蓄熱性能(吸熱と放熱)と調湿(吸湿と放湿)を軸にした建築コンセプトです。それによって最大限のローテクを実現します。

結果的に断熱性能は高いですが、蓄熱と調湿を求めた結果です。

中のマテリアルの蓄熱効果を上げるため、南側のサッシのガラスは、断熱性能を落とし

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大切な基礎!

大切な基礎!

基礎は大切な部分です。重量のある建物を支える、地面の湿気を防ぐ、虫を防ぐ、熱の損失を防ぐ、という多面的な機能があります。
KANSOモデルハウス1号の「もるくす建築社の美郷アトリエ」では、下から、発泡ガラス砂利(ガラスのリサイクル部材)200mm、EPS180mm、コンクリート300mmという構成です。
この組み合わせで、高い断熱、蓄熱、防水、防虫の機能を実現します。
本当は、元祖KANSOのスイ

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KANSO建築

KANSO建築

www.kanso-bau.com

KANSOは、秋田の建築士の佐藤欣裕、スイスの建築士・大工のサシャ・シェア、ドイツの森林コンサルタントの池田憲昭(私)が2020年に形成した建築哲学です。中核にあるのは、スイスアルプスのツヴァイジメン村でサシャ・シェア(大工・建築士)氏が伴侶(構造士)と一緒に設計・建設した住居兼オフィスです。標高1000メートルの寒冷地で、2014年の完成以来、暖房も機械換気

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