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いわき時空散走プロジェクトについて(2024年版)


「いわき時空散走」

立ち上がりの経緯

「自転車で走ること」が目的ではなく、「自転車を活用して」散歩するように、ゆっくりと自転車で巡り、「歴史や文化」に触れたり、「食」を楽しんだりする自転車を活用した新しい楽しみ方である、「散走」

ノレル?ではオープン当初からメインコンテンツの一つとして、地域資源の発掘と自転車活用における裾野拡大を目的とし、地域の皆さんがガイドを務める形で「散走イベント」を実施してきました。

「散走」に向き合い続け、見つかった課題や希望を織り交ぜて、さらなる拡大を目指し立ち上がったのが、「いわき時空散走」プロジェクトです。

「いわき時空散走」というプロジェクト名は、いわき平時空MAPにインスパイアを受け、命名されたものです。「時空を超えた地域の物語を紡ぎながら自転車で走っていきたい」そんな思いが込められています。

※経緯についての詳細は、以下の記事をご覧ください。


いわき時空散走とは

「いわき時空散走」は、観光家でコモンズデザイナーの陸奥賢をプロデューサーに迎え、ツアーとマップ作成、及びサポーターの養成を実施していきます。

いわき市内で約30ヶ所のエリアでマップを作っていくことを最終目標とし、はじめに市内の14駅(常磐線・磐越東線含む)全てにおいて、駅をスタートゴールにしたツアー及びマップを作成していきます。

マップのお披露目とツアーの実施を行う、「いわき時空散走フェスティバル」を毎年春と秋に開催。初年度秋に3コース、次年度春に5コース、秋に8コースとコースを増やしながら展開しています。

また、作成したマップはいわき市内各所に配布するほか、オープンリソースとして皆さんに手軽に楽しんでもらうため、ホームページでダウンロードができます。

ダウンロードしたマップをもって自由に巡るのもよし、ツアーに参加してわいわいと語らいあいながら楽しむもよし。それぞれの自転車の楽しみ方に合わせて活用できる「公共財(コモンズ)」として、このプロジェクトが機能することを目指しています。

コミュニティ・サイクル・ツーリズム

「いわき時空散走」は、いわきの万華鏡のような百花繚乱の地域文化を、歴史を、風土を、物語を、参加者の皆さんと一緒に体感し、語り合い、遊び、楽しもう!という「コミュニティ・サイクル・ツーリズム」です。

プロジェクトメンバーとツアーの担い手である「サポーター」とともに、地域を訪ね、地域の皆さんのお話に耳を傾け、丁寧なリサーチを重ねながら、地域の宝物を発掘し、地霊(ゲニウス・ロキ)をマップとツアーの形でみえる化していきます。

いわき時空散走の案内役である「サポーター」は、それぞれの地域で活動する皆さんにお願いしています。サポーターはツアーに参加する皆さんの話を引き出していく「聞き役」として、 参加者同士がどんどん話し出していくツアーを作っていきます。その中で、参加者の地域への当事者性や郷土愛が育まれていく。これが「コミュニティ・サイクル・ツーリズム」にとって大事なことなのです。

プロジェクトメンバー

いわき時空散走の個性豊かなプロジェクトメンバーを紹介します。このメンバーでリサーチや、マップ・ツアーの実施など、プロジェクトを運営しています。

プロデューサー/陸奥賢(むつ・さとし)

観光家/コモンズ・デザイナー/社会実験者。1978年大阪・住吉生まれ、堺育ち。2007年に地元・堺を舞台にしたコミュニティ・ツーリズム企画で地域活性化ビジネスプラン「SAKAI賞」を受賞(主催・堺商工会議所)。2008年10月から2013年1月まで「大阪あそ歩」(2012年、観光庁長官表彰受賞)にプロデューサーとして携わる。2011年から「大阪七墓巡り復活プロジェクト」「まわしよみ新聞」(読売教育賞最優秀賞受賞)「直観讀みブックマーカー」「当事者研究スゴロク」「演劇シチュエーションカード 劇札」「歌垣風呂」(京都文化ベンチャーコンペティション企業賞受賞)「死生観光トランプ」などの一連のコモンズ・デザイン・プロジェクトを企画・立案・主宰している。大阪まち歩き大学学長。著書に『まわしよみ新聞をつくろう!』(創元社)

プロフィール | mutsu-satoshi.com

事務局長・コーディネーター/寺澤亜彩加(てらざわ・あさか)

1995年愛知県名古屋市生。多摩美術大学演劇舞踊デザイン学科卒業後、庭師修行に従事。2019年4月、福島県いわき市に移住。同年、藤城光とのユニット「phyton(フィトン)」にて、体験型ツアー演劇「地中の羽化、百億の波の果て」を制作。いわき市に事務局を構える「一般社団法人日本パラサイクリング連盟」と出会い、「いわき自転車文化発信・交流拠点ノレル?」のコーディネータとして活動し始める。いわき時空散走では現地のコーディネートと事務局を担当する。

スーパーバイザー/権丈泰巳

1972年福岡県福岡市生まれ。中学1年生の時にテレビで見たツールドフランスに憧れ自転車を始める。大学時にタンデムのパイロットをボランティアで行ったことがパラサイクリングとの出会い。2004年アテネ~2020年東京パラリンピックまでコーチ、監督を歴任。現職は、日本パラサイクリング連盟HPD。2019年5月にいわき市へ連盟事務局と共に移住。NORERU?では「障害の有無にかかわらず、様々な方に自転車の楽しさを伝えていきたい!」という思いで活動を続けている。

HOME - 一般社団法人日本パラサイクリング連盟 (jpcfweb.com)

アシスタントスタッフ/井上栞里(いのうえ・しおり)

2000年大阪府生まれ。2023年に東洋大学社会学部卒業後、いわき市に移住。いわき市との出会いは、2021年にサークルで農業ボランティアを始めてから。2022年夏には、「さすかる」のインターンに参加し、そこでコーディネーターの寺澤亜彩加氏に出会ったことをきっかけに、いわき市に移り住み、現在は「いわき自転車文化発信・交流拠点ノレル?」のスタッフとして働いている。

制作部/藤城光(ふじしろ・ひかり)

美術作家/デザイナー。水戸市出身、埼玉大学教養学部文化人類学コース卒業後、東京でデザインの仕事に就く。2010年に福島県いわき市に移住したことがきっかけとなり、土地やモノに刻まれた記憶などをテーマとした作品を制作するようになった。震災後は、聞き書き(PRAY+LIFE)や場づくり(未来会議)活動にも関わっている。主な作品は「VOYAGER」(さいたまトリエンナーレ)、「地中の羽化、百億の波の果て」(白水アーツキャンプ phytonとして作・演出 )、「神籬」(田人アートミーティング)「彼女の町、彼の海岸」(駒込倉庫/アートトAA)「深遠なる庭園にて」(生野ルートダルジャン芸術祭・) 「ふねやまにのぼる」(西宮船坂ビエンナーレ 岸井大輔×トチアキタイヨウ×藤城光)、「ぬけあい」(ギャラリーROCKET)など。 [WEBSITE https://hikarifujishiro.com]

制作部/フジキ カオリ

イラストレーター・絵本作家。茨城県出身、東京都在住。'00年カナダケベック大学短期留学、バートック紙芝居塾7期卒、IKEの会所属、童心社55周年紙芝居公募佳作、集英社コバルトイラスト大賞佳作、東京書籍やJICAなどの教科書挿絵、ソニーラジオQT1パッケージ、FMかしまキャラクター、ノンノ、フィッテ、キャンキャン、トーキョーウォーカー、SAYシュシュ、ピチレモン、たまご/ひよこクラブなどの雑誌。福島県内においては、いわき平時空MAPイラスト、富岡町図書館バスラッピング、福島県立博物館展示会広報物イラストなど手がけている。個展、グループ展多数参加。

サポーター

「いわき時空散走」では、地域で生まれ育ったり、移り住んだり、様々な形で、地域に接している方々に「いわき時空散走サポーター」となってもらい、ツアーを実施していきます。

ツアーでは参加者同士が対話をかわし、様々なコミュニケーションが生まれることを大事にしています。いわき時空散走サポーターは、参加者に
寄り添い、参加者と目線を合わせ、友達になっていきながら、対話の場のファシリテーター役を担います。


松本恵美子(まつもと・えみこ)

いわき生まれのいわき育ち。自称「い」わきの中の蛙。1981年より地元のアマチュア劇団「劇団いわき小劇場」にて活動。2015年より土地とそこに生きる人々の物語を演劇にする集団「劇団ごきげんよう」に参加。これまでにいわき市内各所を巡りながら作品を上演。母校の大野中学校の閉校にあたり最後の卒業生と『坂を登れば』という作品を制作したことを機に、閉じていく土地について考えるようになる。2023年より「いわき時空散走」に関わるようになり、ゆったりと景色と人に触れながら、ディープな地元の発見を楽しんでいる。地元「大野・玉山」エリア、在住「草野」エリアの、サポーターを務める。

櫛田啓子(くしだ・けいこ)

小川郷の偉人のうちの一人、櫛田民蔵の親戚(弟の孫)にあたる。民蔵の妻で女権活動家として活躍した櫛田フキとも不思議な縁で繋がっている。短大を卒業後は保育の道一本を突き進み、いわきに帰郷後は「さくらさくらんぼ」の保育をいわきで初めて導入し広めた後、現在は櫛田民蔵の生家にて「芽吹きの原保育園」を営んでいる。人間形成の土台づくりとして、大事な乳幼児期に自然豊かな環境のもの、リズム遊びと自然体験を通して、身体づくりを大事にしている保育を続けている。

正木里奈(まさき・りな)

1996年福島県いわき市佐糠生まれ・佐糠育ち。大学で国際コミュニケーションや日本語教育を学び、留学先のハワイでも多様な文化や歴史、社会問題に触れる。卒業後は環境問題に取り組む化粧品メーカー「LUSHジャパン」で働くように。退職を機に故郷であるいわき市にUターン。地元の歴史や物語に興味が湧くようになり、「いわき時空散走プロジェクト」に参加。地元である、植田・佐糠・金山エリアの「いわき時空散走サポーター」を務める。

大森由美子(おおもり・ゆみこ)

大森由美子。白河市出身。1989年高校教師としていわき市に赴任。縁あって赤井に住むことになり25年以上が経過。しかし、まだまだ赤井は未知の世界。地元ネタを探りつつ自転車と歩きで赤井周辺を紹介したいという思いがありプロジェクトに参加。2019年から女性3人組バンド「明星」で活動中。ライブでは誰もが聞いたことのある昭和歌謡を演奏している。

北林由布子(きたばやし・ゆうこ)

いわき市平駅前商店街生まれ。高校卒業後上京。帰郷するたび寂しくなっていく商店街を面白くしたいと飲食店の開業を決意。2004年にUターンし、イタリアンカフェダイニング「La Stanza(スタンツァ)」を開業。2011年3月東日本大震災・原発事故を経験後、地元生産者さんとの連携をスタートし、食イベなど開催。地産オンリーのイタリアンを目指す。街では商店街の同世代と「三町目ジャンボリー」というマルシェイベントを企画運営。2018年1月「いわき駅前にゲストハウスをつくりたい」というプロジェクトをFacebookで立ち上げ、2019年10月自社ビル1,2階リノベ工事開始。2020年4月コロナ禍に「GuestHouse & Lounge FARO iwaki」開業。FAROのラウンジでは、各種ワークショップやライブ配信など企画運営している。

渡邉瞳子(わたなべ・とうこ)

いわき市平生まれ。大学卒業後、いわき市社会福祉協議会にて地域福祉に従事。2019年、障害福祉とまちづくり活動に取り組むNPO法人ソーシャルデザインワークスに入職。障害福祉事業所「ソーシャルスクエア上荒川店」にて障害のある方の自立や就労の支援を行っている。事業所内に利用者さんの作品を展示したところ作品を見に来た方と交流が生まれたことをきっかけに、地域の方を巻き込んで「みんなでつくる美術館プロジェクト」を立ち上げる。2023年12月に「ART BASE しかく」をオープン。いわきの歴史や文化に興味があり、大学ではいわき学を学んだ。もっと地域のことが知りたいと思い、時空散走プロジェクトに参加。

井上栞里(いのうえ・しおり)

2000年大阪府生まれ。2023年に東洋大学社会学部卒業後、いわき市に移住。いわき市との出会いは、2021年にサークルで農業ボランティアを始めてから。2022年夏には、「さすかる」のインターンに参加し、そこでコーディネーターの寺澤亜彩加氏に出会ったことをきっかけに、いわき市に移り住み、現在は「いわき自転車文化発信・交流拠点ノレル?」のスタッフとして働いている。

藤城光(ふじしろ・ひかり)

美術作家/デザイナー。水戸市出身、埼玉大学教養学部文化人類学コース卒業後、東京でデザインの仕事に就く。2010年に福島県いわき市に移住したことがきっかけとなり、土地やモノに刻まれた記憶などをテーマとした作品を制作するようになった。震災後は、聞き書き(PRAY+LIFE)や場づくり(未来会議)活動にも関わっている。主な作品は「VOYAGER」(さいたまトリエンナーレ)、「地中の羽化、百億の波の果て」(白水アーツキャンプ phytonとして作・演出 )、「神籬」(田人アートミーティング)「彼女の町、彼の海岸」(駒込倉庫/アートトAA)「深遠なる庭園にて」(生野ルートダルジャン芸術祭・) 「ふねやまにのぼる」(西宮船坂ビエンナーレ 岸井大輔×トチアキタイヨウ×藤城光)、「ぬけあい」(ギャラリーROCKET)など。 [WEBSITE https://hikarifujishiro.com]

山田亜希子(やまだ・あきこ)

いわき市常磐湯本町出身。中学までいわきで過ごし、その後島根、東京、愛知での生活を経てUターン。愛知ではワンオペ育児を経験。その時に街でもらったチラシの情報に助けられた経験から、フリーペーパー『キッズ★アリぺ』やSNS『いわきこどもプロジェクト』でいわきでの子育て支援情報を発信している。縁あっていわきで生活する子育て世帯に「いわきでの子育てが楽しい」と思ってもらいたい、という願いがある。いわきで育った子どもたちが将来、故郷を離れるときに、少しでも故郷での楽しい思い出を持って巣立って欲しいという思いから、子どもたちとまちなかで忍者修行や探偵ごっこをするなど、子どもとまちがつながるような活動をしている。

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