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親がデザインした「井の頭線」を子供はいくつになったら理解するか

親の仕事を、子供は何歳くらいから理解するのでしょう。

自分の経験でいえば、就職活動をするときに初めてサラリーマンの父に「普段どんな仕事してるの?」と訊いてから。それまではあまりピンとはきていませんでした。

その点、わが子はまだ小学生ながら「自営業の子」なので、ある程度イメージができているはずです。

デザイナーである「ママ」がデザインした自社商品が家にたくさんありますし、「パパとママ」が店に立つ販売イベントに同行して、一緒に「いらっしゃいませ」をしてくれたこともあります。

こういうものを作って、売って、お客さんから対価をいただいている、という流れを一応は理解できているようです。

やはり「現場」を見せてあげるのが一番ですね。



そんな中、最近はこんな商品を作る機会に恵まれました。


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東京は渋谷駅と吉祥寺駅のあいだを往復する「京王井の頭線」を忠実に再現したマスキングテープです(京王電鉄商品化許諾済み)。

大の鉄道ファンである方からの持ち込み企画で、その熱意に応えるべく私たちハイモジモジが全力でデザインさせてもらった経緯もあって、その「再現度」は折り紙つきです。

また、渋谷駅前を描いた緻密なパッケージから、まるで電車が出発進行するようにテープを取り出せる仕組みもポイント。

さて、そんな井の頭線には個人的に特別な思い入れがあります。うちの息子が大好きな路線だからです。


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井の頭線は他の路線との乗り入れがないシンプルな路線なのですが、車両が7色もあるという特徴があります。そして、どの色に乗れるかはタイミング次第。

「きょうはオレンジベージュにのれるね!」
「やだ、サーモンピンクがくるまでまつ!」

みたいな親子の会話が聞こえてくるのが「吉祥寺駅あるある」なのですが、そうしたランダム要素があるのが井の頭線のいいところ。

加えて1時間に1本しか走っていない「レインボー」まで存在します。なので子供の希望で「レインボー待ち」をさせられる親子の風景もよく見かけます。

乗れたら超ラッキー。子供も一日、ご機嫌です。


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レインボー車両のどこかに、ハート形のつり革があったりもします


そんな井の頭線がマスキングテープになったこと、しかも自分の親がデザインしたこと。わが子はどう受け止めているのでしょう。

「へえ」
「かっこいいとおもう」

つれない反応を見る限り、まだピンとは来ていないようです。

やっぱり実際にMacでデザインしている「現場」を見ていないからでしょうか。今度はイラレでデータを作りこんでいるところも見せてあげたら、実感がわいてくるでしょうか。

「ママがデザインしたしょうひんなんだよ」と。


【追記】

2021年7月15日より、一般販売スタートです。


(終了しました)
「井の頭線のマステ」は下記のサイトで 6月7日まで先行販売中 です


【松岡厚志 PROFILE】

ハイモジモジ代表。書類収納の決定版「WORKERS'BOX」ほか、思わず膝を打つアイデア・プロダクトを発信している。フリーライター、ネーム・デザイナー(ネーミングの専門家)、モノづくりするラジオ局「Quest FM」のDJ Atsushi、御茶の水美術専門学校非常勤講師などの顔を持つ。

Web Site >>> https://www.atsushi-matsuoka.com/
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