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なぜ日本にGAFAMが生まれないのか

※本記事は関西在住の20代野良起業家が独断と偏見で斜に構えた考えを垂れ流していくだけの記事です。これが絶対正解!みたいな話ではないので、フィクションを読んでる感覚で起業家のナマナマな意見をお楽しみください。

はじめに

こんにちわ。オタクペンギン(社長)です。
今日の記事は、もう擦りに擦られまくった話ですが、起業家として考えずには居られない話です。
というか、こういう話を現役の起業家がしてるのを見かけないので、みんなどんな風に思ってるのかは気になるところです。

さて、前置きはこの辺にして、書いていきましょう。
書く前からわかりますが、今回も長いです

なんでGAFAMってあんなに大きくなったの?

わかりやすくGAFAMと書いてますが、これももう古い言葉になっちゃいましたね。最近はテスラとかNetflixも列強になってますし、Facebookはメタに変わっちゃいましたし。

※いきなり脱線しますが、Facebookがメタバースに踏み出したのを見てメタバースが来る!って言い出す企業がマジで一杯居て、本当にみんな正気か?と思ってます。メタバースをSNSの延長で考えてるあたりがそもそも間違っていて、あれはゲームの延長なので実際にメタバースで覇権を取れるとしたら任天堂か、ゲームソフト系、もしくはディズニーとかのエンタメ企業だと思います。

まぁそんな話は置いておいて。

アメリカの時価総額ランキングは日本と違って入れ替わり立ち代わりが本当に早くて見てて楽しいのが良いですね。それだけ投資熱も高いってことですし、企業の新陳代謝も早いということですが、そもそもGAFAMを筆頭になんであんなに企業価値が大きくなるのかって疑問に思いますよね。

僕は金融の専門家ではないので、このあたりの細かな話は知りませんが時価総額と呼ばれるものは実際の企業価値を反映しているわけではなくて、あくまでも期待値の現れなんだろうなと認識しています。
上場企業か、未上場かで当然意味も変わってきますが、大きくは変わらない、はず……。

株価が高くなるっていうのは、つまるところその株を高くても買う人がいるわけで、なんで株を買うのかっていうとそこで買う金額よりも高くなると睨んでいるからですよね…?(公開株かどうかで違うと思うので、実際にはこんな簡単な話ではないと思いますが、まぁ許してください)

じゃあ、株価を上げるにはどうしたらいいのかっていうと、企業に対してより多く、より高く期待してもらえば良いわけです。簡単な話ですね。

実際にGAFAMなどの列強はそういうことをやってきたわけです。
例えばAppleは2000年以前の、まだPCがコンシューマー向けにメインの市場としていなかった世界で、デザイン×技術力で個人がPCを持つ世界が来ると叫んで、実際にその世界を作ったわけです。面白いですよね。(Appleの話はスティーブズっていう漫画で面白く書いてあるのでおすすめです。滾りますよ)

他にも最近だと、テスラが最高に面白いです。
ガソリン車が当たり前の世界で、EVの可能性を知らしめたわけです。電池などの技術的な限界などが散々語られて、二の足を踏みまくってた世界で「ええからやるんじゃ」っていうので、失敗しながらちゃんとガソリン車に負けないカッコいいEV車を作ってるわけです。

彼らが列強となった要因はもちろんこんな簡単に語れることではないんですが、それでも一つ明確に言えることは「一見不可能だと思うことをやる」ということに尽きるんですよね。

利益はどれだけ世界を変容させたかに比例する

僕は起業家として生きてきて、ビジネスとはなにかをずっと考えてきました。その一つの解答に、「ビジネスとは事業を通して世界を変容させること」というのがあります。

そして、この変容というのが大きいほどそこに生まれる利益も大きくなるというのがあると考えています。
これは当然の話ですよね。例えば、人類の移動手段が未だ馬車だった時代に、自動車を作れば人類の移動という課題だらけの問題に大きく変容を促すことができます。そりゃみんなほしいし、自動車の登場に派生して様々な産業が生まれますよね。

で、今の時価総額ランキングの上位にいるような企業というのは、実際に人類に対して大きな変容を促してきたはずです。

Appleなら産業の用途にしか使われていなかったPCを個人向けに普及させ、同じ哲学で個人とマシンを共存させる世界に変容させた。
Googleは検索エンジンを中心に、世界に存在する様々な指向性を持つ情報というものを整理し、あらゆる人間に活用できる指向性を持たせる変容を促した。
Amazonは煩雑な物流のシステムを最も合理的に最適化し、消費者の購買のきっかけから使用までを合理化させる変容を促した。
Facebookも、まぁなんかそんな感じのことしたんですよね。きっと。

そして、そんな彼らの偉大なところは、その当時であれば誰もが「そんな馬鹿な」という未来を創れると信じ、愚直に成したことにあります。
そして、この「そんな馬鹿な」がとても大切なんです。

『そんな馬鹿な』が偉大な事業の最初の一歩

もはやインフラとまで言われるほどになるサービスにおける共通点は最初こそ「誰が使うんだこれ」と言われているが、しばらくすると誰もが「使わないほうが信じられない」と言われるものであるということです。

今の世の中で、わかりやすく不足しているものというのはすでに何かしらの形で存在しています。そんな時代のなかで、世界中の人が使うようになるサービスを創るとなると、すでに「そんなん無理」って諦められた大馬鹿なことくらいしかないわけです。

でも、この「そんな馬鹿な」こそが、最も強固な参入障壁として機能してるんですよね。これがビジネスの面白いところだと思います。

具体例として、少し前にも話題になっていた『ロビンフット』という株式投資をアプリで簡単にできるサービスがアメリカにあります。このサービスはいろんな側面で賛否両論ありますが、『ゲームみたいな感覚で、手数料とかもなく簡単に誰でも株を売買できると良いよね』っていう誰でも思いつくけど実際に実現しようと思うと「いや、制度とかの問題もあるし、無理でしょw」って言われることをやってみたサービスなんじゃないかと思います。

説得力を持たせるために書いてるので、ツッコミどころもあると思いますが、起業家として僕が考えてることはわかってもらえたかなと思います。

だからといって滑稽無糖な未来であればいいかというとそうではないんですよね。あくまでも人間が潜在的に持つ欲求に沿ったものでなければ、誰にも使われること無く終わります。

だからこそ、起業家にとって重要な素養は『人間への絶対的な興味と好奇心』だと僕は思ってます。
人を惹き付ける能力とか伝える力はそこから派生する枝葉でしかないんですよね。

お行儀の良い日本のスタートアップ

はてさて、ここまで『そんなん無理』と言われることを成すことがGAFAMなどの列強を生み出してきたと書いてきました。が、こんなのは今更僕みたいな木っ端起業家に言われなくとも、偉大な起業家たちが言っとるわ!って話です。

なので、逆張りクソ野郎として、余計な藪を突いていこうと思います。

本題である、『じゃあ、わかってるのになんで日本からそういうスタートアップが生まれんのじゃ?』という話です。

答えは簡単。日本のスタートアップをやってる人たち、とっても賢いしお行儀良いからです。

特に近年はより顕著になってるように感じますが、今のスタートアップをやってる起業家の人たちは学歴とかキャリアとかめちゃ綺麗な人多いんですよね。(偏見も入ってるかもですが、毛色変わってるのは間違いないと思います)

ビジネスにおいて頭が良いっていうのはなにかというと僕は「大きな失敗をしない能力を持っているかどうか」だと思っていまして、日本の起業家というのは前人未到の大失敗とかやらずにうまいこと着地させるのがうまいんですよね。

これはもちろん良いことです。
特にスタートアップに投資をする人たちにとって、大きく失敗せずになんだんかんだM&AとかIPOにまでたどり着いてくれることはとても素晴らしいことなわけです。

ただこれは世界を変容させるに足るほどのサービスを生み出すという点においては、うまく機能しないという状況になってしまっているというだけで。
ここについては、起業家の力不足だけではなく、投資家も「ユニコーン!」とか言いながらも、お行儀の良いスタートアップを求めてしまっている実情があるのではないかと僕は勝手に思ってます。

起業家と投資家の功罪

僕は実際にこれまで起業家として多くの投資家とも関わらせていただきました。そのなかで感じることとして、ベンチャーキャピタル(VC)などで『ビジョンに投資をする』というのは理念とかに掲げてるところが多々ありますが、本当にできてるかというと違うんではないかと思います。(こういうこと言うと投資家とかからめっちゃ嫌われそうなんでビクビクしながら書いてます)

弊社なんかも今ちょうどそうなんですが、僕らみたいなシード(種)と言われるスタートアップに求めるのはどれだけ馬鹿らしくて、でもあり得れば人類に対して大きな変容を促せるかもしれない可能性なんじゃないかと思います。

ですが、実際に事業ピッチなどで評価されるのは『実現可能性』や『収益性』『現存する市場の大きさや競合』などなどなんですよね。投資家にとって想像の範囲内にあることに限定されてしまっています。

これは本当に起業家サイドの言い訳ととってもらってもいいんですが、事業で大事なのは『その事業の果てに何を見ているのか?』ではないのかと思うんですよね。

「いやいや、投資なんだからそんな甘いこというんじゃねぇよ!」
「そんな妄想にお金は出せないよw」
「で?上場できるの?」

というあるあるツッコミは甘んじて受けいれつつ、だが起業家としては「絶対に違うからな」と僕は思ってます。

投資は合理的であるべき。
それはとてもわかりますし、理想は理想として投資家の基準に合うように事業を作ればいいじゃんというのはおっしゃるとおりです。

が、そのやり方で散々やってきて今この現状があるというのも忘れちゃいけないと思うんです。

実現性の高い事業を創れる堅実な起業家がいることは日本にとっても素晴らしいことです。が、それと同時に妄想家と紙一重な起業家がいてもいいじゃないですか。

投資家受けなんて気にせずに、「たしかに実現できるかはわかりません。現状でユーザーなんていないし、周りには無理って言われます。けど、この未来が来たら、面白くないですか?」っていう妄想をどうやって実現していこうかを投資家を含め、色んな人を巻き込みながら四苦八苦しながらやっていく。一か八かのなかで、賭ける。そういうビジネスができるだけの余裕が日本にはあるはずなんじゃないかと思うんですよね。

もちろん、それはわかるけど現実が許してくれないっていうのがあるのも流石に僕もわかってます。
VCというのはLPというお金を出してくれる大本の方が別にいて、その人達への説明をしないといけないとかっていう事情もあって、『なんとなくおもしろそうなんで投資しました(爆笑)』みたいなのが許されない状況があるそうです。

ここでいうと、スタートアップ投資なんて全部お金を溶かす覚悟で入れなあかんでっていうのを大本が理解できてないことがそもそもの問題なのでは?とかって思いますね。

まぁ実はここにも『そんな馬鹿な』の種がありますね。
逆にいえば、全部溶かす前提でお金を集めることができれば、本当に今の日本を変えることができる投資家集団を作ることができるかもって話ですし。いや、まぁ無理なんですけどね(振り)

最後に

さて、散々好き放題書きました。
「いや、お前の手腕の問題やろ」と言われてしまえばそれまでですし、こんなこと書いてるんじゃなくて、結果を出せって話なんですけどね。それでもやっぱり違和感を感じていることを言わなければ世界は変わらないままなので、書いてみました。

日本のスタートアップ環境はたしかに起業家にとってイージーになってるというのはあります。ただ、実際にやっている立場からするともう少し違った見え方がしてたりもします。

まぁ今回の記事は散々資金調達に苦労してきた私怨があるっていうのは間違いないです。うまく言ってたら「いや、資金も集められない起業家の実力不足っしょw」とか言ってたかもしれません。(※冗談です)

あと、別に時価総額上げるだけが大事じゃないやろ!っというツッコミも先にやっておきます。それはそう。別に規模が大きいことが絶対正義ではないです。目の前の問題を解決するために奔走することはとても素敵です。

が、やっぱり我らが祖国が舐められてるかもしれないというのを黙ってみているのも、ぐぬぬなわけで。

まぁこんなことを書きつつ、僕自身もまだまだ実力不足なのは間違いないので、自分にできる社会変容を起こしていこうと思います!
まずは日本の凝り固まった出版業界を変えて、世界にコンテンツによる波状攻撃を仕掛けていけるサービスを創っていきます。

万が一、この記事を読んで「馬鹿なことやってるスタートアップに投資したい」というとんでもねぇ投資家の方いらっしゃいましたらぜひお話しさせてください。投資家じゃなくてもご興味持ってもらえたらTwitterのDMでもなんでも、ぜひぜひお願いします。

そして、同じ起業家の方や経営者の方がこれを読んで少しでもなにか得られればとてもうれしく思います。下手に賛同して心象を悪くしたくない方は心のなかでいいね!をください笑

では、今日はこんなところで。

がんばってビッグになるぜ!

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