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私なんて、目先意味ないから…広報の成長を阻む2つの罠

広報の知識とは少し違うアプローチとなるが、数年広報をやってきて、広報としてのスキルアップをするにあたり自分が陥ってしまった罠を反省をもって書き綴っておきたい。

それは、以下2つの台詞に集約される。
●私なんてどうせ
●目先意味ないから

そして、自分が陥った罠でとても滞ったものは、どちらかというと知識ではなく機会や、自分の幅を広げていくための縁など、である。もし、心当たりある方がいらしたら、ひとつの意見として是非以下をお読みいただきたい。


「私なんてどうせ」

私自身、広報としては何重苦がある環境で、(BtoB、IT、ビジネスモデルに独自性なし、事例出せないなどで、広報活動においてコネクションを活かしにくい)数年広報をしている。歴だけは長くなってきたので交流会や勉強会にはよく行っていたが、自分から話しかけに行くことが今でもとても不得意である。
売り込みが苦手だったり、アドリブでの返しもそんなに得意でなかったり、飲食や他の方の話をしている方へ話しかけるのが下手だったり。人脈を広げようとする方の勢いに負けることも。
集まりにはよく行くので、1度目少しだけ挨拶してSNSでつながっている方と別の会で再会、もよくあるのだが、それも話しかけに行きづらい。顔を覚えるのが苦手だから間違ってたらどうしよう、相手は覚えていないかもしれない(そうなると、覚えてなくてすみませんと言わせるようで気まずい)、それらを乗り越えても結局、先述の初めてお会いした時と同じ理由で、話しかけられないことが多くある。

今は本当にちょっとだけ、それを克服しつつある。そして、それはどうしてなのか自分で振り返ってみたら、基本的には自分(というか自尊心)が壁だったと気がついた。「相手にメリットあることは」話すことがない、だからやめておこう、という感覚だったのだ。

【1】自己開示が足りない

つい先日まで、SNS上で自分の気持ちをなかなか発信しにくかったので、どうしても会社の宣伝ばかりになってしまっていた。そうなると当然ながら、投稿しても反応が少なくなる。
反応有無自体は個々のポリシーがあるし、アルゴリズムもタイミングもあるから強く気にはしてはいない。でも、反応が少ないことで無意識に、「私は大したことない、すごいみなさんなのにわたしと付き合っていただいているんだ」という気持ちを増幅させてしまっていた気がする。
人の評価がどうにも気になるし、人の評価で自分の価値を決める悪い癖。それもあって、悪いスパイラルにはまり、つながってくださる相手に、ますます自分の気持ちを伝えられなくなっていた。

これについては相手は何も悪くなく、自分の振る舞いで変わること。もはや自分をハックしてスパイラルを断ち切り、騙し騙し発信していくこと。できる範囲でやっていければ、少しずつ変わるはずである。発信の増やし方は前にnoteに書いたのでぜひ、ご覧いただきたい。

https://note.mu/noooncha/n/n3af06a439676

【2】話のネタがない

【1】を克服できないとこれも克服できにくくなる。なぜなら、相手が自分を認識し、発信した情報を受け取ってくださっていれば、何かしらの話題を持って話してくださる率が高まるからだ。もし、何も発信できていなかったとしたら、話題がなくなり話すきっかけも掴めず、そのハードルに挫けてしまうだろう。
ただ、相手のメリットになることを自主的に提供することは、【1】を克服できてなくても可能だ。そのためには、相手の発信内容を知った上で、自分の仕入れた情報を適した状態にしておく必要がある。それのみならず、(結局【1】に通じるので恐縮だが)自分がその情報を提供することに対する自尊心はきちんと備えておかないと、話しかけには行けなくなる。「もうこんな情報、大したことないから知ってるかもしれない」と思うと話しかけには行けなくなるはずである。

【3】出会う方が皆、優しい

壁を突破していくには、この事実を知ると知らないでは大きく違うはずだ。もちろん、いろいろな人がいるが、少なくとも私の経験では優しい人の方が圧倒的に多かった。発信を増やした後は、そのフィードバックをいただく機会も増えた。読んでくださること(存在を認識してくださっていること)以上に、内容の精査も考えていけて、ネガティブスパイラルを断ち切る大きな要素になった。
今挫けている理由が、相手のメリットを考えて、なのであれば、それを考えつつ自分のことも少し大事にして、後は少しだけ行動を変えていくだけである。

●出席者名簿や名札などを見つつ、「以前**でお目にかかった○○です」と話しかけにいく。相手が覚えてなくても気にしない、改めて覚えていただければいいし、何回か繰り返せば覚えていただけるはず

●どうしても話しかけるのが気まずかったら、共通の知人に仲介を依頼する(その知人には何かしら後でお返しする)

●直接挨拶できなかったなら、後でSNSで挨拶する

●交流会に回数だけは行く。そうすると顔を合わせる人が増えて、自然と覚えてもらえる率が上がる。私自身は当初、結果的にこれで知り合いを増やした

●自分とは違う関係構築のやり方をしている方を見習う。無理に真似しなくてもいいが、自分のやり方に幅がみえるかも


「目先意味ないから」

私は前職(2012年頃)で、3人いる広報チームのうちの1人だった。内訳は、社外リレーション担当、文章担当、社内調整担当で、私は社内調整担当。社外リレーション担当の方が退職されることをきっかけに、コネクションを引き継ぐため社外に出るようになったが、それまでは、「自分の役割に社外リレーションはないから、外に出なくてもいい」と思っていた。
いや、「私の役割は、社内調整をちゃんとすることであり、社内調整力は外に出ても特につく訳ではない(直結はしない)。社外リレーション担当がいるのだから、そこは侵食してはいけない」と思っていたのが正しかったかもしれない。

今は私も転職し、ひとり広報なのもあり、広報の知人に相談することも兼ねてなるべく外に出るようにしてきた。ただし、業務上必須かというと、あまりそういう感じはないと思っている(BtoCや著名ブランドに比べると、外に出たことが結果につながる要素は少ない)。

今振り返ると、自分がその役割でないからといって遠慮する必要はなかったなと。業務に関するコネクションも、別に誰がきっかけでもいいわけだし、広報の業務は広いので、自分の知識や理解を広げる意味でも外に出る必要性はあった。

目先の結果につながらないからといって、外に出ることを必要としない考えは、今の時代本当にリスクでしかないのでは、と、自分がそうだったからすごく思う。マイペースでも、外に出続けたからこそいろいろ今につながっているので、外に目を向けた数年前に感謝している。

ちなみにこれは、広報に限らず、エンジニア、デザイナー、何でもそうだと考える。インターネットの情報で知った気になるのは早すぎる。目的がなくても、時々でも、外の世界には触れた方が間違いなく良い。

結局、敵は自分自身だった

ここまで読んでいただいた方には伝わったと思うが、結局、縁や機会を掴めなかったのには自分の自尊心の低さが根本にあった。

広報として成長すること、自分が成長すること、自分の性格をハックしていくことでなんとか少しずつ克服していっている。まだまだ挫けることも多く、何かを成したとも言いがたいが、自分とうまく付き合いながら、これからも成果を追求し、広報という職業を探求していきたい。

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