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大人の発達障害、ご存知ですか 〜その肆(よん)〜


こんにちわ、のんたんです。

この度はご訪問、ありがとうございます。
本日は『大人の発達障害、ご存知ですか〜その肆(よん)〜』を書き進めていきます。

発達障害にも色々ありますが、代表的なものとして、3つの症状について、順番にお話ししています。


1つ目は、自閉スペクトラム症について、でした。

2つ目である今回は『限局性学習症』について。


限局性学習症とは


知能発達の大きな遅れはなく、目も見え、耳も聞こえているのに、「読む」「書く」「計算する」などの学習技能のいずれか1つ以上がうまくできない状態をいう。

『SLD(Specific Leaning Disorders)』もしくは『LD』と表される場合もある。

医学的には限局性学習症/限局性学習障害の名称を用いる場合も多い。


限局性学習症の特徴


全く読めない・書けないのではないので、その症状も千差万別。

読みにくさ・書きにくさの程度など、症状の現れ方も十人十色。


特定の能力だけに症状が現れる人…例えば、「文字を書き写すことが極端に苦手」な人もいれば、複数の症状が現れる人…例えば、「読み書き全般が苦手」な人もいる訳です。


また知的発達や聴覚・視覚の障害がないことで周りには理解されず、周囲から「怠けている」と誤解されてしまったり、本人も「努力不足」と思い悩んでしまうことも。

【大人になって診断される場合も】


学習障害の場合、授業などの場面で困った経験をきっかけに子供の頃に診断を受ける場合もある。

でも、昔は学習障害の認知度が低かった時代でもあり、診断や疑いがあった人も適切なサポートを受けられず、大人になってから学習障害と判明する人もいます。



頑張り屋さんだと、つい自分を責めてしまいがちですが、こういったことがあるなら、診断を受けてみるのもいいかもしれませんね。



大人の学習障害には主として3タイプ。


読字障害(ディスレクシア)

書字表出障害(ディスグラフィア)

算数障害(ディスカリキュリア)


それぞれの具体的な症状と特徴を見てみましょう。


●読字障害(ディスレクシア):「読む」ことの問題



誤った発音をする、文章の文字や単語を抜かして読む、読んでいるものの意味を理解することが難しいなど、字を読むことに困難がある症状。

学習障害と診断を受けた人の中で1番多く見られる症状になる。


・一文字ずつ区切る読み方をするため、音読の速度が遅い
・文字や行を読み飛ばす
・語尾や文末を読み間違える
・「ろ」や「る」など形の似ている文字を見分けにくい など


●書字表出障害(ディスグラフィア):「書く」ことの問題



 誤った文字を書く、句読点をまちがえる、単語の中に誤った文字が混じる、文法的な誤りの多い文章を書くなど文字や文章を書くことに困難が生じる症状。

でも、字がまったく書けないってことじゃないんですね。


・鏡文字になる
・漢字をなかなか覚えられない(覚えても忘れてしまいやすい)
・人の書いたものを書き写すことが苦手
・ひらがなやカタカナでもまち変えてしまうことが多い など



●算数障害(ディスカリキュリア):「計算する」ことの問題



数の感覚、計算の正確さに欠ける、数学的推理の正確さに困難があり、数字そのものの概念や数量の大小、図形や立体問題の理解が難しい症状。


数学が嫌い、とはまた違う。

・数を数えるのが苦手
・一桁の足し算・引き算の暗算ができにくい
・繰り上がり、繰り下がりが苦手
・九九がなかなか覚えられない
・図形の模写(視写)が不得手
・時計が読めない、時間が分からない など


学習障害は現れ方も多種多様。

代表的な「読む」「書く」「計算する」という3つの症状以外にも、「聞く」「話す」ことが苦手、「英語の読み書き」が不得手などの症状がある人も。

複合的な場合もあります。

読むことが苦手→結果的に文字を書く時も困りがち→そのため、両方が苦手な状態になる。

このような症状を「読み書き障害」「発達性読み書き障害」「発達性ディスレクシア」と呼ぶ。


限局性学習症が起こる原因は


学習障害の原因は完全に解明されていません。

だけど、現在では先天性の脳の機能障害ではないかと考えられている。


見た情報を理解する視覚認知力や、字を音に変換する能力など偏りがあるのでは?との見解です。

学習障害は、物心ついた実際に読み書き計算に触れ始めた年齢で発見されやすい障害でもある。

でも、原因と考えられる脳の機能障害は生まれつきのもので、育ち方や本人の努力不足では決してないんです。

また、知的障害と混同されがちですが、実際は別の障害で知的発達の遅れが原因という訳でもない。


なお読み書きなどが困難という点で失語症とも症状が相似していますが、失語症の原因は交通事故や脳卒中などによる後天的な脳損傷によるものなので、学習障害の原因とは異なっています。



対策・対処法

学習障害によって困難な状態にある場合、どのように向き合っていけばいいでしょう?


仕事場などでは、読む・書くといった作業も多いですね。

そういった場面で業務に支障が出てしまい、悩んでいる人も少なくありません。

ですが、まずはその前に、何が苦手な分野・作業なのか?自身で理解した上で、周囲に理解してもらうこと。

そして、それぞれに合う対処方法を試してみよう。


ここでは、具体的な例を上げて、考えてみます。


☆上司の話や会議の内容など、メモをすることができない場合


対処法


記録の方法はさまざまありますね。

音声入力やボイスレコーダーで『音』に関すること、資料などはデジタルカメラやスマホで画像撮影し、手順などの説明は動画で撮影することで『視覚』に関することをカバー。



手で書くことだけが記録の方法ではありません。

上司や同僚に学習障害があることを話した上で、どのような対処法が有効か、相談してみるのもこれからの仕事が円滑に進められていいかもしれませんね。



☆マニュアルや資料など、読むことにとても時間が掛かる。しかも、飛ばし読みもしてしまう場合

対処法


紙に印刷された資料を読む時は、イエローやピンクなどの目立つ色の蛍光ペンで文章に色を引いてみる。

もしくは、透明な色付き下敷きでもかなり読みやすくなりますよ。



パソコンのデータ等ならあえてファイルの縦幅を狭くして、読みやすいよう視点をサポートすることも有効ですね!


☆計算することや、買い物での勘定が苦手な場合

対処法


スマートフォンなどの音声入力で計算をしてもらおう!!

もしくはアプリの計算機などを使ってみて。

対処法の有効性も合う合わないは十人十色。

いろんな対処法を試してみて、自分に合う、仕事や日々の生活が楽になっていくような方法を見つけていきましょうね!


学習障害を持っていて、仕事で困った!!そんな時、利用できる支援(サポート)って?


どんな方にも当てはまることですが、学習障害がある人にとっても同じで、自分に合った職場環境を選択することはとても重要!


支援機関では自分の障害特性を知って、自分に合った仕事内容や職場環境を見つける手助けをしてくれる。

自分一人だと一歩が踏み出せないことも、専門の知識を持った方に相談しながらなら、勇気が出ますね。



✴︎発達障害者支援センター

発達障害に関するさまざまな相談を受けてくれる場所。

就労希望の人には、ハローワークや地域障害者職業センターなどの支援機関と連携、情報を共有し、就労に関する相談に応じてくれる。

障害者手帳がなくても利用可能。

❇︎ハローワーク

障害や疾患のある方を対象とした窓口があり、就職に関する支援をしてくれる。

障害や疾患の症状・程度を知った上で求人を紹介してくれる。

話を聞いた上で、より適した支援制度や施設を紹介してくれる場合もある。

障害手帳がなくても利用可能。でも、あればよりスムーズに相談可能。

医師の診断書でもいいので、大まかな自分の障害や疾患の内容が分かるものを持っていくとベター。

❇︎就労移行支援

就職までの一連の流れを個別にサポートしてくれる福祉サービス。

就職に関するサポート:職業訓練(ビジネスマナー、パソコンスキルトレーニングなど)や面接対策など

その他、支援スタッフが本人の症状や特性を見極めて→適した求人先を探すサポートもしてくれる。

障害者手帳がなくても利用できる場合がある。

就業移行支援事業所については、興味のある事業所を見つける→どのようなサポートがあるか問い合わせてみよう!

事前相談・見学・体験利用可能な事業所も多くあります。

学習障害がある人は自分に合うか、色々試してみるといいですね!!


【今働いていて、悩み事を抱えている人も相談できる!】

上記でお伝えしたいずれの支援機関では、今就職している人も利用可能。

現在働いている人も、見学の時など就労移行支援事業所で仕事の悩みや今後の仕事の方向性についてなど、相談することができますよ。


まとめ

☆限局性学習障害とは知能発達の大きな遅れはなく、目も見え、耳も聞こえているのに、「読む」「書く」「計算する」などの学習技能のいずれか1つ以上がうまくできない状態をいう。

☆大人の学習障害には、主に次の3つの障害が挙げられる。
読字障害(ディスレクシア)・書字表出障害(ディスグラフィア)・算数障害(ディスカリキュリア)

☆障害に対しての対処法は、自信だけではなく、学校や職場など周りの人たちに協力してもらい、色々試して最適な方法を見つけよう。

☆仕事をしていて困った!どんな仕事が自分に合ってるかわからないなど、相談やサポートをしてくれる代表的な機関は、発達障害者支援センター、ハローワーク、就労移行支援事業所などがある。いずれの機関も、今の職場の仕事の悩みなども聞いてくれる。

☆一人で悩み、学習障害の影響で仕事や生活に支障があると、その悩みやストレスから精神疾患の二次障害(うつ病や適応障害など)を発症するリスクが高まります。また、別の疾患や他の発達障害の合併の可能性も出てきます。
「書く」「計算する」「読む」などが極端に苦手で今現在困っているなら、早めに専門機関や医療機関に相談してみましょうね。



限局性学習障害という言葉をまったく知らない頃、

当時付き合ってた彼女が

「私には読字障害がある。国語がとても苦手。長い文章が読めない。頭に入ってこない。何を書いてるか分からなくなる。」

と言っていた。

学習障害の詳細を知らなかったので、彼女が話す『読字障害』という言葉も聞き取れなかったが、聞き直せなかった。

彼女は美大の大学院生で。

頭の中で物事が立体的に浮かぶと話し、まるでアニメのような立体的なドラえもんを下書き無しでボールペンを用いてサラサラと紙に描き出した時の衝撃は今も忘れられない。

彼女は、建物の設計図を書きたいとのことで、設計事務所に就職した。

ファッションも独創的、考え方も不思議、個性的。

特技を活かし、最良の職場に就職した彼女。

今も頭の中に浮かんだ素敵な世界をサラサラ描き出しているのかなぁ。

フトそんなことを思い出した。





歩みは遅くてもいいんです。


人と比べなくてもいいんです。






千差万別、十人十色、あなたはあなたのままでいいんです。






心が縮こまってしまった時は、下を向かずに前を向いて、大きく深呼吸してみて。




バンザイしてみて。








それができたら、周りを見てみてください。






一人じゃないよ。




仲間がいるよ。




夜はずっと続かない。必ず朝がくるよ。






あなたの努力の種は、小さな力を育んでやがて、新しい芽を出すから。




神様は見ているよ。








また、あなたと会えますように。



最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


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