データから環境を把握する

初めまして、のののと申します。

次のRAGEの詳細が発表され、DAY1突破には6勝0敗もしくか6勝1敗が求められるようになり、より地方大会でのシード権の重要性が高くなりそうなシーズンとなりました。

ついに始まったアディショナル環境で地方大会を勝ち抜くためにも自分が環境把握のためにしていることをまとめようと思い、この記事を書きました。

この記事では以下のことを書きます。

・デッキの相性差を知る(Shadowverse Log)

・BO3におけるデッキの分布を知る(JCG、Rating)

・デッキの構築を知る(JCG、twitter、note)

・プレイを知る(openrec、プロリーグ、note)

見ての通り普段から当たり前にやっておられる方も多いでしょうが、これから初めて大会に参加される方や、より深くShadowverseを楽しみたいという初中級者の方に向けてなるべく分かりやすく書けたらなと思います。

なお、あくまで自分の考えですのでその点はご了承ください。これを見て少しでも参考になれば幸いです。

あと、全然見方が違うという方は是非連絡していただきたいです。

デッキの相性を知る


大会に参加する上でまず必要なのは環境にどのようなデッキが存在するかと、その各デッキの相性を知ることです。それを知る上で非常に参考になるのがShadowverse Logです。

Shadowverse Logはプレイヤーの戦績を管理するWEBサービスで、毎週デッキ分布や勝率などを膨大なデータをもとにまとめてくれます。攻略サイトのgamewithが発表しているメタレポートもこのデータを元に書かれています。

非常に参考になるデータなのですが、このデータを見る上でまず前提として覚えておくべきなのが、あくまで個人個人が戦績を登録したものを集積したものに過ぎない、ということです。どういう目的でこのWEBサービスを利用しているかは人それぞれであり、対戦環境もランクマかもしれないし、Ratingかもしれないし、知人とのルムマ調整の記録に使っているかもしれません。また戦績管理サービスという都合上入力するのは比較的意識の高いプレイヤーなので、偏ったデータが集まっている可能性もあります(使用数がかなり少なく、勝率が異様に高いデッキがたまにありますが、それは一人ないし数人のプレイヤーだけが登録している可能性が高いです)。あくまで大まかな概観を知る、という認識を持っておくべきでしょう。

私が信用足り得るなと思うのは少なくとも使用数1000以上の使用数上位のデッキのデータのみです。少し前にアンリミでロイヤルの勝率が27%という発表があり話題になりましたが、

10月アンリミロイヤル

1週間で使用数400というのはランカーが3人いれば余裕で稼げる値です。全然参考になる数値とは言えません。めちゃくちゃ下手なロイヤル使用者やネタデッカーが戦績を記録していた、とか、そもそもロイヤルでの戦績記入がほとんどなく、対面のロイヤルの記録だけ反映された前述した通り戦績を入力するのは比較的意識が高い上手いプレイヤーなので戦績入力側の勝率が高くなりやすい)とかそんな感じだと思います。

現に先週のアンリミのメタレポートを見るとロイヤルの勝率は50,2%となっています。都市ナーフで環境が変わったとはいえ27%という数値は流石に信用できない数値だと判断できますね。

1124アンリミ


話を戻して先週の対戦解析ログの総合のデッキ別の勝率解析をまずざっと見ていきましょう。

総合デッキ別勝率解析

この画面で分かるのは、

・環境分布として上位に自然ビショップ、自然ドラゴン、自然ネクロ、自然エルフ、リノエルフ、自然ロイヤル、AFネメシスが存在している

・自然ビショップの勝率が抜けて高く、他デッキは50%前後である

・リノエルフ以外はどのデッキも先攻勝率が後攻勝率よりもだいぶ高く(一番差がある自然ネクロで約20%)、先攻環境である

くらいでしょうか。

次に各デッキの勝率分布ですが、例として自然ドラゴンを見ていきましょう。

1124自然ドラゴン解析

各デッキの勝率に関しては使用数の少なさ、使用者の練度にもよるので±5%くらいで見た方が良いでしょう。現に自然ドラゴンの対自然ネクロや対自然エルフの勝率はここ1ヶ月で47〜53%あたりを上下しており、微有利、微不利とも言えない状況です。

なのでこのデータを元にデッキ相性を言語化するならば、

対自然ビショップ 不利

対自然ネクロ 五分

対リノエルフ 不利

対自然エルフ 五分

対自然ロイヤル 有利

対AFネメシス 微有利

くらいの認識でいるべきでしょう。

また、全体のデッキ分布と同じように先攻勝率と後攻勝率にも目を向けるべきでしょう。

例えば、対自然ビショップは全体では不利対面と言える勝率が出ていますが、先攻勝率を見ると50%を超えています。一方で後攻勝率は30%台とガン不利と言えるレベルでしょう。対ビショップで先行を取っても不利と認識しているのか、五分と認識しているかではプレイも全く変わってきます。もちろん各々のプレイングやデッキ構築によって勝率は変わるでしょうが、平均的にはこうであるということは覚えておくべきです。

対デッキ相性を考える上で先攻勝率と後攻勝率を分けて認識することは、プレイングやデッキ構築、大会持ち込みを考えるきっかけになるでしょう。

後攻マリガンで託宣はキープすべきなのか、手札に託宣と2コス生き物がある場合どちらを優先して使うのか、除去や回復カード(ブレブレ、炎爪、イアン、ティラノサウルス、シェフ)をより多く積むべきなのか。

自然ビショップ以外のほとんどの環境デッキに五分以上を取れているからといってセカンドデッキ確定と認識していいのか(後攻勝率だけを見ると自然ネクロと自然エルフに対しては勝率約40%、有利対面の自然ロイヤルですら勝率約50%)。

このデータを見るだけでも様々な思考の余地がありそうです。

もう一つの例として自然ビショップの勝率を見ていきましょう。

1124自然ビショップ

自然ビショップはどのデッキに対しても勝率が高くほぼ全ての環境デッキに対して5割強の勝率が出ているのですが、先攻後攻に分けた勝率を見ると、自然ドラゴン、自然ネクロ、自然エルフに関しては後攻勝率が50%以下となっています。この3デッキは後攻に寄せた構築をすれば十分自然ビショップに対して五分よりで戦えそうだ、ということを示すデータだと言えます。

このようにShadowveeseLogは流行っているデッキを知るだけでなく、細かい部分を見ていくことで新たな発見が多いツールです。流行っている構築によって勝率がかなり変わることもありますし、毎週チェックすることをお勧めします。

BO3におけるデッキの分布と構築を知る

ShadowverseLogで各環境デッキの大まかな相性を知ることができました。次に知るべきなのはBo3環境ではどのようなデッキ持ち込みが多いのか、ということです。デッキ分布を知ることでそのデッキに強いデッキを持ち込む(メタを張る)ということも可能になります。

例えば前回のRAGEでは圧倒的tierGODである自然ビショップは持ち込み確定でセカンドデッキをどうするかということが課題でした。

一番で候補に上がったのはリノエルフで、自然ビショップ以外の多くのデッキに有利がつき、上振れればどんなデッキにも勝ち得るポテンシャルを持つデッキでした。相方の自然ビショップの勝率がかなり高くリノエルフ自身も上振れればどんなデッキにも勝てたため、ビショップでまず勝ち、リノエルフを2回投げて一回は上振れて勝つ、という戦略が成り立っていました。

次点でそのメタとしてリノエルフに対して有利がつく自然エルフ、さらにその自然エルフに対して有利な自然ネクロ、自然ドラゴンも候補に挙がりました。

結果としては母数は自然エルフが多かったようですが、DAY2やプレーオフには不利対面に対しても勝てる練度を持つリノエルフや、自然エルフに有利が取れつつ、自然ビショップに対しても互角に戦えるように構築された自然ネクロ使用者の進出が目立ちました。

このようにデッキ分布を知ることは持ち込みに大きく影響を与えます。例えば100人の大会で90人がリノエルフを持ち込むとわかっているのであれば自然ビショップ、自然エルフ、自然ロイヤルを持ち込めば勝ち進む確率をかなりあげることができるでしょう。

そのデッキ分布を知ることができるのがJCGとRatingです。

JCGを使いこなす

JCGは非公式のデッキ公開制のBO3のオンライン大会で毎週のように開催されています。

画像6

デッキ公開制ですので大会参加者全員のデッキを見ることができます。

まずはこのページでざっとリーダーの分布を見ると良いです。この画像は11月24日開催のものですが、ビショップがダントツで一番多く、エルフが2番目に多いのはなんとなく分かりますね。ちなみに全てカウントしたらこんな感じでした。


画像10

ということで、この日はほとんどの人がファーストデッキに自然ビショップを持ち込み、セカンドデッキに自然エルフ、リノエルフ、自然ドラゴンを持ち込む人が多い、と予想できます。ちなみにエルフの内訳ですが、現状だいたい自然エルフ:リノエルフが4〜6:6〜4の割合で推移しています。アディショナル環境後はここにアマツエルフが多少入ってくる程度でしょうか。

流石に毎回全てカウントするのは大変ですがさらっと見ておくだけでも流行の推移を知ることができるので非常に有用です。

ちなみにデッキ構築はトーナメント表のページから、

1124jcgトナメ1

見たい対戦カードへ進み、

1124jcgトナメ2

クラスリーダーのアイコンを押すとShadowversePortalのページに飛んでデッキ構築を見ることができます。

1124jcgデッキ

構築を参考にする場合は、なるべく決勝トーナメントに進んだ方の構築を見た方がいいでしょう。twitterで毎回JCGの結果とその構築をまとめてくれている方がいらっしゃるので手っ取り早く知りたい方はおすすめです。

*よくtwitterに何十連勝しました!とツイートが回ってくることがありますが、Bo3の構築を考える際はJCGの構築を優先して参考にするようにしています。連勝構築はあくまでランクマ環境での連勝であり、Bo3環境とは違います。どういう対面を見た構築なのか、何が環境と合致して連勝につながったのかなどは言語化してBo3環境に合致するのであれば取り入れていきたいですね。

Ratingを使いこなす

RatingはBo3ができる非公式のマッチングサービスなのですが、このサービスではShadowverseLogと同様にメタレポートを作成してくれています。しかも1日ごとの推移が分かるので環境の変動を理解しやすいです。

*ランキングの 「リーダー使用率はこちら」からメタレポートを見ることができます。

Ratingの利用プレイヤーは比較的上位層が多く、多くのプレイヤーがランキング目指して対戦をしているため、メタレポートのリーダー勝率や、デッキ分布は環境を理解する上でかなり信用たり得るデータと言えます。私はデッキ分布に関してはShadowverseLogよりもこちらを参考にしています。

さらに情報を集めつつ、プレイを磨く

書きたいことはおおかた書いたのであとはおまけみたいなものです。

環境把握ができればあとは自分なりの構築とプレイングを磨く段階です。構築やプレイングを磨くには自分で回すのはもちろんなのですが、他人から吸収するのが手っ取り早いでしょう。  最近よく流行っている構築やプレイング解説のnoteや、openrecなどの配信、プロリーグを見るのもいいでしょう。

noteはtwitterで「見たいデッキの名前 記事 or note」などとやるとだいたい著名な方のものが出てきます。一つの意見を丸呑みしないためにもできれば複数記事見れると良いですね。

*私のtwitterのいいね欄に参考になったnoteとかが結構あるので遡って見るといいかもしれません。(そこまで爆ファボするタイプではないのである程度は遡れると思います。ポケモンとかにじさんじとか絵師さんとかはすみません趣味です。)

openrecなどの配信では上手いプレイを直に見ることができ、配信者に直接質問できるのが利点です。

最近プレイの質で話題のプロリーグですが、私は見る意義のあるものだと思っています。プレイに対して解説があるのがとても良いです。特にまるさんの解説はこのターンにケアすべき動きは何か、どういった意図のあるプレイなのかなどを素早く的確に言語化してくれるので非常に分かりやすいです。それを聞くだけでもデッキの理解度が深まり、見る価値はあります。生放送で見なくてもopenrecにアーカイブが残っているので見たい部分だけでも見るのがおすすめです。

終わりに

以上が私が環境把握のためにしている主なことです。少しでも参考になる部分があれば幸いです。他にもこんなことをしているよ、違ったデータの活用をしているよ、という方がいればぜひお話を聞かせていただきたいのでtwitterにて連絡ください!良い方法があれば随時この記事は更新していこうと思います。




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