『結界師』と『MAJOR』と『サイケまたしても』と『うえきの法則』と『うしおととら』と『GS美神極楽大作戦!!』を読んだ感想

この1か月、かのウイルスが本当に多くの良くない出来事を世の中にもたらして、嫌なニュースばかりが世間を騒がせてきたけれど、その中で唯一楽しいことがあったとすれば、幾つかの出版社が、休校措置で家に引きこもらざるを得ず退屈しきっている(はずの)小中高生向けに、漫画を無料公開してくれたことだろうと僕は勝手に思っています。

特に小学館のサンデーはものすごくて、「サンデーうぇぶり」という公式アプリで、完結済みの漫画を週替わりで公開してくれていたのです。

僕は別にいつもと変わらずの出勤だったし、何ならこの1か月で東京出張が2度もあったりしたけれど、小学館のこの温かい心意気に便乗して、過去の名作漫画をいくつも読ませてもらいました。

ほんと、小学館好き!(採用試験は落ちたけど。)


それで、期間中にサンデーうぇぶりで読んだ漫画がタイトルに挙げた通り。

さっき数えたら、

結界師       35巻
MAJOR         78巻
サイケまたしても  15巻
うえきの法則    16巻
うしおととら    33巻
GS美神極楽大作戦!!  39巻

で、計216巻も読んだことになるらしい。ありがとうございます。

これ以外にも、『ハヤテのごとく』とか『らんま1/2』とか『史上最強の弟子ケンイチ』とか、もろもろあったんだけど、週替わりという時間の制約上、さすがに読み切ることが出来ませんでした。残念、、、。

こうしてサンデー漬けの毎日を送ったわけなので、忘れないうちに、各作品の備忘録的なものを付けとこうと思います。


『結界師』

小学生の時にアニメやってたし、中学生の時に漫画も読んだし、でかなり馴染みの深い作品。

でもその時には思わなかったことを今回読んでみて思った。

それは全編通して「きょうだい」というテーマが作品を貫いているなぁって感想。

良守と時音は姉弟みたいな関係だったけど、次第に…ってなるし、良守と正守は言わずもがなだし、扇家もそうだし、すべての争いが月久と日永の兄弟喧嘩に収束していくのもそうかなぁ、と。

作品の中にいろんな形の「きょうだい」がいて、それぞれに抱えたものがあるっていう見方を今回新たにできて、さらに『結界師』という作品が好きになりました。


『MAJOR』

これもアニメを小中学生の時にやってて、夢島編くらいまでは見た記憶がありました。逆に言うと、そこで止まってたので、自分の中で眉村はマジで嫌な奴という印象しか残ってなかった。

全巻を本当に3日かそこらで読んでみて思ったのは、話の構成としては、全体的に繰り返しになっているなぁということ。

基本的に、吾郎が新天地に行って、弱小チームを引っ張って強くして、強豪チームに勝って(or負けて)、吾郎の体がボロボロになる、っていう話の繰り返し。後半になるにつれてこれが顕著になるから、話の読み応えとしては、最序盤の子供時代が一番あった気がする。

それでも、78巻を3日で読ませるほどのパワーと面白さがこの漫画には備わっていた。本当に止まらなかった。午前4時くらいまで読んじゃって、会社に遅刻しそうになったこともあった。

というのは、やっぱり吾郎の人間的魅力のなせる技なんだろうなぁ。

吾郎がトシくんみたいな優等生キャラだったりしたら、こんな風にはならなかったんだろうと思う。

物語全体を一人で引っ張っていけるキャラ。

たくさんの面白い漫画が世の中にはあるけれど、こういうキャラがいる漫画はそんなに多くはないんじゃないかな、と思いました。


『サイケまたしても』

初めて読んだ。

『うえきの法則』の福地さんの漫画なので気になってはいたけど。

タイムリープして幼馴染の女の子を救うという展開は良くも悪くも手垢のついた展開だとは思ったけど、そこで終わらずに、超能力バトルに移行していったのには驚いた。おおーっ!て。

で、最初の敵を倒したと思ったら、その人が味方っぽくなって、次の敵が意外な所から現れて、さらにそいつを倒したら、次の敵が意外な所から現れて……という展開が続くんだけど、タイトルの「またしても」というのは、こういうことなのか?と思いました。(多分違う)

最後、世界滅亡を超能力で防ぐ、というラストになっていたけれど、これはもしや現在サンデーで絶賛連載中の『ポンコツちゃん検証中』への伏線かー?なんて思いました。(多分違う)


『うえきの法則』

同じく福地さんの漫画。

相手をメガネ好きに変える力、のくだりが絶対にもう一回読みたかった。

いつ読んでも面白い。15歳の僕が見ても、25歳の僕が見ても。

佐野がすげー良いキャラでかっこよかったです。

植木が「再会の才」で小林にもう一度会えて良かったです。

『うえきの法則+』も読みたいです。

でも、あれって記憶が正しければ、早めに打ち切りになって、作中の四天王か何かを、一瞬でひき殺してラスボス戦に突入していたような気がするんだよなぁ……。それを確かめる意味でも『うえきの法則+』も読みたい。


『うしおととら』

最高。ただそれだけ。

名作の呼び声高い漫画だけど、やっぱり名作。

とにかく人の感情を揺さぶるのが上手い。恐怖にしても、絶望にしても、高揚にしても、歓喜にしても、感動にしても、本当にすごい。

全体の話の結構としても、白面の者という大悪役を中心に据えて、獣の槍、そして、その使い手という縦の軸が数千年というスケールで語られるのに対して、横の軸も東京から、最初の手掛かりとなる北海道、最終決戦地の沖縄まで日本全体を股にかけた人々との出会いがあって、その全てが、最後の白面の者との一戦へと収束していくというものすごい物語になっている。

最後の決戦で、何故自分はうしおととらと肩を並べて戦っていないんだろう、とほぞを噛むような思いをした。こんな漫画はめったにない。

最高。


『GS美神極楽大作戦!!』

これも最高。びっくりした。

正直、こんなに面白いとは思ってなかった。

ごめんなさい。

横島君は名は体を表すかのように、スケベでゲスなやつ。

美神さんは美人で優秀なゴーストスイーパーだけど金にがめつい。

両津勘吉を2で割って、それぞれちょいちょいと手を加えたような破天荒な主人公たちだけど、これが良い。

最終的には世界をも巻き込むバトル展開になっていく、少年漫画って感じなのに、全然王道じゃない。邪道もいいところ。

実在したらこんな嫌な人間はいないだろうというキャラクターが、物語の中で生き生きと動く様子は、ちょっと自分の物語づくりのやり方を変える必要があるかもなと思わされました。

基調としての笑いの中にシリアスな物語が展開していく面白さを改めて思い知った作品でした。

あと、やっぱルシオラが最高。

個人的に終わりが物足りなかったのが少し残念。いつまでも彼らの物語の続きを見ていたい読者のわがままかもしれないけれど。


以上。疲れた。

あと、電子版で漫画を読む機会がこれまであまりなかったけど、そんなに悪いものじゃないなと思いました。

ただ、やっぱりスマホで読むと見開きページが切れてしまうのが…。

大画面のiPadとかを買うべきなのかもしれない。

おわり。

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