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二眼レフカメラの楽しみ Lomo Lubitel 166+

先日、Rolleiflex Standard を購入しましたが、最初に購入した二眼レフカメラは、ロモグラフィーの Lomo Lubitel 166+ でした。2010年くらいのことだったと思います。


購入契機、理由など

どういう経緯で購入したか忘れてしまいましたが、完全機械式であることが一つの購入理由でした。
当時、ホルガ(HOLGA)というトイカメラが流行っていて、ロモグラフィーもトイカメラのイメージでしたが、LUBITEL は少し本格的なカメラのイメージでした。とは言っても、プラスチックのボディでチープな感じです。
また、現行のカメラ、新品で購入できることも魅力でした。中古カメラのようにレンズのくもり、カビ、シャッターの粘りなどを気にすることなく購入できます。

二眼レフの楽しみ

ウエストレベルの大きなファインダー

このカメラで二眼レフで撮ることの楽しみを覚えました。上から見下ろすウエストレベルの大きなファインダーは初めての体験でした。左右反転するため、位置合わせが難しく、今でも一度方向を間違えてから修正している状態です。
一眼レフやコンパクトのフィルムカメラではまず体験することのない大きなファインダーは新鮮でした。デジタルカメラの大きなモニターに慣れているとはいえ、自然光で映されるデジタル処理されていない画像は感動的といってもいいほどでした。

スクエアフォーマット(ましかく写真)

スクエアフォーマットはインスタグラムやインスタントカメラなどで一般的になっていたフォーマットでしたが、フィルムカメラで撮影するのは初めてでした。ましかくのファインダーを覗いて構図を決めて撮影するのも楽しいものでした。

120フィルム(中判フィルム、ブローニーフィルム)

フィルムカメラは一眼レフ、コンパクトカメラを使っていましたが、すべて35mmフィルムでした。中判フィルムを使うのは初めてでした。
デジタルカメラでは、フルサイズ至上主義というか信仰のようなものがありますが、フルサイズといっても35mm。35mmよりもかなり大きな中判は未知の世界でした。フィルムとセンサーの話がごっちゃになってますが…
そして、そんなに大きいのなら…ということでリバーサルフィルムを試してみることになるのです。

リバーサルフィルム(ポジフィルム、スライド)

中判ではじめてリバーサルフィルムを使ってみました。
35mmでは、あんなに小さいサイズでルーペで見るなんて…と思って、使うことはありませんでした。
ライトボックス(ライトビューア)と専用のルーペで観ますが、中判であればルーペがなくてもけっこう楽しめます。独特の質感がとてもきれいだと思います。

一枚一枚丁寧に撮る楽しみ

中判フィルムでスクエアフォーマット(6x6cm判)で撮影すると、一本あたり12枚撮りになります。35mmフィルムでは、24枚撮り、36枚撮りのフィルムで撮影していましたから、かなり少ないイメージです。
しかし、大きなファインダーを覗いて一枚一枚丁寧に撮影するスタイルは楽しいものです。

さらなる深み(沼)は…?

ローライフレックス(Rolleiflex)

より本格的なカメラ、いいレンズ、明るいレンズなど求めていくと、ローライフレックスの高価なモデルに行き着くでしょう。私の場合、軽量で値段も手頃なローライコード(Rolleicord)でいい程度のものがあれば欲しいなと思っていました。

ハッセルブラッド(HASSELBLAD)

ハッセルブラッドにはデジタルもありますが、レンズ交換型6×6 cm判の一眼レフカメラは、ウエストレベルのファインダーで二眼レフと撮影スタイルが似ていると思います。レンズ交換できることと、独特の形状、構造がとても魅力的です。しかし、私には大きくて重すぎるので、購入には至りませんでしたでした。
中古カメラ店で、そのファインダーを覗いたことがありました。いかにもレンズからの光で映し出されたような、なんともいえない質感の画像にびっくりしました。ものすごく明るいというほどでもなかったのですが、とてもいい感じでした。
LUBITEL のファインダーは中心がピント合わせのために特殊な加工がされているせいか、そのような感動はありませんでした。きっと昔の本格的な二眼レフカメラも同じような画像がファインダーに映し出されるんだろうと思ってしまいました。

6x9cm判で撮影できるカメラ

リバーサルフィルムの楽しさにハマると、より大きなサイズで撮影したいと思うようになりました。二眼レフではありませんが、6x9で撮影できるスプリングカメラ(じゃばらカメラ)を2台購入することになりました。

ZEISS IKON Super Ikonta Ⅴ

小さいファインダー、ピント合わせの窓など、撮影しにくいのですが、6x9サイズで撮影できることの他、このスタイル、折りたたみのギミック?、かっこよすぎると思うのです。

LUBITEL 166+ の外観、構造

ねじ込み式のレンズフィルター

LUBITEL の気に入っている点として、ねじ込み式のレンズフィルターを装着できる点があります。レンズフードも取り付けられます。

汎用品のレンズフィルター

フィルム装填

フィルム装填の方式、構造は一般的な二眼レフと同じと思います。
下部に装填して上部の空スプールにはめ込んで巻き上げます。

ゴムバンドで固定

裏蓋のロックダイヤルはカチッとしっかりロックされるものではありません。それほど緩みやすいということはないと思うのですが、一度開いてしまったことがあり、念のためゴムバンドでとめるようにしました。

フィルム巻き上げ方式

フィルムの巻き上げは横側の巻き上げノブを回して、赤窓に表示される数字を確認しながら巻き上げます。
下部にも巻き上げというか巻き戻しのノブがあります。

フィルム枚数確認のための赤窓
露出設定のガイド

ローライフレックスはレバーを一回止まるまで回すと1枚分巻き上げられます。ずっとこの方式に憧れていました。
でも、シンプルで軽量なことがLUBITELの魅力だと思うので、LUBITELはこの方式がいいのだと思います。

Rolleiflex Standard
巻き上げのレバーが折りたたまれている

ファインダー

ファインダー

見辛いですが、立てた前方の蓋の裏にルーペが折りたたまれていて、ピント合わせのときに起こして使います。
ファインダーの中心はピントが合わせやすいようになっています。便利なのですが、この中心の特殊な見え方によって大きなファインダーで画像を楽しむという感じではなくなっています。最初はそういうものだと思っていましたし、それでも覗くのが楽しかったのですが、前述したハッセルブラッドのファインダーを見てからは、あんなファインダーで撮影を楽しみたい…撮影以前にファインダーを覗くこと自体がもっと楽しいだろうなと思うようになってしまいました。

作例

以前撮影した写真を掲載しています。
違う日に撮った写真を見ても晴れの状態ではややオーバー気味に見えます。
ピントはよく合っていると思います。

バルブ撮影

あらためて LUBITEL の魅力

繰り返しになりますが、LUBITELの魅力は、

  • 現行の製品(経年劣化、使用による劣化などがない)

  • 軽量

  • 皮革など貼っていないので、傷をつけるなどの心配がそれほどない

  • 汎用品のねじ込みフィルターが使えること

  • シンプルなので壊れにくい…と思われる(個人の感想)

  • くっきりした写真が撮れること(個人の感想)

逆に残念なところは、チープな感じは軽量等の裏返しなので、除外するとして、もう少し明るいレンズが欲しいことくらいでしょうか…?
f4.5 ですが、f3.5 だと嬉しい、そうするとシャッタースピードも 1/250 に加えて 1/500 が欲しくなります。しかし、このカメラにそこまで求めるのは違うのかなという気もしてしまいます。

こう書いてみると、あらためていろいろな楽しさを教えてくれたいいカメラだと思いました。

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