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大声出したくない【日々のこと】

田舎の母に電話を掛ける。
少し話したところで、もっと大声でと頼まれた。
母は年々、耳が遠くなっている。

最近、これに困っている。
母の耳のことは仕方がない、そういう歳です。
ただ、大声が困る。大声で話すのは難しい。
厳密に言えば、大声で優しく話すのが難しいんです。

声のボリュームと気持ちって連動しませんか。
怒ると声が大きくなりますし、怒りを抑えようとすれば声が小さくなります。静かに怒っている人もいますが、声を出していないだけで、ひとたび出してしまったら大きくなってしまうものだと思います。

これの逆が起きちゃう。

優しくしたいので出来れば穏やかに話したい。そもそも高齢なので理解が乏しく話していてイライラしてしまうことがあります。それを抑える手段としても静かに穏やかに話している訳で、それでは聞こえないと言われると、声の大きさに伴ってイライラもだんだん表に出てきてしまう。
だいたい、話し終えた後で「聞こえない」と言われ、再度同じことを力んで繰り返す訳なので、行為としてもイライラが募る。でも母が悪い訳では当然ないので苛立ちのやり場が無く、そのことでまたイライラが増しちゃう。

そして母の話は長い。存分に喋ってもらおうと気長に聞こうとするのですが、これも難しい。普通の相槌では聞こえないので、話している母が聞いてもらえているのか不安になる。「ゔん!」「ゔん!」と力強く相槌をすれば、聞こえはするのですが違和感を感じるらしく先を急かされていると喋りが遠慮がちになる。

なんとかなりませんかねぇ。
補聴器には、いまいち気乗りしないようですし。
もう拡声器で話したい…

ひとまず今週、帰省してみます。
顔さえ見えたら、ウンウンと頷くだけで相槌になりますから。

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