EDIXの講演で有識者の話を聞きながらノートを取る時にChatGPTに手伝ってもらった件
EDIX(教育総合展)は、年に2回、東京・関西で開催されている日本最大の教育分野の展示会である。
大学に着任して以来、毎年参加しているが、今年は東京会場の会期の真ん中である5月11日(木)に東京ビックサイトに行った。
5〜6年前と同じような話をしているブースもあったが、それはそれで、いまちょうどそういう話が必要な教育関係者もいるはずで、意味のあることだと感じた。
一方で、「授業の最後に学びの全体像を把握できるから、やっぱり板書は大切だ」という話をパワーポイントで有識者がしているブースもあって、いったいこの企業はどこを目指してこういう話をさせているのだろうかといぶかしく思う場面もあった。
おそらく1000人ぐらいは着席できるだろうと思われるメインの講演会場には、事前申し込みをした人たちが殺到し、文字通りの満席になっていた。
ただ、私が聞いた3つの講演のうち2つは、公開されている資料に基づいた概説的な話に終始し、聴衆の満足度が低いのではないかと心配された。
やる気満々でCanva のDocs を開き、学生たちが閲覧できるようにリンクでシェアしながらメモを取りはじめた私だが、特に書き留めるべきことが見当たらず、いたずらに時間が過ぎた。
やむを得ず、登壇者が説明していることを、Chat GPTにまとめさせてみると、以下のような出力が得られた。(プロンプトは省略)
「何をか言わんや」である。
想像してほしい。1000人規模の人間が対面で集まり、写真撮影を禁じられ、ハンドアウトの配布はもちろん、PDFの資料のシェアすらない状態で、GhatGPTがあっという間に表にまとめてしまうような内容を聞き続けなければならなかったわけである。そして、登壇者は、そういう話をせざるを得ない立場にいたということでもある。
私は最前列で見ていたからいいようなものの、スライドの資料を後方の席から眺めながら聞いていた人たちは、なかなかしんどい状況であったと想像される。おそらく登壇者も、もう少し突っ込んだ話をしたかったに違いない。
帰途、レインボウブリッジを染める夕焼けを見つめながら、来年のEDIXはいったいどうなっているのかについて、あれこれと思いをめぐらせていた。
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