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国内難病患者の定量データまとめ①

自身が難病患者(全身性エリテマトーデス)になったことをキッカケに、国内難病患者のデータをGoogleが提供するDataStudioでまとめました。

私自身が全身性エリテマトーデス(SLE)と診断された時に、ネットでの情報不足と、本当に正しいのかよくわからない煩雑した情報ばかりで調べれば調べるほど不安が募ったため、最新情報(2020年調査時点)ではどのような状態なのか、自身でまとめました。

難病の方もそうでない方も、一瞥で構いませんのでどの程度国内に難病患者がいるのか、将来難病を患う可能性があるのかを見ていただけると大変うれしいです。

また本記事はダッシュボードの説明、事実、結果をメインに記載し、私が結果からみて感じたこと・詳しい考察等は別記事にまとめてこうと考えてます。


【Google DataStudio】国内難病患者情報まとめ

※統計的分析をしたデータではなく、単純にクロス集計をダッシュボード化したデータです。



目的

難病に関しての正確な情報共有

結論・要約

※「10万人あたり〜」の定数比較で結論の記載をしてます。

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・国内総人口からの難病患者の割合は2020年度で0.75%
 (※発症率ではない)
・年齢階層に比例して難病患者数が増加傾向
・都道府県別では北海道・関西・四国・九州に難病患者が集中している

上記について詳しくは結果・感想で後述します。


利用したデータソース

総務省統計局が管理しているデータと公益財団法人 難病医学研究財団/難病情報センターの情報を取得し、DataStudioに突っ込んでます。

・難病患者数

参照元 難病情報センター:特定医療費(指定難病)受給者証所持者数


・国内総人口

参照元 政府統計の総合窓口:人口推計


集計データの前提事項(欠損データの扱い・正確さ)


以下に箇条書きでデータの前提事項を記載します。

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難病患者数の定義・・・

難病に罹患した場合、基本完治しないため、医療費が恒常的かかります。それを補助していただける制度が「特定医療費(指定難病)受給者証」です。

今回「難病患者数」と定義しているのは、この「特定医療費(指定難病)受給者証」が国から交付された方のみになります。

実は難病と診断されても意味のわからないことに、国から「否認」されることがあり、また国への申請・交付が約3ヶ月かかるという、無能を絵にしたようなフローを踏んでいるため、一部の方は大変な思いをしているにも関わらず、交付されていないことがあります。

※難病の場合、所定申請フォーマットが難病ごとに存在し、評価指標に関しても血液データなどからスコアリング出来ようになっているのに無駄な審査をしているっぽいです。暴論ですが、医者も国が指定医として認定してるので主治医の即断で良いと思います。


色々書きましたが、交付認定 = 難病患者ではないということを予めご了承ください。

また難病患者の方の場合、多くの合併症を併発させます。私も別の「シェーグレン症候群」という難病を合併させているのですが、「特定医療費(指定難病)受給者証」は罹っている病気の分、重複して控除を受けられないため、私の場合は「全身性エリテマトーデス(SLE)」のみでカウントされる予定です。※まだ未着

※重複してても申請するメリット、控除等があればコメント欄で教えてもらえると大変うれしいです。


上述した内容に加えて、こういった抜け漏れがあるため、データの粒度として盲信していいデータではなく、「最低限このぐらいの人数・可能性なんだ」ぐらいの温かい目で見ていただけますと嬉しいです。


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国内総人口の定義・・・

こちらは世論調査等でお金のかかったデータのため、信憑性は高いです。ただデータは千人で端数切られて提供がされております。

また総人口という定義については日本在住の外国人の方も含まれてます。なぜ、日本人に絞らなかったというと「特定医療費(指定難病)受給者証」が日本人のみ申請ができる制度なのか、永住権がある方のみだとか、細かい定義がわからなかったからです。厳密には調べるのが大変だったので、諦めました。

ご存知の方いらっしゃったら後学のためにご教示ください。

また政府統計の総合窓口の「人口推計」に関しても調査対象を厳密に読んでいないため、一旦総人口で集計しております。


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年齢階級の区分について・・・

年齢階級(年齢別グラフ)がいびつになっている部分の説明をさせてください。「70歳-74歳」、「75歳以上」でグラフには記載しておりますが、これは特定医療費(指定難病)受給者証所持者数のデータソースが上記の区分で構成されているため、棒グラフが一部凹んでます。

統計・論文等のグラフ表記としてはタブーだと思いますが、ご了承ください。またそのために定数「10万人あたり〜」のグラフを作成しておりますので、そちらのデータをご参照してください。


・全体的なダッシュボード・グラフ表記について・・・

色々と拙い部分が多いと思いますので、これだめだろ見たいな描画、あればコメントでご指摘いただけますと大変うれしいです。


結果


難病患者割合・・・

・国内総人口からの難病患者の割合は2020年度で0.75%
・欠損データが存在する想定なので約1%程度(約100人に1人)と認識していても遜色ないはず(主観的考察)
・このデータは発症率ではなく、割合なので毎年約1%が診断されるわけではない

年齢別難病患者割合・・・

・難病には後天的な病気が多い(これも主観)可能性があり、年齢階層に比例して患者数が増えている
・上記を支持する場合、少子高齢化に伴って、今後もっと患者数が増加すると推察

都道府県別難病患者割合・・・

・都道府県別データでは北海道・関西・四国・九州に難病患者が集中している
・なぜ多いかは不明


感想

自身が全身性エリテマトーデス(SLE)の診断を受けた時に、真っ先にネットでググりまくったのですが、情報がまとまってない、曖昧、煩雑、記載されていることが人によって相違している、など本当ストレスでした。

そんな中で少しでも難病に関しても解像度をあげられたことが自分にとってもプラスになったと感じます。

また都道府県別データに関しては情報不足で何もわからなかったのですが、私なりの飛躍しすぎた推論として、北海道は医療系の学会やリウマチ科向け施設がちらほらあった気がしたため、優秀な先生に見てもらうため、もしくは難病の方が生きやすい助成制度があるんではないかと妄想を膨らましてます。

※情報持っている方いらっしゃれば、是非コメントください。


また本件でDataStudioに関して、誤りがないよう正確に結合し、データクレンジングを行ったつもりですが、もし誤りがございましたらコメントで教えていただけますと嬉しいです。

また本記事で不快にさせてしまう言動や、思想等もあれば認識改めたいため、ご指摘いただけますと幸いです。


今後罹る可能性がある方が、同じストレスを感じていただきたくないことと現在も闘病中の方が、誤った情報で不幸になっていただきたくないので今後もこのような情報配信が出来たら思います。



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