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サメシマの楽曲解説#12 『SHIOSAI -潮騒-』

狩野くんが作曲し、彼からもらった「海と日暮れ」というテーマをもとに作詞した歌です。

『PRISMATIC〜』制作の終盤、
スタジオにてアレンジ確認&詩のハマりを確認した際
メンバー全員で「いい曲だね〜」としみじみ浸った記憶があります。

夏の終わりにぴったりの曲です。

(↑音声版はこちら)


コンセプト

海の夕暮れは美しいです。
けれど、かつて誰かと眺めたときはもっと美しかった気がします。

海の美しさも、夕暮れの美しさも、
本当はあの日と変わっていないはずなのに。

過ぎ去った日々を美化してしまう自分は「ずるいな」と感じる瞬間があって、
そういう一瞬、
そういう景色について書いたつもりです。


音像について

以下、作曲の狩野くんによる解説です。

 普段からバラードの曲が好きでNOMAD POPにはバラードがないなと思って作った曲。
 最初に制作のイメージとして念頭にあったのはBruno Marsの”Too Good to Say Goodbye”。
バラードだけどただしっとりしているのではなく、リズムはバキバキで格好良く、煌びやかなシンセが映える曲を目指しました。
 歌詞ができる前から海のイメージがあって、曲の中で沢山入っているゆらぎ系のシンセは海に反射する光をイメージしています。(普段から海をぼーっと眺めるのが好きなんです。海出身ではないですが。。)
 Cメロ(03:20〜)はパッと思い浮かんだコードを繋ぎ合わせたもの。The BeatlesのSgt.Pepper~の感じがして気に入っています。
※余談ですがこの曲をちょっと廃れたリゾート地(熱海や箱根等)で聴くととても雰囲気が出ます!笑

後述しますが、MVの撮影で三浦海岸を訪れました。
海辺で聴く『SHIOSAI』のサウンドは心に染み入るものがあり、
手前味噌ですが是非ともおすすめしたい体験です。


詩について

『PRISMATIC〜』収録曲の中で一番最初に書きあがり、
第一稿から一度も手を加えることがなかった曲です。
(それくらい記事冒頭のスタジオでの体験に手応えがありました)

海が満ちたり引いたり、
陽が暮れて月があらわれたり、
風が髪をなでて通りすぎていったり、

引力や宇宙は感情と結びついている感覚があります。

ふと自然の美しさに触れたとき、
もう二度と戻らない日々や大切ななにかへの想いを託したくなるような衝動があり、
そういうものが言葉になったのかもしれません。


MVについて

監督は2025さん。

打ち合わせの段階から描きたいものの意見が合致して、
音を真空パックして映像にしたような美しさがあります。

主役の2人は高校時代からの縁がつないでくれたキャスティングです。
僕らにとっての『SHIOSAI』の意味を一層強めてくれました。

あと、ちょくちょくノマドメンバーが出演してます。
全部わかったら相当すごいです。


終わりに

「夏の終わり〜」と書きましたが
どこかクリスマスっぽい雰囲気もある曲で、
ある種の「冷たさ」みたいなものが海の二面性を感じさせるのも個人的なエモポイントです。

次回、幻のボーナストラック『宝町・危機一髪』です。

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