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氷の怪物に会いに(後編)@山形県蔵王樹氷高原


2019年2月11日、私は冬の蔵王に向かった。
今度こそ絶対に負けられない戦いがそこにある。
(戦いの詳細は前編参照…)

ベストシーズンの今は、17時から樹氷ライトアップもしているらしい。雪山の装備をしている間に出発が遅れたが、結果として15:30という昼と夜どちらの姿も見れるちょうどいい時間に着いてしまった。

山頂まで往復3,000円の切符と貼るホッカイロを購入し、さっそくロープウェイに乗り込む。
去年も思ったことだが、スキーやスノボ以外で冬のロープウェイに乗ること自体、非日常な体験ですでにわくわくしてしまう。

***

そしてついに、
私は蔵王の樹氷を見ることができた。

上からも、

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そして、近くからも。

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さすが"スノーモンスター"と呼ばれるだけある。たくさんの白い手にわーっと引き込まれそうな、そんな少しの怖さと自然の織り成す美しさに、ただただ圧倒された。
寒い。けれど、それを忘れるほど美しい。

ゴンドラを乗り継いで無事山頂までたどり着き、吹雪の中蔵王地蔵尊を拝む。

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標高1,660m、気温は-15℃。
さすがのお地蔵さんも寒そうだ。

よし、一旦ロープウェイ駅に戻ってライトアップの始まる17時に備えよう。そう思って駅の待合室で暖を取っていると、
「最終のゴンドラ、まもなく出ますよ〜」とスタッフさん。


…ん?最終?

時刻はまだ16:30。一緒に暖房に当たっていた外国人観光客もザワついている。
"The last? Why!?"
慌ててスタッフさんに確認に行くと、その日は週に一度のライトアップ定休日だった。

もはや自然が厳しいとか以前の問題だ。
下調べが甘すぎた。反省。

***

樹氷を見るという目的は達成出来たが、相変わらず蔵王との相性が悪い私。しかし、"また来たい"と思える景色がまた一つ増えたことが、たまらなく嬉しい。

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帰りのロープウェイ乗り場から見えた、夕日に照らされた街並みがどこか優しくて、
東北っていいな、とふと思った。

また来よう、氷の怪物に会いに。



2020.2.19
けんぴ

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