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いちいちこだわる男のTシャツ選び、聞いておくれよ

本当にめんどくさい男である。

ミニマリストに少しだけ振れた生活をしていて、かつ、服という存在を愛してやまない僕にとって、新しい洋服選びは極めて神聖な行為だ。

今探してるのは半袖のTシャツ。基本的にTシャツ+襟付きのシャツというスタイルをベースに一年中過ごしていて、真冬だけ長袖のTシャツにするので、半袖Tシャツは3つの季節を共にする相棒になる。

所有するのは上限4枚、それ以外で存在が許されるのは運動着くらい。
かれこれ4年くらい愛用している今の相棒は、STUDIOUSとNUMBER (N)INEのダブルネームでコットン:レーヨン=50:50のチャコールグレー。


まぁブランドはどうでもいいっちゃどうでもよいのだけど、なんせ肌が弱いので素材は重要。こだわり1。

基本はコットン。できれば撚り合わせる糸が長い、超長綿とかってヤツがいい。スーピマコットンとか。
混紡の場合はポリウレタンなら意外といける。ポリエステルはあかん。
レーヨンはセルロースの再生繊維なのでサラリとしながら刺激が少ないので混紡は大変よろしい。比率が高くなると光沢感が強くなるので、50%くらいまでにしたいところ。
同じく生体由来の繊維でも麻(リネン)は一部硬い部分が混じるからか、短い糸を撚り合わせるので微細な繊維が飛び出ているのか、涼しい触感と裏腹に、どうも刺激的。


コットンならいいかというと、そう単純にもいかない。生地こだわり2。
厚手の生地、いわゆるヘビーオンスの場合、シンプルに暑い。厚いと重ね着の時にゴワゴワするのもアレだけど、暑いと暑いからもっとアレ。体温が上がって小汗をかいたくらいの状態がひどく心地悪いのでアレ。あと、夕方まで干しててもしっとりしてたりするのでゲンナリする。
かといって、薄ければ薄いで肌着っぽさがアレ。どうせグレー系統なので透けるとかそういうアハンなことは無いのだけど、いざとなってもTシャツ一枚になれないのは悲しみを背負う。


そして、ある程度長い期間着ることを考えると丈夫な作りであってほしい。こだわり3。
特に首周りは油断してると伸びやすいので、できればバインダーネック(生地を挟むように襟を付けたもの:参考)がいいんだけど、今のTシャツはタコバインダー処理のおかげか長くもってくれてこれもアリという学び。
サブで着てるUniqlo Uの厚手Tシャツはまさにバインダーネック、強固な意思を感じる。というか、価格から考えると恐ろしいほど質が良すぎる。誰かの幸せを犠牲にしないと打ち出せない価格だと思っている。


ということで、ひとまず選んでみたのが、Hanes PREMIUM Japan fitのヘザーグレー
Hanesといえば"パックT"やら"BEEFY-T"やらで定番の一つ。一口に"パックT"といっても赤ラベルやら青ラベルやらあるのだけど、まぁなにはともあれアメリカ製なので日本人の体型にはどうにも合わんのであるよね。
そこで登場したのがJapan fit。

2015年に買ったことがあったので登場初期やろと思っていたら発売は2014年かららしい、惜しい。:参考
昔は白か黒しか出てなかったのが、今はなにやらアーミーグリーンやらネイビーやらも登場していたようで、その中にヘザーグレーがあったときたら買ってみるのも吝かではないというもの。

かつて着ていたくらいなので概ね気に入るのは確実だったのだけど、改めて着てみるとなかなかよろしい。


しかしながら、2015年なんてはるか昔である。トレーニングでサイズアップした身体は一回りくらいは大きくなっていて、もはや当時着ていた服は1着たりとも無い。もちろん、一つ大きなサイズを買ったのだけど、ほんのちょっとだけ気になることが。

このTシャツ、丸胴仕様といって、胴体のサイドに縫い目が無い。
故に肌触りが滑らかで、着心地もよい。昔はこの仕様が大変気に入っていて、FilMelange(フィルメランジェ)とかVelva Sheen(ベルバシーン)のTシャツも持ってたりしてた。平気で1枚9,000円とかするTシャツたちだったけど、なんせ最高だった。

今着てもやっぱり最高なんだけど、これはつまり、胴体が1つの筒でできているワケでウエストとバストの周囲が同じなのである。

当時はもう少しストンとした体型だったのが、今ではすっかり逆三角である。腹より胸が出てずいぶんたつ。胸より腹が出ているのでなくて本当に良かったと思う30代半ばである。

そう、なんだかほんの少し、フィット感にかけるのである。
胸・肩周りに合わせれば腹回りが余り、腹回りに合わせるとピチピチになる寸法になる。後者は些か、アハンである。


良いのか悪いのか、すっかり日本人体型ではなくなってしまったが故に、Japan fitがフィットしなくなっている。あ、シルエットの話がこだわり4。

ならば仕方ないということで、アメリカン仕様なChampionのTシャツを買ってみた。バインダーネック、サイドシーム、ミドルオンス、色はオートミール(オフホワイトみたいな)。

さて、着てみると、やはりフィット感はこちらの方がいい気がする。
が、如何せん、丈が長い。

アメリカン体型なのはウエストから肩にかけての広がりだけで、胴の長さは完全に日本人なのだった。いや、むしろ日本人のほうが胴長の比率な気がするのでちょっと整合性が取れないが、もうここまで読み進めているみんなも思考がどうかしているのできっと誤魔化せるだろう。


そう、Tシャツ探しの旅はまだまだ続くということなのである。

神聖な儀式なのだ、これでいい。いや、早くしないと夏がきてしまうけど。

ちなみに、Championと一緒に、よく分からないブランドが50%レーヨンでありながらzozoで80%オフになってたので買ってみた。

まぁ、ね、推して知るべしって感じで、ブランド名は伏せつつ、これだけは言いたい。

首後ろタグのブランド名が金色の刺繍だと、ハズレ率高い。


Tシャツをネタにエモーショナルな文章を書くスキルが無いのは明らかなんだけど、どんなものが書けるかと試してみたら思ったより長くて自分でも引いてる。しかも、無地のTシャツしか着ないとか、グレー系統しか着ないとか、ポケット付きは着ないとか、言外にまだまだこだわりはある。オートミール色はギリでグレー認定。

Tシャツってのは単純なようで奥深いものなのである。
どんなものでも、愛を持てば色々なことが見えてくるのである。

皆さんも、愛すべき素敵なTシャツと出会える人生でありますように。


引き続き、どうぞよしなに。

末尾ハンコ


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