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今日も気分は嫁•次第 #2

さて、そもそも、何故?彼女と一緒にいることになったのか?今思えば、可笑しな事ばかりだ。

私が、バーの経営を任され、カウンターに立って間も無く。彼女は、現れた。確か店での催し物の出演者の1人だった。

それからは、度々現れて、カウンター越しにじっとこちらを見ている事が多くなった。

何をしているのかと聞けば

彼女は、
「目を見ているの。目の奥がとても綺麗ですね」

その時は、何のことだか分からなかった。
今なら、そんな事言う女は、危ないと、すぐにわかる。何かアドバイスがあるとすれば、今すぐ逃げろ!と、忠告してやるところだ。

彼女が通う様になって、何回目か、私は知り合いに呼ばれて、ある地方都市に、行こうかどうか迷っている。交通手段が微妙で、面倒だなと、話していた。

すると彼女は、
「私、そこよく知ってますよ。しばらく行ってないし、ちょうどいい機会だから、車出すから一緒に行かない?」と、

ラッキー!渡りに船だ。私は調子に乗っていた。
この頃の私は、漠然とした自信と、他人とは違う何かを持っていると思っていた。

当日、少し遅れて来た彼女の車に乗せてもらい。目的地へと私たちは向かった。
しかし、この時すでに、彼女が、計画を実行している事を私は気付く術も無かった。

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