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まだ知られざる「リトアニア」。そのクールなスタートアップコミュニティの魅力に迫る!

こんにちは。noinoiメンバーのmayu(@Tommayu2)です :-)

これまでSlush TokyoやTech in Asiaでのインターンなど、スタートアップコミュニティに関わる活動をしてきたこともあり、noinoiではその経験を生かしてスタートアップエコシステムに関する話を発信していく予定です!

ということで今回はその第一弾!
題名の通り、リトアニアのスタートアップコミュニティについてその魅力をみなさんにお届けします :)

・コミュニティづくりでリトアニアがアツい!・具体的にコミュニティづくりのために何しているのか?・取り組みの結果、どうなったのか?・まとめ

という流れで書いていきます!

リトアニアがアツいんです!!

私は昨年の夏から1年間、マネジメントを勉強しにリトアニアに留学していました。ちなみにリトアニアの位置、知っていますか?ヨーロッパにありますよ!
私は最初アフリカの一国かと思っていました(笑)

実は3年前にもリトアニアへ旅行したことがあったのですが、明らかに国のイメージに変化が。

3年前:「わーい、おとぎの国っぽいし人少ないし過ごしやすい〜😇」今回:「あれ、なんだこのスタートアップフレンドリーな環境と若者のエネルギーは!?🔥」

この感情の差異は私の成長によるものかもしれませんが、、ですが再び訪れたときリトアニアがクールになっていたことは確かでした。

留学中に知り合った、在リトアニア日本大使館の人に話を聞いてみると

①人口減少問題を解決するために、雇用を創出して海外から人を集めたい!②若者流出問題を解決するために、自国に留まりたいと思えるような魅力的な場所を作りたい!③他のバルト諸国(エストアニア、ラトビア)に負けたくない!

という理由から、とりわけ政府が主導でスタートアップコミュニティ作りに力を入れ始めたということでした!

で、コミュニティ作りのために何してるの?

これらの理由からリトアニアが取り組むのはこの3つです!

①人口減少問題を解決するために、雇用を創出して海外から人を集めたい!→リトアニアで起業したい!と思わせる環境をつくる🍃
②若者流出問題を解決するために、自国に留まりたいと思えるような魅力的な場所を作りたい!
雇用創出のために外資企業を誘致🌍
③他のバルト諸国(エストアニア、ラトビア)に負けたくない!
首都のビリニュスにバルト・北欧のHub「Vilnius Tech park」をつくる👭

①人口減少問題を解決するために、雇用を創出して海外から人を集めたい!
→リトアニアで起業したい!と思わせる環境をつくる
🍃

リトアニア政府は、首都ビリニュスをはじめとする7都市に経済自由特区を設置。
なんと法人税は最初の10年まで0%、配当税と固定資産税は永久に0%という太っ腹!それから事業設立までの日数が3日間と短いのもビジネスフレンドリー ;)

(source: https://investlithuania.com/investment-locations/fez/))

またInvest Lithuaniaという政府機関が投資パートナーを紹介してくれたり、地元供給者とのリレーション構築を手伝ってくれたりと、起業するまでと起業してからの2段階フェーズで手厚くサポートしてくれます。
海外でビジネスするとなると、現地企業とつながるのが難しいという話をよく聞きますが、Invest Lithuaniaのおかげでリトアニアではその心配はなさそうですね!

②若者流出問題を解決するために、自国に留まりたいと思えるような魅力的な場所を作りたい!
→雇用創出のために外資企業を誘致
🌍

労働力、ICTインフラ、地理条件から考えて実はリトアニアは良い拠点地なんです。例えば、下記のような条件が挙げられます。

・優秀人材を育てるべく、語学教育に力を入れてきた。人口の50%が2ヶ国語話せる!・ICTインフラの整備を強化し、なんとブロードバンド速度はEU1位!・リトアニアからヨーロッパの各主要都市へは3時間以内で行けてしまうという立地の良さ!(留学中の旅行で体感済み👼)

実際にそれらのメリットのおかげで、UberやGoogle、IBMなどの外資系企業がリトアニアにオフィスをお引越しさせています。そうするとリトアニアの経済は潤い、また新な雇用機会が生まれて就活中の若者に魅力的に映るという相乗効果もあるのです :)

③他のバルト諸国(エストアニア、ラトビア)に負けたくない!
→首都のビリニュスにバルト・北欧のHub「Vilnius Tech park」をつくる
👭

(写真source:http://ur0.work/MuKs)

2015年、首都のビリニュスにICTビジネスのhubとして
17世紀に建てられた施設をリノベーションし、またリトアニアのアーティストDonatas Jankauskas-Duonisさんのモダンアートが融合されている素敵なスペース。北欧・バルトのhubとして機能させたい🔥と意気込んでいます。

今では50+の企業が入居しているとのこと。また小学生や若者にプログラミングを教えるCodeAcademyを開いていたり、誰でも使えるオープンテラスのレストランがあったり、子供も学生もビジネスマンもファミリーもカップルも使える、Vilnius Tech Parkはフレンドリーなコミュニティスペースなんです :)

(写真source:http://ur0.work/MuKs)

さらにイベントが2日に1度は行われるというアクティブさたるや。私も留学中にVilnius Tech Parkが行ったOpen House Vilnius という現地のオフィスワーカーたちとの交流イベントに参加し、普段は入れない街のモダンなオフィスビルを見学することができました。技術やビジネス寄りのイベントだけでなく、街全体を巻き込む「THE コミュニティ」としてのイベントを開催しているのもVilnius Tech Parkの魅力です。

取り組みの結果、どうなったの?

これらの取り組みのおかげで、リトアニアでは徐々に自国で就職したいと考える若者が増えているとのこと。私のクラスメートたちも海外で働きたいと言っている人たちが多かったのものの、いつかはリトアニアに戻ってきたいと思っていて、未来のリトアニアに期待を馳せているようです :) 

またStatistics Lithuaniaによれば、海外からの移民が増えている&海外移住していたリトアニア人が自国に戻ってくるという現象が起こっているそう。グラフで見てみるとこんな感じ。

黄色 (棒): 海外からリトアニアに来る移民の数オレンジ (棒): 海外からリトアニアに戻ってくるリトアニア人の数黄色(線): 海外からリトアニアに来る移民数の変化率オレンジ (線): 海外からリトアニアに戻ってくるリトアニア人の数の変化率

移民の数(黄色のグラフ)は増えているのがわかりますね!自国に戻るリトアニア人の数(オレンジのグラフ)はここ数年はあまり増えていないように見えますが、それは政府のスタートアップコミュニティ構想を知り、ビジネスのチャンスを狙って2011年〜2015年の間にリトアニア人が戻ってきたからということだそうです。

(Source:International Migration of the Lithuanian Population, 2017, Statistics Lithuania)

まとめ

スタートアップに適した環境をつくり、それが発端となって若者や海外の人が「ここに住みたい!」と思える場所をつくることに成功しているリトアニアを紹介しました。テクノロジーの進化によってオンライン上でコミュニケーションがとれる時代ですが、だからこそFace to Faceで人と繋がる場が改めて大切になっているのかも。

スタートアップコミュニティといえば、最先端でビジネスチックである意味で閉鎖的で近寄りがたい...というようなイメージもあるかもしれませんが、リトアニアの場合は誰にでもフレンドリーな印象がありました。政府主体でクールな場所を作ろう!というアクションをとることで、様々な世代を巻き込んでみんなでそのムーブメントに積極的に参画できる環境ができているのだと思います。

日本も少子高齢化など、リトアニアと似たような課題がありますが、このコミュニティづくりから学べることは沢山ありそうです!

ここまで読んでくださってありがとうございます!リトアニアについてもっと知りたいという方、スタートアップコミュニティについて語りたいという方いましたら、ぜひコメントください :)


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