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ベンチャー広報PRの参考になる一冊【新米広報コラム#003】

こんにちは!株式会社node広報担当、松葉です!
初心者広報の私が読んだ本を紹介する「新米広報コラム」第3弾!

前回の広報コラムはこちら。

今回読んだのは「【小さな会社】逆襲の広報PR術」
著者は、株式会社ベンチャー広報代表取締役、株式会社ガイアックス執行役である野澤直人さん。株式会社ベンチャー広報は2010年に野澤さんが独立して立ち上げた中小・ベンチャー企業に特化したPR会社です。

本書はこれまでビジネス誌の編集責任者→中小・ベンチャー企業の広報部→PR会社というキャリアがあり、メディア側の視点を持っている野澤さんが、広報PRの実践的なノウハウについて解説しています。

これからどのような広報PRをするか悩んでいるベンチャー企業の広報担当の方にはぜひ読んで欲しい一冊です。
このnoteではこの本を読んで学びになったことや、参考にしたいことを記していきたいなと思います。

広告と広報PRの違い

広告・・・買い取った広告やCM内で情報発信をすること。企業がお金を払っている分、伝えたい情報をコントロールすることが出来るが、読者や視聴者からの注目度、信用度は低い。
広報PR・・・メディアの記事・番組という形で情報発信をすること。メディアからである為情報のコントロールは出来ない。しかし、読者・視聴者が見たい・必要としている第三者が発信する情報なので注目度、信用度は高い。

まず始めに広報PRはメディアという第三者を通して発信を行うので、非常に有益なPR方法であると述べています。本書では、企業が新聞や雑誌・テレビなどのメディアに無料で取材してもらう為の広報PRとは何か、どういう効果があるのかという具体的なノウハウについて解説しています。

大企業と同じPR方法を使ってはいけない!

しかし、大企業と中小・ベンチャー企業とでは広報PR方法は全く異なるものだと指摘します。

大企業のマスコミ報道はなるべく少なくすることが重要。

例えば、大企業がプレスリリースを一斉送信すると、メディア側も高いニュースバリューがあると判断し取材が殺到することも珍しくないとのこと。
特に記者は「特オチ」といって他社が扱っているビッグニュースを自社で取り扱うことが出来ないことをひどく嫌う為、大企業のリリースは見逃さないようにしているそうです。

しかし自社の意図した情報以外の報道がされることも少なくない為、望まない取材依頼はうまく断ることが必要で、大企業は「危機管理広報」が重要であると述べています。

中小・ベンチャー企業は1件でも多くの取材を獲得することが先決

対して、中小・ベンチャー企業の場合、大企業と同じようにプレスリリースを不特定多数に一斉送信しても、記者の目に触れることなくゴミ箱行きになってしまうことがほどんどであるとしています。

そこで中小・ベンチャー企業の広報担当者は自社専用のメディアリストを作成し、自社に興味のある記者やメディア関係者向けにプレスリリースを配信することを推奨。
アポイントを取る際には、媒体に必ず目を通しておく、忙しい時期・時間は避けるなどメディア側への最低限の礼儀も必要であると述べています。

効果的なプレスリリースの書き方とは…?

プレスリリースの作成には広報のプロであっても絶対的な正解がなく、毎回苦労しているとのこと。ここでは「マスコミに取材されるプレスリリース」の書き方として以下の3点を挙げています。

【1】他社のプレスリリースを真似てみる
複数の良いプレスリリースを見比べながら、全体の構成要素をチェックし、骨格をそのまま流用、自社の情報を当てはめてプレスリリースを仕上げる。

【2】「売り手」「買い手」「世間」を意識する
自社の商品・サービスの特徴や強み、顧客にとってのその商品サービスの価値、社会的な視点からも意義があるのか、社会をどのように改善できるかという3つの要素を意識する。

【3】図表などのビジュアル素材を入れる
可能な限り写真や図表などのビジュアル要素を入れること。新聞などの媒体に取り上げられた時も文字だけのリリースより、写真や図が入っている分スペースが大きくなり、紙面でも目立つ記事になる。

プレスリリースを書く時は私も毎回頭を抱えていたのでこちらは凄く参考になりました。
実際に他社のプレスリリースを真似して、事前に骨子を作っておくことで以前よりもスムーズにプレスリリースの作成ができています。また、写真は毎回取り入れるようにしていますが、図表の作成にはまだ及んでいなかったので、ぜひ取り入れてみたいなと感じました。

本を読んでの学び

広報担当者とメディア側の両方を経験している筆者ならではの視点で、メディアの裏側も知ることが出来る非常に学びの多い一冊でした。

この本を読んで中小・ベンチャー企業が広報PRから取材に繋げる為には、メディア側の立場になってみることが重要であるということを学びました。自社で扱う商品に興味のある記者の情報をまとめ、自社だけのメディアリストを作成することから始めてみたいと思います。
これまでも何度も書いているプレスリリースには、他社から取り入れられる要素はどんどん取り入れて、自身の引き出しを増やしていくことが重要なのだと感じました。

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