【連載#10】教えて!アヤノさん〜青葉大学バスケ部の日常〜
第十話 体で払ってもらうから
十二月に入って朝晩の冷え込みがいちだんと厳しくなった仙台市内、朝七時。飲み会から帰ってきて、着の身着のままでベッドに倒れこんでいた青葉大学体育会女子バスケットボール部二年で副主将の上野ナギサは、羽毛布団を体に巻き付けた状態で目を覚ました。
「んん。あー。頭痛い」
ずいぶん飲んだ記憶はある。飲み会の終盤は、先輩の小笠原ノアと高橋ツムグの出来立てカップルを、男子部の二年生たちと一緒にキャーキャー言いながら冷やかしたのも覚えている。その前は何