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「マーケティング」“仮説”の確度をあげるための、INPUT

プロモーションや集客、キャンペーンの効率をあげる、規模を拡大するために、事業者は、取り組みの評価、検証を常に行い、「次」にやるべき行動を計画します。
とくに、お金や工数をかけて実施する施策に対しては、実施する前に「試算」をすることが重要です。どのラインまでを「成功」としその後の拡大に繋げるか。ビジネスを進める上で必ず押さえておくべきポイントです。

実施する”ゴール”を決める

例えば、「プロモーション費用10万円投じて、10,000人の集客がありました」だけではこれがよかったのか悪かったのか、わかりません。そして次に「拡大を狙い100万円使う」ための判断材料にもならないのです。
・「この商品を使ってほしい30代女性に、50人の会員登録をしてもらう」
・「この新しいサービスをしってほしいので、関東圏の1,000人にコンテンツを見てもらう」
などの、実施する目的・ゴールを設定していきます。このゴール設定には、
・50人の会員登録があれば、そこからサービス利用者が10人見込める
・1,000人コンテンツを見ていただいたら、そこから100人の会員登録が見込める
という「ビジネスのゴール」からの逆引きで考えていきます。


さらに、”仮説”を立て、最適な手法を見つける。

過去実施した時の内容(成功例も失敗例も)や、今現在の社会的な流れ、同業他社や同じ層が対象の事業者の動向、など、いろいろな角度から「どうやったら、対象のおきゃくさまに効率的に届くのか」という、手法について仮説を立てていきます。
・「30代女性に、50人の会員登録をしてもらう」ために、30代女性が興味を示してくれる文章、色、写真、あるいはメディアは何であるのか。
・「関東圏の1,000人にコンテンツを見てもらう」ために、配信地域を限定するメニューは何がよいのか、どんな文章やコピーに興味を示してもらえるのか。
最初に立てたゴールに向かうための「コトバ」や「クリエイティブ」を選んでいきます


「やっていなければわからない」けど...

では「コトバ」や「クリエイティブ」をひねり出すうえで、必要なことはなんでしょう。基本的には「実施してみなければわからない」んですが、これはけして投げやりではなく、あくまでも、商品やサービス、広告を評価していただくのは、おきゃくさま側であって、事業者側が決めるわけではない、ということを表しています。
事業者側にできることは、(「わからない」中でも)確度が高そうな手法をとること。届けたいコトバで、届けたいおきゃくさまに発信をすることです。


確度の高い”仮説”を産みだすためには

いろいろな角度からの情報をINPUTすることが第一歩です。これは「そのとき」=広告を書こうと思ったときにはじめて取り組むのではなく、普段から常に意識して”集める”ことがポイントです。「30代女性」を意識し、どのような情報に触れているのか、どのような商品・サービスが既に存在していて売れているのか、大手企業はどのようなコミュニケーションをとっているのか、という「ダイレクトな情報」ももちろん必要です。シンプルに周りの30代のひとに聞いてみるのもいいでしょう。仮に50代男性の担当者であったとしても、「30代女性の目線」になりきって情報を集めていきます。

一方で、この範囲を超えて、広く情報をINPUTしていくことも、同じくらい重要です。20代の女性はどうだろう、30代の男性はどうなのか、ということを知ると、メインである30代女性との「違い」を明確にできるかもしれません。また、例えば「化粧品」が主力商品だとしても、競合他社の化粧品、だけではなく、読まれる雑誌の傾向とか、ヒットしている映画、音楽、など「生活」という広い範囲まで広げることも大切。視野が広くなると、それまで見えにくかったものが見えてくる可能性が高まります。


「なんでもかんでも」から始めよう

あまり制限を設けずに、たくさんの情報をINPUTすることから始めるのがコツです。初めから精度が高い情報だけを、という意識では、成功へのヒントを逃してしまうこともあります。「なんでもかんでも」だと収集がつかなくなる懸念がありますが、しばらく続けていれば「選択能力」がついてくるはずです。これが身に付けば、万全。ありとあらゆるものがヒントになってきます。最初は効率が悪いかもしれませんが、「選択する力、目」を備えれば、より有益な情報をつかむ確率があがっていきます。他の商品・サービスに関わることになっても、あるいは新しい事業を始めることになったとしても、どんな場面でも通用する技能を身につけたことになります。

AIが仕事を奪っていく、そんな時代が仮に来たとしても、この「目」を持って「感性」を研ぎ澄ますことができていれば、恐れることは何にもない...と思ってます。


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