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第3話 新しい挑戦を続ける小笠原農場

3年 村田栞 2年 村田貴宣、田口翔稀

1.小笠原玄記さんについて

小笠原玄記(おさがわらげんき)さんは、東北大学に進学し、スウェーデンのウプセラ大学に半年留学をしていました。
そして東京に就職した後、札幌のゲストハウスに携わり、現在は豊頃で農業だけではなく、民泊経営を営んでいます。さらに小笠原玄記さんは大学時代の留学経験を活かし、自分の民泊で英語塾も行っています。
なぜ東京での仕事を辞め、現在の民泊経営に至っているのか。
小笠原玄記さんは東京で働いていた頃、自分の今後が見えてしまったとおっしゃっていました。
今後が見えてしまったとはいえ、どうして農業なのか、それは実家が農業を営んでいたため、親の仕事も手伝うこともでき尚且つ自分のやりたいことができるからなのです。

民泊事業を始めたこともそうですが、小笠原さんを一言で表すなら・・・

「チャレンジ精神」の言葉に尽きます!!!

また、趣味はお酒を飲むことやサッカー観戦、旅行など多趣味な方です。

さらに私達は玄記さんだけでなく、玄紀さんのご両親ともたくさんお話しすることができ、さらに、小笠原一家は道外からの修学旅行生を受け入れて実際の農業を直に感じでもらえるような取り組みをしたりと、家族皆さんの優しさや温かさを身に染みて感じました。
玄紀さんとご両親、それぞれが「豊頃町をなんとかして元気にしたい」、「普通の若者より行動力がある活発な若者がきてほしい」と強く願っていました。ここからは私達が小笠原一家と過ごして実際に感じたことを書いていきたいと思います。

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2.とにかく芋掘り!!

 地域研修2日目に小笠原農場でジャガイモの収穫のお手伝いをさせていただきました。

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ジャガイモは機械で収穫するのですが、畑の四つ角は機械で掘ることが出来ないため、予めその部分を手で掘る必要があります。その手掘り作業のお手伝いを私達はさせていただきました。
四つ角とはいえ、一つの角でさえ一軒家が3軒は建つのではないかというくらい広大な広さでした!!

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はじめは、初めての農業体験で気持ちが高ぶっていたのですが、途中から終わりが見えなく疲れも出てきました。ですが、玄記さんとそのご家族の方が私たちを気にかけてくれ、休憩時間を設けてくれました。

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その休憩時間には、豊頃町名物のお菓子を用意してくださりました。みんなで広大な畑でコンテナに座り、円になって会話しながら食べるお菓子は札幌で食べるいつものお菓子とは全く違い、格別に美味しかったです。皆で汗水垂らし、同じ作業をしたことでより美味しく感じたのだと思います。

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作業が終わった後の達成感は、畑のように大きかったです。
すがすがしい…

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途中でタイヤがはまるハプニングも、、(笑)

3.小笠原さんの民泊事業

小笠原さんは民泊事業にも取り組んでいます。民泊を始めたきっかけは新しい取り組みへの好奇心。そして「地元が衰退するのを見てもったいないと感じた。どうにかして自身の経験を豊頃町に還元できないか」という豊頃町への思いからでした。また、小笠原農場のすぐ近くにある「JR十弗(とうふつ)駅」周辺を活気づけたいとも話されてました。後述する「オクトーバーフェスト」にもそういった狙いがあります。

 地域研修1日目の夜に小笠原さんのお宅に初めての民泊体験をさせていただきました。正確には、民泊と同時に農業体験もさせて頂いたため、「農泊」となります。

「農泊」とは、農山漁村において日本ならではの伝統的な生活体験と農村地域の人々との交流を楽しみ、農家民宿、古民家を活用した宿泊施設など、多様な宿泊手段により旅行者にその土地の魅力を味わってもらう「農山漁村滞在型旅行」のことをいいます。「農泊」の狙いは、農業体験や現地の方との交流を通してその地域の魅力を旅行客に知ってもらい、観光客の増加、そして地域を活性化させることです。

「農泊」は日本全国の地域で行われています。例えば、青森県十和田市では地元大学などで協議会を設置し、アジアからの修学旅行や観光客誘致のための整備や情報発信を行い、外国人誘客数の増加を達成しています。
また、小笠原さんご自身も大阪の修学旅行生などを積極的に受け入れています。

このように「農泊」は、農業とその地域の魅力を伝え、地域活性化に貢献することが可能です。

実際に宿泊してみて、部屋はとても広く清潔感があり、ベッドもふかふかで快適でした。

ほかにも、、、

・Wi-Fi◎

・すぐ近くにJR十弗駅

・宿泊料が安い!

(1泊1室素泊まりツインルームだと4500円〜、

家族向けの部屋は8500円〜)

・外国人観光客にもおすすめ(小笠原さんは英語を話せます)

建物の外観↓

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ツインルーム↓

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民泊なので豊頃町をより身近に感じることができます。また、過去の宿泊客の満足度も非常に高いです。豊頃町や帯広市、十勝観光の際にはぜひご利用ください。

↓ご予約はこちらから↓

https://www.airbnb.jp/rooms/37070998?source_impression_id=p3_1575435310_my8AtQLnv5SJPRn

4.他にも様々なイベント事業を?!

小笠原さんは地元愛が強く、様々なことにチャレンジしている方です。

民泊事業の他にも2019年秋には、「オクトーバーフェスト」といったお祭りを十弗駅周辺で開催し、地元民で盛り上がりました。

①オクトーバーフェスト

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そして2019年には大麦の栽培を始め、その大麦を醸造業者に委託し、翌年には自分でクラフトビールの販売事業も計画しています。

何故、大麦を栽培したいのかというと、先程の玄きさんの自己紹介でも述べたように、趣味はお酒を飲むことで、ビールが大好きだから自分でクラフトビールを作りたいと語っていました。

②HARVEST FESTIVAL

去年の9月末には札幌市の中島公園周辺で、じゃがいも収穫祭を開催しました。

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実際にゼミ生や西村先生も参加し、楽しい時間を過ごしました。

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参加したゼミ生が1番美味しかったと言っていたピザです。味の感想を聞いてみました。

もちもちの生地とマイルドなチーズにじゃがいもがマッチして美味しかったです。写真は、サラミに見えますが、実は紫色のじゃがいもです。

とのことでした。ピザ以外にもこちらのポテトサラダや じゃがバターも提供していました。

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生産者の生の声を聞きながら食べられるのは魅力的なイベントだと思いました。

今回の収穫祭イベントではじゃがいもがメインでしたが、前のイベントではおでんやうどんを提供していたそうです。

実際に収穫祭のイベントでは東京から宿泊された方が参加してくれました。その方は3年ほど前までは札幌で仕事をしていましたが、転勤で現在は横浜にいるそうです。横浜のスーパーにあるジャガイモは男爵イモやメークインといった種類しかなく、比較的珍しいイモがないとのことでした。その方は「たまに珍しいジャガイモを食べたくなる」と玄記さんと話していたみたいです。

そこから畑の話をして仲良くなり、なんと箱買いでジャガイモを買ってくれたそうです。

この収穫祭で新たな顧客の獲得に繋がったと玄記さんは語ってくれました。

③計画中の新規事業について

小笠原さんは今後も新たな事業の計画を考えています。例えば来年以降はカナダで知人と協力して、AIを使ってホテルの最適な宿泊費の値段を出す事業を始めようと考えています。      

他にも農業は冬季期間働かないので、時間の有効活用が出来るため、外で得たものを通して豊頃でも新しいことが出来るのではないかと、可能性を視野に入れていました。

5.関わる中で見つけた魅力

小笠原さんはこれまで紹介してきたように、農業や様々な事業、新しいことに取り組んでいます。そんなチャレンジャーな小笠原さんと実際に対話する事で、刺激や勇気を貰えるのが魅力の一つだと感じました。

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豊頃町でも新規事業や人との距離が近いイベントができ、豊頃でやるからこそ感じる人の温かさや助け合いも魅力的だと思いました。

確かに都会でイベントをしたら、集客は多く、関わる人も多いです。ですが、一人一人と対話しながら深く関われるのでしょうか。

豊頃みたいな小さな町でやるからこそ、住民同士の距離が近かったり、一人一人と濃く関われるのではないでしょうか。

小笠原さんは「中にいてずっと何かをやるのは発展しない」と言っていました。外からのイベントや事業でお金を稼ぎ、豊頃町で事業をすることで発展させたい想いを直で聞けました。

6.おわりに

小笠原玄紀さん、そしてご家族の皆さま、本当に2日間ありがとうございました。
実際に訪れるまで自分たちはこの豊頃町という町についてほとんど何も知りませんでした。
しかし、この地域研修を通して、小笠原農場さんにお世話になったおかげで、豊頃町がどんな町でどのような想いを持った方々がいるのか、以前より分かりました。
またこの記事を読んで少しでも豊頃町や玄記さんに興味をもってくれたのなら、豊頃町と検索するだけではなく、足を運んで自らの目で私達とは違う魅力を見つけてみませんか?
そしてそこで私達とは違った魅力を感じた際は、それを発信してくれたら嬉しいです。

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〜この記事を書いた人〜

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左:村田栞(むらたしおり)
出身:札幌
一言:私達は玄記さんと対話をすることで失敗を恐れずチャレンジすることを学び、自分の価値観が変わりました。玄記さんは好きなことをしているだけと仰っていましたが、そのチャレンジ性があってこそ、好きなことで成功しているんだと感じました。

真ん中:田口翔稀(たぐちしょうき)
出身:共和町
一言:小笠原玄紀さんをはじめ小笠原さん御一家にお世話になり、農業体験や何気ない対話を通じていま豊頃町の方々がどのような人材を求めてこの町をどうしたいのか、少しずつ分かった気がしました。そして小笠原さんのチャレンジ精神、誰かのために行動するという考え方の面でも、とても考えさせられることが多い大変充実した地域研修でした。

右:村田貴宣(むらたたかのぶ)
出身:新冠町(にいかっぷちょう)
一言:今回の地域研修での小笠原さんとの交流を通して、自分が本当にやりたいことを実践するチャレンジ精神。また、ただやるだけではなく成功するために様々な工夫を凝らすこと。そして地域に貢献するために何ができるかを考えることの大切さを学びました。


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