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週末のBloombergより

◆SVBのように偏った(危険な)預金の集め方をしている銀行は他にまずないが、預金者の不安心理を広げないことが必要。明らかに経営のミスだし、金融監督(ストレステスト)も甘かった。FDICはシリコンバレー企業の預金凍結を早く解除して給料を払えるようにしてやることが初動として重要。

◆多くのポートフォリオで内容と流動性リスクの見直しのきっかけにもなりそう。アセットとして危ないとすれば不動産やプライベートファイナンス(シャドーバンキング)の類。

◆利上げの効果でいろいろ壊れ始めており、そろそろ止めることを考えてもよさそうな一方、CPIは4.5~5%ペースで下げ止まりそうな感触でもあり、2%に落とすなら金利は6%近くにする必要もある。

◆流動性が世の中に溢れていた昔とは全く異なる環境になってきたので、今後はパッシブ/インデックスでは駄目。中小株やバリュー株でのアクティブ運用(銘柄とタイミングの選択)の腕が問われる局面。但し(リターンを出すのが容易ではないので)コストを抑える必要があり悩ましい。

◆再エネ投資はようやくガスや原油への投資と同じ経済性をもつようになり、後者をあくまで「移行期」の間だけ利用するという割り切りができるようになってきた。各種政策や外交手段でこの流れを世界的に一層加速させるべき(真逆の意見もあり)。

◆久々に大きめの銀行破綻でFEDの仕事が一層難しくなってきた。急激な利上げ後に何かが壊れ始めるのは世の常であり、インフレを3.5%ではなく2%まで押し下げるためにはむしろFEDが望んでいることでもある。

◆但し14日のCPIがよほど強くない限り、22日は25bpで良さそう(50bpに大きく傾いていた市場は6割25bpまで戻し、higher for longer はかなり否定されている)。

◆リーマンショックの時と違ってSVB破綻はあくまで個別行の問題であり、コンテージョンは想定しづらい。但し、昨年来あちこちのポートフォリオに溜まっている大きな含み損が炙り出されるような展開は要警戒(SVB同様、預金基盤が弱い銀行は危ない)。

◆資産圧縮のための強制売りで安くなるようなら、財務状況が健全な米上位行の株や債券は買い向かいたいところ。クレジットクオリティが高い社債によるデュレーションリスクテークは引き続き魅力的局面。


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