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教わる相手か教える自分か

高校の部活の先輩後輩。
大学の活動の先輩後輩。
会社の先輩後輩。

今まで自分が学んできたこと、身に付けてきたことを体系的に纏めて、自分と同じミスを繰り返すことなく、少しでも早く追いついてもらうべく先輩は後輩に指導をする。

そんな先輩後輩関係の中で、真面目な人ほど陥りやすいのが・・・
色々と工夫をして、あの手この手を尽くしながら教えているのに思ったほど後輩が伸びてこない。何度も言っているのに変わってくれない。指導の内容が相手に響いている手応えがない。
もっと一生懸命向き合ってみるけど、ますます空回りしているようにしか感じられない。
そのうち、自分はこんなに時間も労力も割いているのに、と段々イライラしてくる。何か間違ったこと言っているかな?と聞きたくなってくる。
そして後輩に対して口調が厳しくなっている自分に嫌気が差してくる。
そんな経験に身に覚えはありませんか?

そんなときは、視点を相手から自分に移してみてはどうでしょうか。

一生懸命指導をしているときに考えていることは、
「相手にこれが出来るようになってほしい。」
「相手にこういう考えが出来るようになってほしい。」
「相手にこういう行動を取れるようになってほしい。」
そう、このときの主語は常に「相手」

指導をするときに相手のことを考えて一生懸命やるのは理想の姿だし、きっとそんな先輩はとても素敵な先輩だと思う。
ただ、一つ言えるのは、人は自分のことは変えられても他人のことは変えられないということ。

自分の力で人を変えられたと感じられるときも、それは自分の言葉や行動が相手に届き、響いた結果、その人が変わろうと強い気持ちを抱いた事によって変わっている。詰まる所、その人が変わるかどうかはその人次第。
もしかしたら何か特別な事情があるのかもしれないし、どうしても今は頑張れないのかもしれない。相手が変わらない事情はその本人にしかわからない。

そこで、主語を「自分」に変えてみるとどうなるか。
この指導の経験を通して自分は何を学べるのか。
指導する立場として自分はどんな人でありたいのか。
この関係性の中で自分は何が出来るのか。
そして、その為に今自分は何をしようか。

自分のことであれば、どの程度成果が出ているのか、何が想定と違っているのか、今どんな風に感じているのか、答えは自分の中にあるので、今の自分の立ち位置を把握し、前に進む事が出来る。

もちろん端から相手のことを考えないで良いというわけではないけれど、一生懸命やっているのに相手も自分も辛い思いをするは不本意だし、折角だからやっぱり相手も自分も成長できてほしい。

ちょっと視点を変えてみることで今までとは違った景色で今の状況が見えるようになって、また前に進むことが出来るんじゃないでしょうか!

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