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ポンコツ生徒会長、大いに語る。本気で挑戦した1年間! 【週刊新陽 #27】

あっという間に10月ですね。なんと、6日には、大雪山系・旭岳の初冠雪が観測されたとのニュースがありました。

さて、これまで先生や卒業生に話を聞かせてもらってきましたが、今回、『週刊新陽』初の在校生インタビューを実施!

第62期生徒会執行部の会長を務めあげた堺田真史さん(探究コース3年生)に、1年間を語っていただきました。

ポンコツ会長と呼ばれて

- 生徒会長お疲れ様でした!まず、今の気持ちは?

さみしいです!会長終わっちゃった〜、という感じです。

正直、執行部として活動していて大変に思うこともたくさんありました。
やっぱり新型コロナウイルスの影響で行事ができるかできないか、例年のように行えるのかなど、直前までわからないことも多かったので。

でも、その分とても貴重な経験をさせていただけたと思っていて、あらためて会長に選んでもらったことに感謝しています。

支えてくれた先生方や、62期執行部の仲間たちがいてこその自分だったなと。最初のうちは「ポンコツ会長」と呼ばれたこともあるんです。

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- ポンコツ会長ですか(笑)。しっかりしたリーダーと思っていましたが?

いえいえ。期待に応えたいけど応えられないタイプです(笑)。

生徒会長も、先生に推薦してもらったのがきっかけ。最初は「え、僕が会長?」と思ったのですが、断れない性格で・・・でも、やるならちゃんとやろう!と覚悟して立候補しました。

62期のメンバーは、全員が生徒会執行部の未経験者だったせいもあり、最初はみんなで集まっても緊張がほどけませんでした。だから音楽を流したり、雑談を交えてみたりしました。

探究コースでは1年生の時からグループワークがあって、そこでも場の雰囲気が気になるほうだったので、その経験は活きたと思います。

先生たちにも助けられて、だんだん雰囲気が和んでいって。

みんなを引っ張るというよりは、人間関係を構築していくことでチームビルディングできたのかもしれません。

学校祭で発揮した柔軟性とチームワーク

- 生徒会長として、いちばん印象に残っているのはなんですか?

体育館の壇上からの眺めです。
新陽祭(学校祭)や全校集会のときに舞台の上から見える景色が、すごく印象に残っています。

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(写真は後ろからの眺め)

そのときの良い緊張感は経験してみないとわからないかもしれませんね。校長先生は緊張しないんですか?

- しますします。壇上からも実はみんなの顔がよく見えるし、毎回緊張してます。新陽祭といえば、今年はハイブリッドですごかったですね。

(新陽祭の様子はこちらの記事をご覧ください。)

新陽祭はめちゃくちゃ大変でした・・・。

とにかく準備期間が短くて、しかも『今までどこにもないもの』を創るってどうしたらいいんだろう?の繰り返しで。

まず、みんなから集めた意見をまとめて、実際の行事にするところで壁にぶつかりました。

「こんなのは新陽祭じゃない」とか「もっとやりたい」「やらせて!」という声もありましたが、色々やろうとした結果なにもできなくなったら意味がない。中止になるのだけは避けたかったんですけど、何をしたらいいのか分からなくなってきて。

最終的に、先生に「できるかできないかじゃなく、どうやったらできるか考えてみたら」と言われてから、いろいろ進み出した気がします。

何度も計画を作り直し、週末や夜遅くまでミーティングを重ねて、なんとか当日を迎えました。

当日は当日でとにかくトラブル続き。いちばんトラブルが大きかったのは配信系で、前日のリハーサルでは動いていたカメラが当日動かなくなったり、みんなが一斉にパソコンやスマホを繋いだので学校のWi-Fiがパンクしたり。

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- 裏ではそんなに大変だったんですね・・・。確かに執行部のみんなが走り回ってたイメージはあります。トラブルにはどうやって対応したのですか?

とにかく臨機応変にみんなが動いて、なんとかなりました。
もちろん先生たちがいなかったらどうにもならなかったと思います。特に安齋先生と熊谷沙織先生にはめちゃくちゃ感謝してます。

いろいろ想定していても、当日はさらに想定外のことが起こるんですよね。探究コースで身についた柔軟さを、実際に使えたのが学校祭だったかもしれません。

一度、安齋先生から指示してもらう予定だった場面で、でも先生が別のことを対応しなければいけなくなったことがあって、「ここは生徒会長がやらなきゃ」と思い、僕から指示を出してみたんです。そしたらみんなが聞いて動いてくれて、嬉しかったです。内心で「会長すごい!」と(笑)。

たくさんの制約がある新陽祭で、不満の声が聞こえてくることもありましたが、「執行部がんばれ!」という声を貰えたのは支えになりました。

ステージ発表を全力でやっている姿や、みんなが笑顔で盛り上がっているのを見て、やれてよかったな、と。

体育祭ができなかったのは悔しいけど、でも、1年間やれることはやり切ったと思ってます。

生徒会長、次の挑戦へ

- 執行部を引退して、これからの展望を聞かせてください。

進路に向けた活動に全勢力を注ぎます!アウトドアを学びたくて、そのために大学に行きたいんです。あ、でも趣味もやりたいです。生徒会で土日はだいたい埋まっていたので、キャンプや釣りに行きたいですね。

- 進路も趣味もアウトドアなんですね。

アウトドアの全部が好きなんです。

海や山で過ごすのも好きだし、自然の中で思い切り体を動かすのも楽しい。アウトドアグッズのほっこりする感じなども好きです。

そういう自然の良さを伝えたり、子どもから大人まで色々な人にアクティビティを届けたりする仕事をしていきたくて、野外教育を学びたいと思っています。

- アウトドアの中でも教育にこだわる理由は?

探究コースの授業で虫取りをしたことがあって、最初は「興味ない」と言っていたクラスメイトがいつの間にか夢中になって、楽しそうにしているのを見て嬉しくなりました。そんな風に、たくさんの子どもたちに、ワクワク感を味わわせてあげたいです。

それから、同級生で、自然を取り入れた教育を受けてきた経験のある子がいます。グループワークなどでその子と話をしていると、考え方の違いというか、自分とは一段も二段も違う視野の広さを感じることがあり、野外教育の効果を広めていきたいと思っています。

さらに、自分自身も体験を通して様々な人と出会って、繋がりを広げていきたいです。

インターン先で知り合った大人の方や先生たちから話を聞いて、いつも感じるのは、人との繋がりからいろいろなことが生まれていくんだな、ということ。だから自分も人との繋がりを大切にして、新しい知り合いを増やせるように、自分から行動していこうと思います。

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- 最後に、次期執行部の後輩たちへ、メッセージをお願いします。

これからも新型コロナウイルスがどうなるか、予測できない中での活動を行うことに不安もあるだろうし、行き詰まることもあると思う。

でも『生徒主体の高校』として、大きな変化を起こせるチャンスがたくさんあるはず。より良い学校づくりにつながるよう頑張ってもらいたいですし、生徒会の皆は、執行部を助けたり時々声をかけてあげたりしてほしいです。

- なんだか卒業式の答辞みたいですね(笑)

卒業式では絶対泣いちゃうと思います!(笑)

- もらい泣きしそうなのでやめてね(笑)。

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【編集後記】
『週刊新陽』初めての在校生インタビューは、生徒会長しかないと思っていました。今年3月、前校長の離任と私の就任が生徒に知らされたすぐ後に、彼からメッセージをもらいました。

「こんにちは。新陽高校生徒会長の堺田真史です!来年度からよろしくおねがいします!」

実は、新陽の校長になるにあたって、先生たちとは以前から交流があったものの、ほとんど生徒との関わりがないことが不安だったのですが、このメッセージは温かく、私の緊張をほぐしてくれました。

学校祭のオープニングでの校長挨拶を依頼された時も、事前連絡や当日のフォローから伝わる真剣さに心打たれ、こちらも全力で応えようという気持ちにさせられました。
巻き込む力。人を頼る力。彼が一所懸命頑張る姿がみんなを動かし、彼の気遣いが周りを和ませる。それが彼のリーダーシップなのだろうと思います。

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