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子どもの多彩能が開花する!建築xSTEAMオンラインスクールSeason1レポート

あけましておめでとうございます。ウィーシュタインズの赤司です。

昨年10月〜12月の3ヶ月、全6回からなる建築xSTEAMオンラインスクールを実施しました。このプログラムの内容と子どもたちの変化について振り返ってみたいと思います。

Season1のプログラムについて

ツリーハウスの学校(建築STEAM)プログラム.001

第1回クラスは10月11日(日) 10時から。zoomの画面上での「はじめまして」でみんなドキドキ。

でも、コラボレーションアーティストのひろこさん(菊池宏子さん)のリードでレッスンが始まると、一気に前のめりになり笑い声が出てきました。2回目には、自分をモノで表すという課題に思い思いのアイテムを持ち寄った子どもたち。さっそく個性が見えてきました。

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その後、コラボレーションアーキテクトのだいすけさん(菅原大輔さん)の回では表面や構造、そして世界の建築物やだいすけさんの設計した家などから、建築的な視点や思考を学びました。

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そうぞう(想像と創造)がテーマの第5・6回のコラボレーションアーキテクトは、構造設計が専門のじゅんさん(佐藤淳さん)。子どもたちが自由に創った粘土作品を最新テクノロジーを使ってプロダクトにするという、子どもと東大・佐藤淳研究室の共同制作となりました。

佐藤研の学生たちが3Dプリンターで印刷するにあたって、一つひとつの作品に込められた想いやこだわりをどう再現するか、あるいは解釈しながらどうやって表現するか、色々と工夫したり苦労したという話を、子どもたちは真剣に聞いていました。

そうぞうコレクションS1

レッスンを体験した子どもたちの変化

6回のレッスンを通して、子どもたちは本当に様々な多彩能を見せてくれました。

・ものを作ったりデザインするのが楽しいなと気づきました。(10歳)
・完成図を想像して作れるようになった。(11歳)
・同じものを見ても感じることがちがうことが分かりました。表現するやり方も人それぞれちがうことに気づいて、面白いなと思いました。(12歳)
・前より意見を言えるようになった気がします。(8歳)

保護者の方々からも、お子様の変化についてコメントをいただきました。

・毎回のレッスン終了後に「楽しかった!」という一言が出ていた。最終回では「終わっちゃって悲しい・・・」と。毎回、どんなところが面白かったか、誰のどんな発言に興味を持ったかを親子で話した。
・頭の中で作ったものを形にするのって難しいな、と言いながら手を動かしていた。
・散歩している時に好きな家や建物を見つけて教えてくれるようになった。
・思っている以上に周りの空気や様子を見ているのだということを感じた。
・建築家になりたい、と言うようになった。

『COILS SCHOOL ツリーハウスの学校』

Season1を通して、子どもたちは様々な『視点』を体験しました。自分の視点、友達の視点、プロの視点。あるいは鳥の目と虫の目。建築の持つ多様性が、子どもたちの様々な視点を引き出し、世界を観る目や表現する力を広げてくれることを改めて実感しました。

また、新型コロナの感染拡大を受け、完全にリモートでやることを決めた建築xSTEAMスクールですが、オンラインならではの良さも色々とありました。

例えば、参加した子どもたちの居住地。東京在住の子も多かったのですが、福島、兵庫、岡山、さらにはシドニーからも参加してくれました。対面だと、体験を届けられるのは通える距離にいる子に限られますがオンラインならその制約もなくなりますし、自宅という安心で安全な場所から参加できるというメリットもあります。同時に、オンラインスクールでなければ出会わなかったであろう子どもたち同士が一堂に会すという、素敵な奇跡も生まれました。

一方、オンラインでも対面でも変わらないのは『本物』のパワー。それぞれ専門分野の第一線で活躍するコラボレーションアーティスト&アーキテクトと接する機会は、少なからず、子ども一人ひとりの関心やモノの見方に影響を与えたに違いありません。

様々なワークショップやツリーハウスプロジェクトを通して発展してきたウィーシュタインズの建築xSTEAMプログラムですが、あらためて『COILS* SCHOOL ツリーハウスの学校』として、オンラインと対面を組み合わせながら創造的な学びを各地の子どもたちに届けていきたいと思います。(*協創的な学びの場:Co-Innovative Learning System)

(動画:COILS SCHOOL ツリーハウスの学校について)

◇◇◇

【COILS SCHOOL メンバー】
●校長・STEAMプログラムディレクター:赤司展子(ウィーシュタインズ株式会社 代表取締役・社会彫刻家)
コラボレーションアーティスト:菊池宏子(アーティスト、NPO法人インビジブル共同設立者)
コラボレーションアーキテクト:菅原大輔(一級建築士・SUGAWARADAISUKE建築事務所 代表取締役)
コラボレーションアーキテクト:佐藤淳(構造設計一級建築士・佐藤淳構造設計事務所・東京大学大学院新領域創成科学研究科社会文化環境学専攻 准教授)
プログラムアドバイザー:田口純子(名城大学助教・UIA建築と子どもWP日本委員)

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