見出し画像

議事録の役割について改めて言及しておく。


クライアントとのコミュニケーションを円滑にし、信頼を得られるものの一つのアイテムとして「議事録」は有効な手段の1つ。

議事録の役割や機能の説明をメンバーに教えるついでに、そこまで言及されてもいなそうで改めて大事だと思ったので備忘録的に。

多くの人にとって既に理解しているような議事録の役割について説明していますので、ご存知の方は飛ばしてください。

議事録は会社や人によって書き方が異なると思いますが、多くは「備忘録」の目的として作成されます。

デザイン会社やSIerなどクライアントワークを営む組織においては、クライアントとのコミュニケーションを残して、制作をするときに抜け漏れが無いようメモとして残したり、時には話が変わらないようにエビデンスとしたりどちらかというと「リスク回避」、いわば「守りの手段」としての役割を果たしていることがもしかするとあるかもしれません。

優先度と重要性の論点で、議事録の精度や役割について言及されることは多くないのですが、クライアントワークにおいて議事録はクライアントの関係を築く有用な手段、つまり「付加価値を生む手段」として重要な役割を持たせることができます。

議事録を社内にとどめるのではなく、クライアントと共有するだけで小さな信頼を得ることができます。

議事録をクライアントと共有して得られる小さなこと

note_記事内画像


1.クライアントに喜んでもらえる

議事録を整理して残そうと思うと意外に結構な工数がかかります。
殴り書きみたいになってしまったり一言だけ書いてある、ということはよくあること。

その日の内容を整理した状態の議事録を共有すると、
クライアントも工数をかけずに議事録をとれるので喜んでもらえます。

2.しっかりしているチームと印象を持ってもらえる

意外に議事録を整理して作成して残しておく、というのは優先度が下がりやすいことも。議事録をクライアントに共有してあげると「デザインだけでなく、こういった仕事も丁寧にやってくれる」「内容をすり合わせることにも重きを置いてくれる」など、小さなことに力をかけることで信用を得ることができます。

3.その日参加していないメンバーにも共有しやすい。

弊社ではクライアントワークの際に、Slackを使用することが多いのですが、議事録をSlackにアップロードすることで参加していないメンバーにもシームレスに共有することができます。例えば、mtgの中でどこかの部署へ確認するタスクが発生した時に、その部署のメンバーがSlackに参加していれば、議事録を見て返信をくれることも。それだけで確認する工数を削減することができます。

4.空中戦になりにくい。

mtgは気を緩めてしまうと話だけが展開され、結局なんの話だったかが残っていない、空中線の状態になりやすいもの。打ち合わせの内容を整理する議事録を残す、という意識があれば、ただ話が展開されていくだけの状態にはなりづらいです。もし空中線になったとしても議事録が作成し切れていない状態がほとんどなので、「一度話をまとめます。」と整理の時間を切り出しやすいです。

5.内容のすり合わせができる

こちら側で作成した議事録をクライアントに共有することで、こちら側の解釈を相手に伝えることができます。
「この話を私たちはこう解釈していました。」と提示することができるので、もし相違があった時に早いうちに解消することができます。
コミュニケーションに解釈の相違はつきもの。
話したすぐ後であれば、「その意味ではなく、こういった意味でした!」と修正する解釈の修正をすることだけで済みます。

6.クライアントと同じ目線で時系列を振り返りやすい。

議事録が共有されることで、それぞれが違った過去を振り返るのではなく、共通の時系列を振り返ることができます。「この時はこういった経緯だったよね」と同じ過去を振り返ることができれば、過去どこかで話がずれたまま話が進んでいた、という状態になりにくいです。

7.クライアントに共有しようと思うと整理された議事録ができる

やはり自分が見る、社内で見るために作成するものよりは精度が上がりやすいです。経緯の事実や結論、解釈をミスリードなくありのまま伝えるためには「読めばわかる」の」状態にする必要があるので校正も必要です。そうすると自然に議事録は整理されたものになり、振り返る時もわかりやすいです。

議事録を作成するフローについて

note_記事内画像2 (1)


クライアントワークの際、議事録を以下の手順で作成しています。


#1できるだけ議事録をとるメンバーと発言するメンバーを分ける

mtgの中で対話する相手との意思疎通、意見提示、解決策を検討するなど、考えながら議事録を作成するのは至難の技。できるだけ議事録をとるメンバーには議事録を作成することに集中してもらいます。(全く話さない、というわけではありませんが、重心を議事録に置いておく)

#2mtgの終わりに議事録について総括する

たくさん話すと話の内容が抜けてしまうことも。mtgの最後には議事録をおさらいしながら「今日こういう話をこういう経緯でしてこういう結論になっていました。」と振り返ることでよりmtgの内容を鮮明に残すことができます。

#3mtg終了後、あとで振り返ってもわかるように校正をかける

キーワードや単語で残していると、mtgの直後は記憶が鮮明で文脈も覚えているので少ないコストで理解することができますが、時間が経つとどうしても風化していくものです。あとで振り返ってもミスリードなく、理解ができるように「読めば分かる」という状態に校正をかけていきます。

#4タイトルを「日付_ 議事録」にしてドキュメントファイルをSlackにアップロードしておく

クライアントワークでのコミュニケーションをSlackで行うことが多いのですが、タイトルに日付を入れておくことで情報へのアクセスがしやすくなります。議事録のみアップロードしていくチャンネルを作成しておくことで、時系列も取りやすくなります。

#5クライアントにも確認してもらうようアナウンスをしておく

mtgの終わりに振り返りをしても、認識相違が起きているかもしれません。校正をかけて整理した議事録であればより具体的に文脈がとれるため、認識の相違もわかりやすくなります。解決は早ければダメージなく解決することができます。

議事録は守りの武器ではなく、攻めの武器になる

内容の抜け漏れやエビデンス、といった目的で作成されやすい議事録ですが、少しの工数をかけることでクライアントとの関係を築き、信用を得られる、という大きな効果を発揮する武器となります。

より良い関係の構築は制作にも確実にいい影響を与えます。クライアントの信用を、「議事録を丁寧に作成すること」で得られるのであれば、比較的に投資対効果も良い施策になると思います。

SEVENDEXではクライアントといいチームを作り、建設的に話ができる土壌を作りながら、デザインパートナーとして一緒に制作を進めていくことを大事にしています。

良いチームを作って共に同じ目線で対話し、いいアウトプットを出せるように尽力するので、デザインパートナーをお探しの企業様、ぜひ一度弊社にご相談ください。

クライアントといいチームを作り、事業成長にコミットしてクリエイティブな仕事をしたい方、ぜひ一度弊社のメンバーと話してください。

少しでも興味を持って頂けましたら、気軽にご連絡いただけると幸いです。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?