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DIDのトラウマ解放

解離性同一性障害(Dissociative Identity Disorder; DID)は、解離性障害のことです。この障害は、非常に強いストレスやトラウマ体験をきっかけに、自分を守るために副人格が形成されることが多いです。DIDは「憑依型」と「非憑依型」に分かれ、憑依型では他の人格がまるで「憑依」しているかのように感じられます。

副人格が形成される理由

ほとんどの場合、DIDの背景には幼少期の虐待や重大なトラウマ体験があります。副人格は、その体験に対する防御反応として形成されることが多く、辛い出来事や感情を受け止めきれないときに、その役割を他の人格に引き渡すことが行われるのです。

実際のところ、副人格は「守り役」であり、当事者がその瞬間に直面しなければならない苦しみを代わりに背負う形で現れます。例えば、ある女性は幼少期に虐待を受けていたため、その時期に形成された副人格が、彼女の心の傷を守り続けていました。

トラウマに対応する際の課題

DIDの方がトラウマに向き合おうとすると、しばしば恐怖感が浮かび上がり、人格が自動的に入れ替わることがあります。これは、元の人格がトラウマに対して正面から向き合うことを避けるために、副人格が前に出てくるというプロセスです。結果として、トラウマにアプローチできないままになりがちです。

しかし、この入れ替わりをある程度「外側から」コントロールすることができるようになると、トラウマケアが可能になります。それぞれの人格に直接働きかけ、個々のトラウマを解放することで、徐々に問題が解決していきます。

人格ごとのトラウマへのアプローチ

各人格が抱えているトラウマは、その人格固有のものです。同じ出来事でも、人格が異なるために、感じ方や反応が大きく異なることがよくあります。たとえば、ある副人格は虐待の記憶を持っている一方で、別の人格はその出来事を見ていただけ、覚えていないなどの場合もあります。

人格ごとに異なるアプローチが必要です。エモーションフリーのような技法​​を用いると、それぞれの人格に対して適切なアプローチを取ることができ、結果として、問題の解決がスムーズに進むことがあります。実際に、DIDの当事者がセラピーによって人格ごとにトラウマを解放し、人格の統合に近づいた事例もあります。

統合よりもトラウマの解放を優先

DIDの治療において「統合」が目標とされることがありますが、統合は必ずしもすぐに目指すべきものではありません。むしろ、まずは各人格が抱える問題やトラウマを一つずつ解決していくことが重要です。その過程で統合が可能になるかもしれませんが、それは自然な流れとして起こるべきものです。トラウマが解放されていくと、自然と人格が出てこなくなるケースもあります。

トラウマを握り続けると

トラウマを握り続けると、あらゆる局面でそのことが気になりますし、コミュニケーションを取ると言う段階で消極的になったりします。何度も同じ宇ような人に会うことになり、繰り返し似たようなことを経験し、自分のイメージが歪曲していきます。これが死ぬまで続きます。それでは人生が大きく花開く事はなかなか難しくなります。

トラウマからの解放と前進

DIDの発症には、幼少期の親との関係が大きく影響していることが多いです。しかし、過去に固執することなく、トラウマを解決して前に進む法が建設的です。もしあなたがDIDを抱えているなら、解決という選択肢を考えてみてください。

実際、DIDを持つ多くの人々が、自分と向き合い、新しい人生を築いています。それぞれの人格が一緒に協力することで、より安定した日常を取り戻すことが可能です。

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