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罪なき私の脚は、Jの名の付く彼に助けられた

「このサンダル、全然疲れないんですよ~」

セレクトショップの店員さんが着ているものは何でも良く見えてしまう。ショップオリジナルだというリアルレザーのフラットサンダルは、その日の服装に絶妙にしっくりきていた。

次の日から張り切って新入りを履いて出かけた、脳天気な私を叱ってやりたい。

そもそも、自宅から駅に向かうまでの違和感を半ば無視して早歩きをしたのだって無駄な抵抗だった。

本当ははじめから気づいてはいたはずなのだ、自分はルンルンで履いたサンダルで靴擦れをしていると。

この現象の良くないところは、単に事が起こるまで全く想定の外にあるということだ。新しい靴を買って浮かれている人間が、まさか自分がお洒落なサンダルに残酷な仕打ちを受けるなど考えることもできないだろう。

自分が一歩踏み出す度に、受けた傷にさらに追い打ちがかかる。もう、こんなにも痛めつけられ、瀕死の状態だというのに、まだ足りぬというのか。

罪なき私の可愛い脚が磔刑にあっている様子を、私は上から見守ることしかできない。

とんでもない兵器を前にして、自らの無力さに絶望しながら帰宅したところ、ようやく磔から解かれた私の脚と対面できた。

苦労を知らないか弱い私の脚は、見るも無惨な姿に変わり果てていた。

なんでこの子がこんな目に合わなきゃいけないのか…。

この悲しい気持ちをすぐさまTwitterでつぶやいたところ、優しいフォロワーさんから救世主を教えていただいた。

その名も「Protect J1」。

赤と緑のコントラストが眩しい

靴擦れの防止のための皮膚保護クリームというもので、塗ると強力なバリアを形成してか弱い皮膚を守ってくれるのだ。

よく乾かすのが重要とのことで、もはや手遅れかもしれないと諦めつつ、半透明のクリームを丁寧に塗り込んでいく。(本来は靴擦れを起こす前に塗るそうです)

すると驚くべきことに切り裂くような痛みは消え、日常的かつ平和な歩行が蘇った。

痛みの伴わない歩みの快適さといったら。

今私が安心して一歩一歩踏み出していけるのは、この強力なサポーターのおかげである。

私の脚を救ってくれてありがとう、J。



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