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僕が移住・定住の促進に取り組むなら。


北海道日本ハムファイターズの新庄剛志新監督…いや“ビッグボス”が、昨年11月の監督就任会見で「優勝なんか一切目指しません!」と言い放った。前代未聞とも思える発言だが、その真意は以下のように続く。

高い目標を持ちすぎると、選手っていうものは上手くいかないと僕は思ってるんですよ。一日一日、地味な練習を積み重ねてシーズンを迎えて、それで、何気ない試合、何気ない一日を過ごして勝ちました。勝った、勝った、勝った、勝った…それで9月あたりに優勝争いをしてたら「さあ、優勝めざそう!」と、そこの気合いの入り方は違うと思うので、そういうチームにしていきたいなと。優勝なんかは目指しません。

つまりビッグボスは、“最初から”優勝は目指さないと言う。ファンがいるプロ野球のチームである以上、決して結果を追い求めないわけではない。目の前の1日を大切にし続けたその先に、優勝争いがあるといいよね、と。そこを勝ち抜けるチームでありたいよね、と。



今日は、とある地域の移住・定住サイトを眺めていた。「知る・働く・住む」という、移り住むにあたって大切な3つの切り口から伝えられている。その地域への移住を考えたら、とりあえずこのWebサイトを見ておけば大丈夫そうだ。

ただ、ふと思った。「この移住を検討してもらう段階までは、どう立ち回ればいいのだろうか」「またその場合、最初から移住を目的としたコミュニケーションをすべきなのだろうか」と。たとえばこれから自分が移住・定住の促進活動に取り組もうとした場合、どのようなコミュニケーションを目指すのだろうか。


すると僕は、「きっと“移住”という言葉は使わないだろうなあ」と考えていた。まずは、地方での生活に興味を持つ目の前の人と向き合い、そのコミュニケーションに尽力する。そしてお互いの個性や思考を理解しあって、「一回ウチへ遊びに来ちゃいなよ」と言えるほどの信頼関係を築く。その先に、いわゆる関係人口や移住という言葉があればいいなあと思う。

気分はそれこそ、新庄ビッグボスよろしく「移住・定住なんか一切目指しません!」である。まずは一人一人の、目の前の人とのコミュニケーションに全力を注ぎ、その結果、移住という結果があることが理想だと感じられているのだ。


この感覚は、これまで僕自身が移住検討者として、宮城県各地の皆さんから教わったこと。彼らは決して、移住を押し付けるようなことはしない。「いつでもおいで」と手を広げてくれて、本当に行ったら歓迎してくれて案内してくれて、僕はお仕事まで振っていただけたりもした。今や各地域には知り合いの顔が浮かび、それぞれが特別で大切な地域に感じられているのだ(結局移住はしていないが…笑)。


実際、これから自分が移住・定住の促進活動に取り組むかは分からない。でもひょっとしたら、取り組むことになるかもしれない。取り組むことになってもいいなと思う自分もいる。その際に大切にしていたい、いつまでも忘れたくない感覚である。


いつもいつもありがとうございます〜。