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ひかり電話契約回線のONU(回線終端装置)を分岐すると起こりうるトラブルについて

NTT東日本のWebサイトをみると
ひかり電話契約回線での機器構成について以下のような注意が確認できます。

ひかり電話

ひかり電話オフィスタイプ

基本的にひかり電話契約回線では、回線終端装置(ONU)を分岐しないことが推奨されています。

したがって、極力、ひかり電話契約回線では、インターネット接続用ルーターなどの装置は、ひかり電話対応VoIPアダプタなどの下部に設置すべきということになります。

ただ、実際の現場では、どうしても分岐しないとなにかしらのサービスが利用できないということでONUの下部にスイッチなどを設置して、
VoIP装置とルータ―を分岐して利用しているケースはあると思います。

そんな時に、極力トラブルを避けるために気を付けた方が良いことを、この記事では紹介したいと思います。
※ご紹介する方法での動作を保証するわけではないので、自己責任でお願いします。

下図のようなネットワーク構成で、ひかり電話契約ありのフレッツ光回線のONU下部を分岐させて、ひかり電話のためのVoIP装置とインターネット接続用のヤマハルーター を並列設置している環境を想定して考えています。

実はひかり電話契約回線は、ひかり電話を利用するためのSIPサーバとの通信を可能にするためDHCPで、IPv4のIPアドレスが配布されています。
そして、割り振られるIPv4アドレスは、サブネットマスクが30ビットで、
1つだけしか割り振られません。

この30ビットマスクのIPアドレスが1つしか割り当てられない。という話は、別の記事(この記事の最後に紹介)で検証した話をしていますので、興味のある方はそちらをご覧ください。

したがって、ONU配下に、DHCPクライアント機能を持った端末が複数設置されてしまうと、たった1つのIPアドレスの取り合いになり、通信に不具合が生じる可能性が大です。今回の例では、電話の発着信に不具合が生じてしまうなどの現象が起こることが推測されます。

ヤマハルータ―の場合
ip lan2 address dhcp
とい設定がされていると、DHCPクライアントとして、IPアドレスを取得しようとしてしまうので、この設定を削除してしまう必要があります。

自分では、そんな設定したつもりがなくとも、WebGUI設定でIPoEインターネット接続などの設定をすることで、いつの間にか追加されていることがあるので注意が必要です。

また保守作業か何かでパソコンをONU直下のスイッチにつなげる場合も注意が必要です。パソコンは、デフォルトで、DHCPクライアントとして、IPアドレスを取得するようになっているので、これも上記で説明したことと同じようなことになり、電話機能に悪影響を与えることが考えられます。

もしパソコンをつなげるなら、DHCPではなく、何かしら仮の固定IPアドレスを設定してつなげた方が良いでしょう。
設定するIPアドレスは、特に決まっているわけではなく、
例えば、192.168.200.200などとすれば良いかと思います。
ただ単にDHCPでIPアドレスを取得しないようにしたいだけなので。

この記事を動画にしたものはコチラ

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