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ベーシック万歳〜その2

コラムというか、ショートストーリーというか…

美容室で良くあるミーティング風景です。3回にわけて投稿します。

あくまでフィクションですが,多くの美容室では問題となっている様な事ではないでしょうか。

時代の変化によって何を捨て、何を大切にしていかなければいけないのかを考えたいと思います。

まだの方はその1からどうぞ。👇


※※※

ベーシックという考え方はどうあるべきか、この問題はサロンで教育を考えている方は必ずぶつかる壁ではないだろうか。それは教える側には確固たる原理に基づく理論がある。でも教わる側のアシスタントというのは、「世代」という時間の経過に伴い変化していく価値観や、環境で成長してきた人間なのだと思う。その変化に合わせていくことは、教育していく側にとっては考慮すべきことなのではないだろうか。

話を戻すが、とにかくカッター(カットを専門とするスタイリスト)全員でベーシックのあり方を共有したい、それが今回の目的のように感じた。これも店長西川さんの目論見か。


モデルさんでのカットトレーニング前に、ベーシックのスタイルを10スタイルクリア(その際のチェックはベテランスタイリストによる)しなければならない。10年前とは違い、ある程度チェックするレベルはこれまでこのサロンが貫いてきた完成度よりも遥かに緩めてはいるが、それでもやはりバランス感覚や、完成度を求めてしまう部分が出てしまい、チェック終了を予定している年月よりをオーバーしてしまうというのが現状だという。


「システムを作ることで物事のあらゆることが効率的に、円滑に進む。」

とも考える。


問題点は、結果的にはもっと早くデビューさせたいと思っているができていなということ。いざモデルのカットトレーニングに入ると、ウィッグトレーニングで培われてきたものが、仕上がりの硬さとして露呈してしまっていること。個人的な意見としては、このベーシックを通過することが何かしらの弊害を作ってしまっているのではないかという疑念に抱かれていた。これは何も知らない新入社員としての1意見なので、気にしないでほしい。

ここで言いたいのは厳しい目で見ることで遅れてしまうことが悪いということではない。原理の理解のさせかたがどうあるべきなのか、完成度を突き詰めることも時として大事だが、どのタイミングで行う必要性があるのかということなのではないだろうか。

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自分自身、アシスタントのある期間、カットすることがとても楽しく、スタイリストのカットを見ていてあんなふうにカットできるようになりたいと思った。寝る時間をおしみ、見たい映画があってもカットをしたいと思っていた時があった。好きになるということはある意味欲望のままにいきる獣のようなものへと変化させる魔法のようなものである。この欲求はトレーニングをしていく中でどのタイミングがいいかは


正直なところはわからない。アシスタントのときもいいが、スタイリストになってからでもいい。


トレーニングをする上でまず大切にしたいことは、いかに多くのお客様に支持され「かわいいスタイル」を作れるスタイリストになれるかが大前提であるということ。

間違っていけないことは10スタイルのベーシックがけしてウィッグをきれいに切れるためのトレーニングではないということ。


つづく


☆☆☆


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