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四畳半ファン必読!『四畳半タイムマシンブルース』森見登美彦(著)

水没したクーラーのリモコンを求めて昨日へGO! タイムトラベラーの自覚に欠ける悪友が勝手に過去を改変して世界は消滅の危機を迎える。そして、ひそかに想いを寄せる彼女がひた隠しにする秘密……。
森見登美彦の初期代表作のひとつでアニメ版にもファンが多い『四畳半神話大系』。ヨーロッパ企画の代表であり、アニメ版『四畳半神話大系』『夜は短し歩けよ乙女』『ペンギン・ハイウェイ』の脚本を担当した上田誠の舞台作品『サマータイムマシン・ブルース』。互いに信頼をよせる盟友たちの代表作がひとつになった、熱いコラボレーションが実現!

ファン向け大サービス外伝! サービス満点過ぎて鼻血が出るかとおもったよ。未だニヤニヤが止まらない。

内容は小説の外伝というより、アニメ版の外伝。タイムマシンを手に入れた阿呆どもが、クーラーのリモコンを求めて昨日に旅立つ、という阿呆なもの。しかし、タイム・パラドックスに気づき、宇宙消滅を防ぐべく奮闘するが…。

ドタバタ劇自体は割とオーソドックスで、時間物SFとして新鮮な所は無いのだけど、阿呆どもが阿呆なことをやってるのを眺めてるだけで懐かしく嬉しい。皆相変わらず面白く、おなじみのセリフが懐かしい。掛け合いも最高で10回は声出して笑った。城ヶ崎氏がうざいながらも一番おいしいポジションで作者の愛を感じる。

そして阿呆なだけでなく、主人公の恋事情も健在。果たしてヘタれる事無く、明石さんを五山の送り火に誘えるのか? これもにやにやと見守るのが楽しい。

予想外だったのは田村君。タイムマシンをもたらしたゲストキャラだが、正体は狸だと思ってた(有頂天家族)。時空移動も天狗の神通力だと思ってたよ。流石に無節操か(笑)
しかし狸じゃなくてよかった。これほど嬉しい裏切りは無い。

どーでもよい事だが、下鴨幽水荘は大学の寮だと思ってたので、大家さんの登場にも吃驚した。

#読書感想 #読了 #ネタバレ #SF

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