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色が好き

色が大好き。大好きだから、単色じゃなくてたくさんたくさん色が欲しい。でも「秩序のある社会的なカラフル」は好きじゃない。もっと野性的で、自由で、オシャレなカラフルが好き。絵が分かるわけじゃない。ただ見て、これ好き、これ気になる、これは多分仲良くなれない、というのはある。絵よりももっと身近なもの。映画。映画の色彩はびっくりするような色彩が好き。何それ!って言いたい。映画はどんどん色が変わる。狙わなくても色が3次元になる。色が映画の中での生活に染み込んでいる。そういう面白い色彩の映画の中から特に好きな色を見つけて、真似してみたりする。

数年前は映画『ノルウェイの森』のミドリちゃんが全身緑のファッションをしていたのがあんまり可愛くて、絵本の中のカエルのような真緑のスカートをいつも履いていた。

それ以外にも、服や持ち物が緑だらけだった。その後は『蜜のあはれ』の二階堂ふみ演じる金魚が可愛くて妖艶で大好きになって、赤いワンピースばかり着るようになった。

赤と緑なら『アメリ』の存在も忘れちゃいけない。私は『アメリ』からフランス映画の色彩のヤバさと自由さ、自然な異常さを学びフランス映画の世界へ惹かれていった。

この三大巨頭のおかげで私のクローゼットは年中クリスマスだった。そして最近は、青が大好き。こんどは誰の衣装が可愛いとかじゃなくて、映画をわーっと200本ちょっと観てたら青だ!となった。『べティ・ブルー』とかかな?どの映画がルーツかは全く分からない。とにかく青が大好きでいろんな青を見たいので街で青いものを見ると引き寄せられていく。砂鉄みたいなもんだ。可愛いあの主人公になりたい!とか可愛らしいことはもうあんまり思わないけれど、青が目に入っていると幸せな気持ちになるのでちょっとずつクローゼットに青が入ってきた。そういえばナタリー・ポートマン演じる『LEON』のマチルダちゃんに憧れに憧れて髪型から服装から全コピした時期があるのだけれど、マチルダちゃんのコスプレは私の思っているよりはるかにメジャーだと知り、照れてやめた。映画の真似はするけど他の人と被るのは照れちゃうのだ。でも今でも「一部マチルダ遊び」はする。だって、憧れだもの。23歳なりにマチルダエッセンスを借りてきて遊ぶ。

映画の色彩で言うと、フランスの『タイピスト!』スタッフの色彩のオシャレさは半端無い。これはちょっと映画観ないと伝わらないものがあるので観てくださいとしか言えないのだけれど、色と色の組み合わせが心地いいのと意外性とでワクワクする。ドイツ・イギリスの『グランド・ブダペスト・ホテル』もなんていうか、ティム・バートンよりメジャーじゃない奇妙カラーというか、まあとにかくイギリスさすが!って感じの色彩で超楽しい。もうこんなこと言い出すと観たことあるすべての映画の色彩について語りたくなるのだけれど、そのくらい映画の色彩はヤバイ。魂持っていかれる。もちろん映画は色彩だけが魅力なわけがなく、もうそれはありとあらゆる魅力があるし白黒映画だって最高に面白いんだけども、私の色好きの始まりは映画だ。もう映画大好きすぎて出来ることなら一生毎日5本とか観ながら生活していきたい。老後はそうするつもり。だって映画が大好きになってからまだ200本ちょっとしか観てないなんてもったいなすぎる。もっともっと観たいしもっともっと知らない世界にトリップしたい。あんまり技術とかナントカを歴史と照らし合わせて批判~みたいのは私の好みじゃないので完全に趣味だけれども、というかレビューにすらならない脱線レビューをし出すタイプなので見事にわけわかんないことばっか言うんだけども、好きな映画のここがサイコー!とかこのシーン実はもしかしてこんな意図あったりする?!無い?!そっか!とかずっと言ってたい。あーでも本も浴びるほど読みたい!!老後どうしましょう!!いつも早死にで良いぜとか言ってるくせにこういう時は誰よりも長生きしたくなる。映画も本も時間がかかるので好きなもの全てに出会おうと思ったら100年やそこらじゃ足りないんじゃないか。欲深い…。

そういえば実家の自室にマンホール3×2くらいのサイズのでかいチャップリンのポスターを貼っていたんだけど、一人暮らしして実家に帰ってきたら撤去されていた。母が私の部屋を作業部屋に使っていたらしく、チャップリンの視線を感じて怖かったらしい。たしかにチャップリンの視線って喜劇王のわりに鋭い…いや喜劇王だからこそか。鋭いもんね。分かるけど別にチャップリン、化けて出たりしないと思うんだけどなあ。化けて出るならむしろ会いたい。

そんな感じで私は映画が大好きで色が大好きなので一生結婚できない気がする。結婚できないあるいはしたくないなーって理由は他にもマトモなのがいくらかあるんだけど、色が原因で結婚できない可能性も無くはない。なぜなら、私はもし将来自分でお家を買えたりしたら、内装をめちゃくちゃに変えたいのです。まず壁!白じゃ嫌。白い部屋もあってももちろん良いんだけれど、たぶん自分でペンキ持ってきて塗ったくると思う。壁がカラフルだと飽きそうだから、くすんだオレンジとか深い青とかそんな感じにしたいなぁ。だし、家具雑貨なども色!色!色!ってしたい。でも陰影礼賛!って感じの古き良き日本家屋も憧れちゃうしお盆のくるくるライトが回るなんだあれ?和紙でできてるお盆のライトみたいのが大好きだからそういうの欲しいし、仏花が大好きなので普通に菊とか大量に生けたいし、もうなんか家を滅茶苦茶にする自信がある。あとお風呂が白いのが意味分かんない。バスタブから何から青かったら可愛いのにな~っていっつも思う。電気とかは別に無くてもいい。見えればいいのでなんなら蝋燭でもいい。別に贅沢な暮らしがしたいわけじゃなくて、大好きな空間を大好きなように作ってしまいたい。こうなってくると生活破綻気味になるんだけれど、私の好きな暮らしそのものが生活破綻気味な生活だからもう仕方ないんだと思う。結婚したらしたで、べつに相手の場所に手出し口出しはしないけど、自室でペインティングして蝋燭とお盆のライトで生活して大量の菊を生けてる妻は、やっぱ嫌がられたりするのかなあ。困った困った。なんかこう、一人と一人が一緒に生活をするみたいなタイプの結婚なら面白そうだけどなぁ。もうほんっとおのおの好き勝手に、でも相手のことは超尊重するよー!仲良し!みたいな。ん、なんで結婚の話になったんだっけ。色か。

とにかく、私は色が好きです。色が好きすぎて生活破綻しそうなくらいには色が好きです。でも美術家じゃないです。美術家じゃないんだけれど、絵を描こうかと思っています。中学校の時ボックスの中に好きなように世界を作りましょうって美術の授業があって、今思えば箱庭療法かよって感じなんだけど、ほんとに好きなように作った。楽譜ビリビリに破ったのをぐしゃってしてステッキにして瓶に詰めたり、青空の写真をビリってしてあちこち張ったり、あとは天井から可愛いお星さま吊るしたり、幼稚だけど思ったようにやった。そしたら美術の先生から「暗いからやり直し」って言われた。とりあえず青空の写真かき集めて可愛いビーズで繋ぎ止めた。で、箱の外側をピンクに塗った。今考えると本当に浅はかな手直し(笑)。でもそれでもやっぱり暗いって言われて評定2になっちゃった。箱の中にただ楽しかった旅行の写真貼ってシールで加工した人とかが評価高くて、なんじゃそりゃって思ったんだよね。「表現が稚拙だからやり直し」とか「安直すぎるからもっと考えてみろ」なら凄く分かるし伸びたと思うんだけど、「暗いから」で作品をはねのけるのはどうにも納得いかなかったし、いまだに分からんなーと思う。個人の趣味として明るい方が好きとかは全然分かるんだけどね。でも批評の言葉としては違うと思うんだよなあ。だって本来作品が明るかろうが暗かろうがそれが面白ければ、魅力的であればそれでいいじゃん。

まあそんな具合でその後も暗い安直なものを出し続け私の美術の評定は永遠に2だったんだけど、高校に入って美術部に入ったらこれが超面白かった。別に絵描けるわけでも知識あるでも何でもなく、なんか美術室でお弁当食べてるうちに面白そ~ってなったから入ったんだけど、そこの美術部顧問の先生は多分私に何も期待していなかった(笑)。でも見放されたとかじゃなく、面白かったら面白いねって言ってくれるし、何それって思ったら何それって言ってくれる。なんで本当に好き勝手滅茶苦茶な絵ばっかり描いてて、でも本気で表現とか色とかもうすごい考えてて、最終的に油絵で地平線を一日中描いてるみたいなよく分からんことになってた。どうしても一瞬だけ黄色い遠くの地平線を描きたくて。でも遠近法とかが全っ然分かんなくて計算もできないから塔の階段が誰も登れない階段だったり泳いでる茄子の浮力が異常だったりして、それ見た先生が「こりゃだまし絵だな」って言ったんでその先は地平線にこだわりの強いだまし絵として描いた。そしたらまあなんか展示に置いてもらえて一応入選?参加賞よりはいい感じ?的な感じになって、私の絵を見て、面白いね~って言ってくれる人もいた。嬉しかった。でも人に絵を褒められて嬉しいときの嬉しいよりも、地平線が自分の気に入った時の方が嬉しかったし、先生に「こりゃだまし絵だな」って言われてその手があったか!って思ったときの方がビリビリした。絵を描いているときの感覚って、頭の中を変なもの介さず直通でどーん!って出してる感じだった。これが絵の専門の人になったらそうもいかないのかもしれないけれど、ちゃんと色々調べて色々考えて技術も得ないといけないのかもしれないけれど、私はどーん!が楽しかった。下手でも何でもよくて、とにかく稚拙でも安直でもない選び抜いたものを、どーん。だから、絵画教室とかそういうんじゃなくて、絵の勉強でもなくて、好きなもん描いてみようかなーとふと思った。

ビリビリしたいもん。

でも本当に凄い絵の人とか音楽の人ってやっぱ色々考えてるんだろうな。淘汰され洗練されてるんだろうなぁ。凄いなぁ。絵も音楽もいろんなものに触れたくなってきた。

今回はまたとりとめもなく、色の話でした。なんか悲報がちなので今回は好きなことの話をしよう!ということで。

余談ですが、本来私は今ハローワークにいるはずの時間ですが行けませんでした。低気圧の影響をモロに受け、体と頭が人間の形を留めておりません。もう泥。なのに何故か文はドバドバ書きます。でも「今日中に応募するか決めなきゃいけない求人」という謎タスクがわんさかあります。「応募するか決めなきゃいけない求人」て何やねん。応募するか今日中に決めろって転職の人から言われてる時点で社会の圧感じます。これはもう去年くらいからずっと考えてきたことなのだけれど、私のような年間200日くらい人間の形を留めなくなるヒトはフリーランスになるなり自給自足するなりした方が良いんじゃないかと思っています。これはフリーランスの方や自給自足の方の方が会社勤めより楽とか言いたい訳じゃなくて、むしろ一人でやってく分めちゃ大変だと思うんですけど、性格上の向き不向きの問題として、もしかして私会社勤めの力より一人で生きる力の方があるんじゃ…?と過信したい今日この頃です。それでも起業しようと企画書いててあっこりゃ資金がアカンとか頭が足りんとか色んな理由つけて会社勤めをしようとしているのは一人で食べてける自信と覚悟が決まらない故の完全なる甘えではあるのですが、どうにもこうにも「カイシャ」の謎は深まるばかりです。興味の無い企業にも一応応募しとけとは…?企業に前職の休職理由を隠す意味とは…?ううん、言わんとしてることは分かるんですが、皆それで平気なのか?平気じゃないからみんな体壊すのでは?じゃあなんで変えないんだ?そんなこと言ってないでとっとと職選ばず自立せいというもう一人の私の声がどデカイのだけど、小さい声の疑問を無視し続けるとしっぺ返しが凄そうなんで、動きながら考えようかと思います。

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