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「低コスト・高クオリティ採用の実現」 採用マーケティングで母集団の質を高め、採用コストを9割削減 ーcase.3 ケイシイシイ様

こんにちは、No Companyの広報担当です。今回は、No Companyのクライアントインタビューをお届けします。第三弾は、「小樽洋菓子舗 ルタオ」など数々のブランドを運営している製菓メーカーのケイシイシイ様です。

ケイシイシイ様は、北海道を拠点に全国各地の百貨店にも出店し、多くのお客様に愛されています。採用活動では内定数の30倍にも及ぶ母集団を形成していたものの、広報活動の段階で必要以上の工数がかかっていました。その後、採用マーケティング施策を導入したことにより、採用の工数と費用を大幅に削減。同社はどのように採用マーケティングに取り組んできたのか、THINK for HR(※)の活用について総務人事課の鎌田 将裕 様にお話を伺いました。

(※)「THINK for HR」とは
SNS(Facebook、Twitter)上のエンゲージメント(「いいね」や「リツイート」「シェア」「コメント」などのアクション)データを定性、定量の両面で収集、分析することができるソーシャルリスニングツールです。企業が使用することで、自社が知りたいトピックに関して、SNS上でどんな投稿や記事がどれほど話題になっているのかをタイムリーに把握できます。また、ツールに加えNo Companyの専門アナリストによって、SNS上から拾い上げた生活者インサイトを生かした採用広報施策の設計、実行までを一貫して支援します。

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経営管理部 総務人事課 鎌田 将裕 様
株式会社ケイシイシイ


事業内容:菓子製造事業、卸売事業、小売事業(店舗及びカフェの運営)、通信販売事業、海外事業
従業員数:904名(2022年3月20日時点)

採用マーケティングに切り替え、採用コストを9割削減

——THINK for HR導入前の課題について教えてください。

課題としてあったのは、母集団形成に係るリソースです。導入前は大手の就活サイトを利用して新卒採用に取り組んでいたのですが、最初のエントリー時点で採用人数20〜40名に対して1,000名以上の学生から応募がありました。それ自体は大変ありがたいことなのですが、多くの学生に対し、何度も説明会を開き、当社のPRや選考の案内を行なっておりました。いかに少ない工数で当社の求める人材に対し、入社意欲を高めるアプローチができるかが採用活動の中で大きな課題になっていました。

また、就活サイトには希望に当てはまる複数企業に一括でエントリーできる機能があるため、当社に興味関心のある学生は少ない印象でした。実際に、選考に進む学生は総人数の20%ほどで、エントリーから先に中々進んでいただけないという状況でした。そのため、ただ単に母集団へのアプローチをするのではなく、ミスマッチを減らしながら採用活動を効率化していきたいと考えていました。

新卒採用の母集団において、熱量のある学生の割合を増やすためにはどうすればいいのか。採用サイトにおける「待ちの採用」では、課題を解決することは難しいと感じていました。悩みながらも新たに取り入れたのが、SNS、note、オウンドメディアなどを活用した採用マーケティングです。いわば「攻めの採用」で興味のある学生に私たちの方からアプローチして、入社意欲を高めていこうと方針を決めました。

——「攻めの採用」を実現するため、どんなことから始めましたか?

まず、社内理解を深めることから始めました。初期段階では「自社でそんなことができるのか?」「本当に人が集まるのか?」などの疑問も多く寄せられました。今まで就活サイトで母集団の学生を集めていたので、SNSやオウンドメディアを活用した新たな試みに不安を感じていたのだと思います。

社内決裁をスムーズにするため、まず社内の理解を深めていくことに注力しました。特に重要だったのは、会社にどのような利益が生まれるのか明確に示すことです。私たちは工数削減に加え、応募者の質の向上とともに採用コスト50%削減を目標に掲げていました。

——採用手法を変えることで、どんな効果に繋がったのか教えてください。

まず、エントリー数については以前の1,200人から260人の母集団になり、大幅な工数削減を実現できました。その段階から既に、当社に興味関心のある学生が多く集まっていたように感じています。説明会後の選考では、入社意欲を確かめるために1〜2週間ほど当社の直営店舗で仕事を体験してもらい、お互いにフィーリングの確認や情報を収集する現場選考を行ないました。最終選考には熱量の高い45名が進み、そのうちの90%に内定を出させていただきました。内定者の熱量の高さも、新たな取り組みの成果といえるのではないでしょうか。

また、コスト面については実施前の予想を大きく上回り、90%ほどのコスト削減を実現しています。その背景として、就活サイトの費用をカットできたことに加え、イベント出展費用、パンフレット作成に関わる費用なども削減できたことがあげられます。全体の経費構成が変わり、広告やデジタルマーケティングに予算を使えるようになりました。

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オフライン施策と連携したSNS・オウンドメディアの使い方

——THINK for HRのサービスをどのように活用してきましたか?

学生のニーズ調査や全体の戦略策定はもちろんのこと、SNSやnoteのアカウント立ち上げ、その後のコンテンツ企画制作など、様々な面でサポートしていただきました。特に効果を感じているのは、コンテンツの企画制作です。従来の就活サイトの場合、発信できる情報が限られていました。しかし、採用マーケティングでは自社を掘り下げた内容の濃いコンテンツを制作できるので、多くの情報を伝えられるようになります。コンテンツの質も高めることができ、今は人物写真1枚でも商品写真と同じハイクオリティで掲載するようになりました。

特に反響が大きかったのは、人物を掘り下げた記事コンテンツです。当社はお菓子の製造・小売を軸に事業展開しているので、店舗における接客や販売、製造のイメージが強かったと思います。しかし、実際には他にも企画やマーケティング、物流、催事運営、海外、本社でキャリアアップを目指すような働き方もあります。当社で活躍する様々な社員を紹介しながら、「キャリアパス」や「どのように働いているのか」をわかりやすく伝えるコンテンツを発信できたことは、学生に対して効果的だったと感じています。各コンテンツのエンゲージメントについても、THINK for HRで具体的な数字を確認できたので、「どんなコンテンツが響きやすいのか」など学生のニーズに関する理解が進みました。

また、SNSやnoteのアカウント立ち上げを通して、私たちが求める人物像がより明確になったことも大きなメリットだと思います。これまではターゲティングが抽象的な部分もあったので、学生たちに当社のどんなところをアピールしていくのかなど、採用の戦略を改めて考えるきっかけにもなったと思います。

——説明会などオフラインの取り組みにも変化がありましたか?

学内セミナーなど、直接学生にリーチできる手段はそのまま活用しています。ただ、従来の会社説明会では、多くの社員を呼んで学生へ働きやすさを直接話すことで、働くスタッフと当社の魅力を伝えていました。現在は、そこで話していた内容をnoteなどの媒体で記事コンテンツ化しています。実際に働いている社員たちのパーソナリティーや働き方を伝えることで、入社後に自分が働く姿をイメージでき、キャリア形成のプロセスも理解しやすくなったと思います。

それらのコンテンツは、学内セミナーなどで学生たちへ積極的に紹介するようにしており、オンラインコンテンツへの橋渡しをしていくことで、着実に当社の採用マーケティングが広がっていきました。

また、当社には「喜びを創り 喜びを提供する」という最も大切にしている経営理念や文化が浸透しているのですが、これまでの採用サイトなどで発信している情報では、入社前の学生には伝えきれていませんでした。それらの情報を各種のインタビュー記事で紹介することで、入社後のミスマッチを防ぐことができます。コンテンツ制作を通して、私たちの想いがとても伝わりやすくなったと感じています。

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新卒採用のノウハウを中途採用に横展開

——今後は、どのように採用活動へ取り組んでいきますか?

新卒採用に関しては工数と費用を大幅に削減できましたが、中途採用においては、まだそのノウハウを活かしきれておりません。現在の中途採用はエージェント活用がメインですが、今後はオウンドメディアも活用していこうと考えています。また、これまで社外向けに発信してきましたが、実は社員も記事コンテンツを見ていることがわかりました。それを踏まえ、採用マーケティングの一環で対外的にコンテンツを発信することは、社内のエンゲージメントを高めるような施策としても有効だと感じています。

また、当社の取り組みをグループ企業へも発信し、グループ全体の採用活動にも少しでも役立てられればと思っています。

——直近で取り組もうとしている施策について教えてください。

社会状況に合わせて社員数を大幅に増やすような動きがあるため、まだまだ採用活動の強化が必要になります。新卒・中途にこだわらない通年採用の仕組みづくりも視野に入れながら組織の成長にも貢献していきたいと考えています。

今回のコスト削減で活用できるようになった予算を新たな採用マーケティング施策に活用し、ケイシイシイの新たな歴史を共に創る新しい仲間をさらに増やしていきたいと思います。

ケイシイシイ様で実施した施策について

ケイシイシイ_サイト内記事

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THINK for HR について
No CompanyではSNSデータを起点に、企業が求職者に共感されやすい切り口の発見と、そこからの採用コミュニケーション戦略策定〜コンテンツ制作〜広報を、企業の新卒/中途採用・組織/人材開発担当者向けに支援させていただいております。

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