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ザ・ノンフィクション〜ハナと花子と先生の18年 ~人生を変えた犬~

好きな番組の一つ。ザ・ノンフィクション。

動物病院が舞台の話となれば観るしかない。先週、「今日のノンフィクション、動物病院の話(前半)だったよ」と教えてもらい、今週は観なきゃ!と思っていたらたまたま休みの日だったのでリアルタイムで観る事ができた。

都内にあるハナ動物病院の獣医師の物語。最初はTVを観ながら自分の病院と比較したり、あらま〜ここの看護師さん若くて綺麗だな〜とか、最初はそんな感じだったのに、観終わってから‘’あぁ、なんかいいもの観させてもらった...‘’と完全に感動の気持ちに切り替わり、今の自分と比較の反省にも変わっていた…。現職で働いている者として、同じような内容の番組を見る事があるけれど、いつもはどこか粗探ししたりとか、半信半疑というか、正直そんな気持ちで見ることも多く(ヒドイ。。)今回の入りもそんな感じだったのに、途中からこんな先生もいるんだなぁと驚いた。

まず、たまげたのが今回のザ・ノンフィクションの番組に登場した獣医師の先生のボランティア精神が凄すぎること。休みの日に福島県へ出向いて一日で20頭以上の猫の避妊・去勢をしているそう。しかも無償で!!!先生は獣医師が動物保護の先頭に立つべきと考え、一般診療の他に、野良猫、捨て犬など飼い主のいない動物や福島で被災した犬と猫などの治療も引き受けているのだそう。そして民間のボランティアの頑張りに獣医師たちも合わせて欲しいと言っていた。協力してもらう側だと。私は獣医師ではないけれど、動物と関わっている人間として、これは自分にも言われている気がした。

せっかく動物関係の仕事をしているのに日々の忙しさを理由に具体的な行動をしていない私。いつか保護活動に協力したいと思っていたのにそれもいつかのまま止まっている。実際働いていて、動物看護師の給料が安いとか、仕事が雑用ばかりとか正直不満なこともあるのだけれど、自分に何ができるかと言ったら、それでもここまで続けてこれたこの仕事を生かすこと。動物看護師は獣医師とは違うので、直接治療をしたり診断を下すことはできない。けれど、そのサポートをしたり、飼い主さんの気持ちを汲み取り、寄り添って話をしたり、その子にとって何が一番良いことかを一緒に考えることができる。それに動物の命を助ける手助けはできる。最近は、昔よりも保護活動が盛んになってきたと感じるし、殺処分を減らそうという動きも多くなっているとは思うけど、まだまだ出来ることはある。この先生のようにまずは自分が行動しないと。私は周りにすぐ影響されがちなのだが、今回も良い意味で影響されて、初心に返ることができた。

昔々、私がこの職に就こうと思った時の、‘’動物や生き物の命を一つでも救いたい‘’という、大切な気持ちを改めて思い出させてくれた回だった。番組終了後、自分と同じ気持ちの人がいるのではないかとツイッターを見たらやっぱり、感動しました!の嵐が流れてトレンド一位になっていた。それほどみんなが関心のある分野で多くの人が観ていたということ。

先生が言っていた言葉「動物は寿命を延ばしたいと思っていない。飼い主と一緒に幸せになりたいと思っている」本当にそう思う。そしてよく言われる最期は飼い主さんの腕の中で・・が本当に一番。病院で働いてるとそう思うことが度々ある。もちろんその子にとって身体的に苦痛をなるべく取ってあげた上でということは大前提で、かわいそう、ごめんねって泣くだけじゃなくて、ありがとう、頑張ったねって、寄り添いながら最期の時間を過ごす事が出来れば理想的だなと思う。

番組の最後にこのコロナの状況下、ハナ動物病院はどうしているかという映像が流れた。先生一人で回していて、3人居た動物看護師は三か月の有給自宅待機。動物だけでなく、スタッフやその家族の事まで考えてくれていることにも思わず声が出るほどたまげた。なかなかできることではない。動物看護師の立場から言わせていただくと経営者としても凄すぎる先生の話だった。



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