機敏。【NME Japan編集長がちょっと思っていること 第278回】
今週はプリマヴェーラ・サウンドがバルセロナ会場の2025年のラインナップを発表しました。シック・ニュー・ワールドなど、ジャンルに特化したフェスティバルは2025年のラインナップが続々と発表されていたりしますが、グラストンベリー・フェスティバルやコーチェラ・フェスティバルなど、ある種オールラウンドで世界的に大きな注目を集めるフェスティバルのラインナップ発表としては、だいぶ早いものと言えるかもしれません。11月を目前にして、いよいよ2025年に向けた動きが本格化し、2024年を締めくくっていく時期に入ってきたとも言えると思います。
プリマヴェーラ・サウンドは全ラインナップとなる147組のアーティストが一挙に発表されたのですが、まず驚かされたのはそのラインナップの反射神経の高さです。この稿でもブリーチャーズのジャック・アントノフの言葉を引きながら、サブリナ・カーペンター、チャーリーXCX、チャペル・ローンといったアーティストが今夏に一大ムーヴメントとなったことは御紹介しましたが、2025年のプリマヴェーラ・サウンドではこの3組がそのままヘッドライナーを務めることが発表されています。
プリマヴェーラ・サウンドくらいの大きなフェスティバルになると、ブッキング、特にヘッドライナーのブッキングについては通年をかけて行うものとなっていて、だいぶ前に決定していたとしても不思議ではないのですが、この夏のセンセーションが数ヶ月後にヘッドライナーとしてここまで綺麗に反映されるというのはなかなかあることではありません。FKAツイッグス、LCDサウンドシステム、再結成したTVオン・ザ・レディオ、フォンテインズD.C.、クレイロ、ジェイミー・エックス・エックス、ハイム、ターンスタイル、ビーチ・ハウス、ビーバドゥービー、フローティング・ポインツ、ウェット・レッグといったその他のラインナップも素晴らしいものになっていて、日本からはYOASOBIも出演します。
今週はケイト・ブッシュが自身の楽曲“Snowflake”に合わせて作ったアニメーション作品「Little Shrew」も公開しています。これは「数年前に取り掛かり始めた」ものとのことで、戦争で被害を受けた子供たちのために活動するチャリティ団体「ウォー・チャイルド」への寄付と認知向上を目的としたものとなっていて、決して活動の多くないアーティストがこういう形で動いてくれることに心強いものを感じます。
Pic by primaverasound.com
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