非常勤講師とは

そもそも非常勤講師って?教員の採用や待遇の違いについて

「非常勤講師って普通の先生とは違うん?」

私は現在大阪のとある私立中学で非常勤講師をしているのですが、多くの方が想像する「先生」とは少し違います。

簡単に言えば授業だけしにいく先生です。学級担任などは持たず、給料も授業のコマ数に応じて変動します。

とはいえ恥ずかしながら私自身も働き出すまでは、この違いについてわかっていませんでした。笑
なので今回は学校教員の雇用形態の違いについて簡単にまとめてみましたので参考にしてください!

※これからするのは中学・高等学校の話なので、小学校は含みません。

専任教諭と常勤・非常勤講師の違い

専任教諭

専任教諭は企業で言うところの正社員で、終身雇用が基本です。公立・私立に関わらず試験や面接を受けることで採用が決定し、福利厚生やボーナス、退職金もしっかり受けることができます。

ただしいきなり専任で採用されるということはほとんど無く、常勤講師をしばらく経験してからの契約変更になります。

学校によって若干異なりますが、午前8:30から午後5:00までが就業時間となります。主な業務は学級担任と科目の授業で、それに加えて部活動の顧問や職員会議、各行事の担当、生徒指導に保護者対応など多岐に渡ります。
学校の先生が忙しい所以です。

常勤講師

次に常勤講師ですが、こちらは専任教諭とほとんど待遇や業務内容に差はありません。ただし契約期間が決められており、昇給の上限額があるなどの制約がつきます。(学校や公立・私立によって違いますので必ずご自身で調べてくださいね)

新卒や中途で初めて教師になる場合は非常勤から始まることが普通で、いきなり常勤スタートというのは稀です。常勤も非常勤を数年経験してからの契約更新となります。

非常勤講師

最後に非常勤講師ですが、先にも述べたように主な業務は授業だけとなっており、担任業務や職員会議の参加、部活動の顧問などはありません。

行事への参加は任意となっており、参加する場合は別途手当が支給されます(行事や学校にもよるので注意)。契約期間が決められており、給料は授業のコマ数に応じて支給されます。福利厚生もないため基本的に自己負担となります。(ここも学校や公立・私立によって異なります)

ただし給料は公立と私立で大きく異なっており、公立は実働のコマ数によって支給され、私立は固定額が支給されます。つまり公立は授業がなければ給料はなく、私立は授業がなくても給料があるということです。公立では長期休暇や行事などで授業がなくなればそれによって給料が変動することになります。

一方私立は補習や小テストなど授業外の業務があることも多いです(公立もあるかもしれません)。基本的に給料は発生しないので強制ではありませんが、今後常勤や専任になることを考えているのであれば積極的に参加されることをお勧めします。

そして専任教諭、常勤講師との最大の違いは副業(兼業)が可能ということです。
授業さえしっかりできていれば、それ以外の時間は学校にいる義務はないため、アルバイトや他の学校の講師を兼ねるなど自由に働くことができます。

逆に言えば非常勤講師の給料だけではしんどいということでもありますが...…

就職までの流れ(専任教諭)

公立の場合

〇〇市立や〇〇区立といった公立の学校は、その学校を担当している地方自治体が教師を雇います。つまり大阪府であれば大阪府の公務員として、神戸市であれば神戸市の公務員として働くことになります。区分としては地方公務員に当たります。

これには「教員採用試験」(「教採」と略すことが多いです)という試験があり、筆記・面接などを合格しなければなりません。

試験内容は担当する地域によって様々ですが、大きく以下の3つに分かれています。

1.教職教養と呼ばれる教員に関する法律などを問う問題
2.教員としての適性を見る面接
3.指導科目に関する専門性を見るテストと模擬授業を含む面接

地域によっては小論文やグループディスカッションなどもありますので、自分が受けたい地域のテスト形式を対策する必要があります。(何が出題されるかは各地域の教育委員会が発行する受験案内で確認できます。)これをパスできれば晴れて公立の学校で働くことができます。

ただし「この地域に行きたい!」という指定はできても「この学校に行きたい!」という指定はできないので、どこに配属されるかはギリギリまでわかりません。

私立の場合

一方で私立の学校は法人との契約になりますので、言ってしまえばサラリーマンです。基本的には各学校の求人情報に則り、試験や面接を行なって採用となります。

それ以外にも地域によっては「私学適性検査」という都府県で行われる試験があり、この試験の結果を用いて受けることも可能です。

ただし学校によって扱い方が違うので、必ず各学校の受験要項を確認するようにしてください。こちらのサイトで詳しく説明していたので参考にしてください。→https://www.tpost.jp/shigaku-tekisei/

公立と違い、私立は各学校と直接契約することになるので、自分に合った教育目標を掲げる学校を選ぶことができます。

また、その学校の卒業生は校風を理解しているということもあり、外部の人よりは有利に入れるという話も耳にします。これも学校によって変わってくるので絶対とは言い切れませんのでご注意を。

就職までの流れ(常勤・非常勤講師)

公立の場合

教員採用試験に落ちても学校の先生にはなることはできます。それが「教諭」ではなく「講師」としての働き方です。教採の結果が出たのちに応募が始まり、公立の場合は教採同様に各地方自治体に応募し、自分の条件に合う地域へエントリーします。教諭の採用とは異なり、特に試験や面接などはありません。

応募した地域の学校が不足している科目や部活動の顧問などの条件に合う先生を自治体に求人し、条件と一致する応募者から決まっていきます。常勤・非常勤どちらでも応募することができます。

私立の場合

私立の場合も同様に、先生の入れ替えなどが決定した1~3月に講師の募集がされます。こちらも各学校によって応募要項が違うため、一概には言えませんが、法人部や学校長との面接で決まります。

また私立に限り、派遣会社を通じて採用される場合があります。こちらの場合は学校と直接契約するのではなく、派遣会社と契約し、そちらから学校に向かうという流れになります。

まとめ

これまでの話を簡単にまとめると以下のようになります。

教諭と講師の違い➡︎教諭は正規採用、講師は非正規採用
公立教諭と私立教諭の違い➡︎公立は地方公務員、私立はサラリーマン
公立の先生になるには➡︎教員採用試験に合格しなければならない
私立の先生になるには➡︎学校独自の試験に合格しなければならない
ただし教諭になれなくても、講師として採用される道もある

ひとえに「先生」と言っても様々な雇用形態があるため、自分に合った就職方法を考えてみてください。

私自身私立の非常勤講師ということもあり、そちらに偏って書いてしまっているので、不明な部分がありましたらご自身で受けられる自治体や私学のHPを参照されることをお勧めします。


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私立中学で英語科の非常勤講師をしています。 「新しい教育の実践」を目標に次世代を担う子どもたちへの教育や学校のあり方を模索しています。 教員免許:中高英語科・高校地歴 趣味:写真/読書/美術/歴史/映画 etc.