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荒木飛呂彦原画展 JOJO -冒険の波紋-

本日8月24日から「荒木飛呂彦原画展 JOJO -冒険の波紋-」が公開です。3日前の8月21日に内覧会で拝見しましたが素晴らしかったです。

中でも、数週間前に「大変だったよー」と制作エピソードをお聞きしていた2メートルx12点!の直筆原画は、漫画がこれから本格的にアートになっていくターニングポイントを見たような気がしました。先生も言われてたけど、本当に新しい挑戦だと思う。

本個展は国立新美術館で開催されています。国立美術館で漫画家の個展が開催されるのは28年ぶり、手塚治虫先生以来、史上2人目の快挙です。

内覧会の後にグランドハイアットで行われた謝恩会で(千住)明先生がスピーチされていたけれど、世の中はこの出来事のすごさをもっと理解するべきだと思う。

ファッション業界の友人から聞きましたが、某有名ファッション紙のエディターが本個展の取材に行く必要がないと言っていたらしいです。

ファッション業界から見ても、グッチ本国の工房で個展を許された日本人アーティストが何人いますか。グッチ、ブルガリと立て続けにコラボをしたクリエイターが世界に何人いるでしょうか。

海外のブランドからラブコールを贈られまくって、ようやく日本のアート業界が(遅れてではあるものの)国立美術館での個展という形で認め始めた。ファッション業界が関わった新しいムーブメントを本当に伝えなくていいのかな。

集英社で連載しているアーティストだからですか?SPURが何度もコラボしているからですか?もしかして漫画だから?いや、マジくだらねえわ。メディアの質がその程度だから日本人の文化リテラシーが一向に上がらないんだよ。オレはファッション業界の人間として悲しい。

ボクは8年ほど前のグッチの仕事のお陰で、荒木先生とのお付き合いがはじまりました。自分でも不思議で、本当に奇跡的にだけど、年に何度もお会いできる関係になりました。

小学校三年生の時にデビュー作の魔少年ビーティーを見て以来、先生の漫画を読んで育ってきたので、一緒に食事したり、お宅に伺った後には「いままで必死に仕事してきてよかったなあ。ご褒美だなあ」って毎回想います。

荒木先生は作品が素晴らしいだけではなくて、ワインも詳しくて、フードも詳しくて、美術館でガイドしてくださるくらいアートに詳しくて、ファッションもインテリアも食器の趣味もめちゃめちゃいいです。カッコいい大人です。

ここ数年、ことある毎に、ボクは自分の知的好奇心を満たすためにインプットとアウトプットを繰り返すのが人生の目標と話していますが、それに関しても荒木先生の影響はかなり大きいです。

子供の頃から憧れる人に会うために仕事をがんばるって本当に良い動機だと思います。その人に実際に会えるってすごいと思う。更に言えば、その方が会ってもファンでいられる人間である事は奇跡。実際がっかりする有名人もいますから。

すごい確率で、そういう経験をできて、今いる所まで来たボクだから、成功者はカッコよく在って欲しいと思っています。自分もそうなりたいと思ってがんばっています。

メディアがしょうもないバイアスを掛けず、たくさんの興味が活性化する情報を届ける世の中であって欲しいと思う。たくさんの興味を持った子供がその人になりたくて、その人と近づきたくて頑張る社会が良いと思う。実際に会ってみたらもっと好きになる大人がたくさんいる世界にしたいと思う。

ボクの息子にもたくさんの興味を持って生きて欲しいし、たくさんの人に憧れて欲しいと思います。その人たちと遊んだりコラボしたりするくらいの実力がある奴になってくれ、と思って育てています。

こんなボクの人生になる影響を与えてくれた人の記念すべき個展です。ぜひ皆んなにも見に行って欲しいです。

荒木飛呂彦原画展 JOJO -冒険の波紋- 公式サイト
http://jojoex-2018.com/

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