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[研究室運営] 徹底的にメンバーをシャッフルする

中学、高校と1つの学年に大きな差を感じていた学生さんたちにとって、学年の差というのは大きいものです。また、1つ上ならまだしも、2つ上、3つ上の学年ともなると交流がなく、先輩と後輩との間で断絶が生まれ、遠慮が生じたりといったりということは珍しくありません。

断絶や遠慮が生じると、先輩に対して質問することがはばかられてしまいますし、気軽に研究相談もできませんし、なにか困ったときに頼るということもできません。また、先輩としても、怖がられているのでは?などと、いらぬ心配を抱えることになります。結果として、あの人は何をやってる人何だろう? あの人の研究テーマって何だろう? となりがちです。

私が所属していたこれまでの研究室などでもやはりそうした傾向はあり、一部のひとだけが先輩たちと仲良く交流するといった感じだったため、これをなんとかしたいなと思っていました。こうした断絶は学年間だけでなく、男女間でも起きやすいものだなと常々思っています。また、色んな研究室を調査をして、そうした学年や性別によるコミュニケーション断絶の問題を抱えているところは多いことを聞きました。

30人近い学生が所属する研究室で教員が一人、また教員の私が家庭の事情ですべての時間を研究室に投入できないため、そんな状況を放置していると破綻します。当研究室では学生同士の助け合いが重要であるため、なるべくこの関係を崩して少しでもフラットにすることを目指し、研究室ゼミの中で毎度毎度メンバーをシャッフルして学年を超えたコミュニケーションをとってもらっています。

またそれだけでなく、定期的に研究グループのメンバーを変更したり(例年は、年3回程度変更)、卒論修論チェックグループは研究グループとは別にし、そのグループで進捗チェックしてもらうことでお互いの把握もできるようにしています。

さらに、研究室のイベントとして実施するアイディアソンやハッカソンなどのイベントにおいても、なるべく通常のグループや、前回実施したときのグループと被らないように学年を超えてメンバー選定しています。何気に、これに一番時間をかけているかもしれません。

そのおかげか、当研究室ではお互いに何をやっているか、どのようなキャラクタかを把握していたり、学年を超えて普通に喋っているので、イベントで外部の方とご一緒させていただいたときに、学年の関係がわからないぐらい仲いいですねと言われたりすることがよくあります。まぁ、仲が良いことが必ずしも良いというわけではないとは思いますが、悪いよりはいいかなと。


という感じで、研究室運営で一番心がけていることでした。


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Satoshi Nakamura
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