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挑戦したからわかること

若干、教育ママな母に幼い頃は
たくさん習い事をさせてもらった。
幼児教室にスイミングスクール、英会話に
シンクロナイズドスイミング、茶道、子役養成所。
多種多様で普通な物もあれば突飛な物まで。

水泳と英会話教室に関しては割と普通だけど、
シンクロナイズドスイミング、茶道、子役養成所は
あまり習ってたっていう人出会ったことがないから
社会人になって話のネタになるのはすごく助かる。

シンクロナイズドスイミングなんていうと
結構みんな興味津々になってくれる。
私は大嫌いだったけど。

小学生の時の友人と遊んでいた、ある土曜日。
夕方からシンクロの練習があったが
かなり厳しいため、いつも行きたくなかった。

友人とも遊んでいたかったこともあり
どうしよう?と相談したら
『中耳炎になったらいいよ!耳にシャワー当てよう!』と言われて、縋る思いでシャワーを耳に当てた。

もちろん、なるわけがない。
なんなら一度もなったことがない。
水泳を習っているのにも関わらず。
そりゃあ、なるわけがないのだ。

しぶしぶその日は行ったような気がするが
その後本当に嫌で2年くらい続けた後に辞めさせてもらった。

習い事の中で唯一好きだったことが二つ。
英会話教室と子役養成所。

英会話は本当に楽しくて外国人の先生とキャッキャしながら授業を受けていた。
『Hello!My name is 〇〇』と覚えたてのフレーズを親戚の集まりで披露すると場が盛り上がった。
特に親戚のおばさんからは大絶賛で
『発音が上手だねぇ!』
いつもそう言ってくれていた。

だが、自分の気持ちとは裏腹に母はあっさり英会話教室を辞めさせた。
母は私が英会話教室に通うのが好きということを知らなかったのだと思う。私は続けたかったし親戚のおばさんも残念がっていたのを今でも覚えている。

子役養成所も楽しかった。
オーディションをして合格した子役養成所。
ライオンキングの歌を下手ながら歌って何故か合格した。
合格後は1人で事務所まで通った。
歌やダンス、日本舞踊にバレエ、お芝居をして
幼いながらに人前に出る楽しさを覚えた。

この養成所に通ったことで、学校での授業に発言することが途端に怖く無くなった。
積極性がかなり増して人とのコミュニケーションも
格段に上がった。
この時に自分の成長をかなり感じた時期だった。

しかし、またもや母はあっさり子役養成所も辞めさせた。この理由は覚えている。
エキストラとして撮影に参加した時にスタッフに対して私はなぜか反抗的な態度をとった。
エキストラなのに、だ。

撮影が行われる時は必ず親も同伴する。
だから撮影している近くにはいて、顔も見える。
反抗的な態度をとっているのも母に見られていた。

鬼の形相である。
その後の撮影は鬼の形相がちらついて
それどころではなかった。

その帰り道に母から
『謙虚さがないなら辞めなさい』と言われてしまい、『辞めたくない』と泣きながら言った気もするが、結局は泣く泣く辞めることになった。

テレビ放映された次の日クラスメイトに『テレビ映ってたよね!』と言われるくらいドアップの顔が引き攣った状態で写っていた。

好きな習い事も嫌いな習い事も
やってみたから、好きか嫌いかわかった。
挑戦して、やるという選択を取らないと
わからないのが人生。

それが人生の面白いところ、醍醐味。

あれから十数年後のいま。
私の腕の中で息子が寝ている。
これからどんな未来が待っているのか。

母親の私の選択ではなく、
息子の選択を尊重して何が好きで何が嫌いなのか。
挑戦して、挫けて、また挑戦して。

あの選択をしたから、
今の自分がいると思ってもらえるように。

#あの選択をしたから

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