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私の大学野球観戦遍歴


「かっこいいな!!」

単純な思いから始まったものだったのかも。

私が都内の大学に通うようになった2017年4月、その頃から大学野球に興味があった。今思えばこの年はプロ野球ばかり観に行っていたので、大学野球の知識はそこまでなかったかな。

私が1番最初に観に行ったのは東京六大学野球でした。その年、春は立教、秋は慶應が優勝し、特に春の熊谷主将(現阪神タイガース)率いる立教は選手権でも優勝し日本一を掴み取った最強軍団でした。

その年に私がファンになった1人はまさにその熊谷選手だったのです。堅実な遊撃守備とコンパクトな打撃、特に走塁では積極的に次の塁を狙うという三拍子揃った選手です。しかもイケメンなんです。どれだけ多くの女性ファンがあの甘いマスクにメロメロになったことでしょうか。私もその1人でしたね。

もう1人は当時法政大学主将だった森選手です。強肩を生かした外野守備は見ものでした。そして、甘く入ったボールは絶対に見逃さないことが森選手の打撃を語る上では欠かせないですね。彼も熊谷選手とはまた違うかっこよさで超人気でしたね。今は社会人野球チーム明治安田生命でトミージョン手術を経て副将になっています。


2018年 見方が変わった選手権


この年の選手権、ある大学に出会いました。
福岡六大学野球連盟の九州産業大学(以下九産大)です。全国では強豪と称され、毎年選手権に駒を進めるような地方大学。
お恥ずかしながら、2017年の選手権は立教の決勝の試合を1回観に行ったぐらいで、他の大学には興味がなかったという所存です。

この選手権、私は九産大の岩田投手に惚れ惚れしてしまいました。(後々調べたら)トルネードサイドスローと呼称される投げ方で、かなり左から角度がついて迫ってくる投球に当時の私は驚きました。

「こんな球打てるの、、?」

まさに野球観戦初心者みたいな感想。
そう、今まではそこまで深く野球について考えたことがなかったのです。戦法、技術などの知識は全くない。ただ楽しくみてるだけの観戦者でした。

九産大の1回戦の相手は東海大でした。
「東海大とか強そうだから観に行ってみよ〜う」

授業終わりにそんな浅はかな気持ちで観に行ったはずの試合、なんだこのワクワク感は、といつも野球を見てる感覚とは違かったのです。

そして、3回戦。
神宮で慶應の試合と被るではないか!と観に行った九産大と宮崎産経大の試合。
この試合の先発は浦本投手(現日本製鉄東海REX)でした。なんとこの試合3-0で完封勝利したのです。しかも試合時間1時間47分の激短試合。

「九産大やばいな!!」

もう私は単純なんです。九産大を好きになりました!ピッチャーだけでなく、野手も打って打って打ちまくる。当時4年生で大学日本代表にも選出された岩城選手(現西濃運輸)のバッティングは爆発的というか、なんというか、言葉に表せないです笑

私は捕手が好きだったので当時2年生の揚村捕手も気になりました。しかもバッティングもいい。今や4番も打っとるや〜んと、攻守に長けている選手。

そして今や大学1と言われる児玉選手の華麗な遊撃守備は、この頃から目立っていましたね。

そんなこんなでその2試合しか観に行ってないのですが、ファンになりました。ファンになるのに時間なんていらない!ですね。


侍JAPAN壮行試合 高校日本代表×大学日本代表


私の東都歴といえば1年半。
そう、この試合がきっかけで見るようになったのです。

2018年の高校野球といえば、大阪桐蔭が春夏連覇した年ですね。高校日本代表には、根尾選手、藤原選手、そして我らが奈良間選手もいましたね♪

まだ東都の知識皆無の私は1塁側ベンチ上で観ていました。実はこの時、隣の隣の席に当時東洋大に在籍していた梅津投手(現中日ドラゴンズ)と上茶谷投手(現横浜DeNAベイスターズ)がいたことはあとから気づきました。笑 

そしてその試合を見てて1人の選手に目がいきました。それが当時立正大の主将だった伊藤裕季也選手(現横浜DeNAベイスターズ)だったんですね。当時大阪桐蔭のエース、柿木投手(現日本ハムファイターズ)からホームランを打ったのですよ。彼は足を痛めていたのに。すげえと思いましたよ。高校生相手とはいえ、真剣勝負な訳ですから。しかも、イケメン。まさかのイケメン。最強な要素も揃えておりました。

そう、伊藤裕季也選手のおかげで東都に興味を持ちはじめました。


東都デビュー


2018年9月5日立正×東洋2回戦

この試合で私がファンになったのが佐々木斗夢選手(現栃木ゴールデンブレーブス)です。

この日ホームランを打ったのです!とってもかっこよかった!やっぱりホームランに勝るものはないですね。パンチ力の半端なさは伊藤選手と並ぶほどです。
このツーランで勝ち越しした立正でしたが、最終回で東洋の津田選手(現Honda)のタイムリーによって試合は終止符を打たれました。

この日は3-2で負けて、お目当ての伊藤選手は無安打でした。しかし、私は立正の野球を観てて楽しくて仕方がなかったです。とにかく元気なベンチだなあという第一印象。でも声を出し続けるのって意外と出来ない事だったりもするんですよね、、、
立正いいなあと思ってしまったんです。

そして捕手好きな私が見逃すはずなく。もう一人密かに気になっていた選手が。

それが木下朗捕手(現日本通運)。
その日彼は6番を打っていて、4打数2安打でした。特に目立ってはいないです。でも、かっこいい!って単純に思いました。



当時の私はとても忙しかったのです。
この秋に東都を神宮へ見に行った回数は2回。
情報は全てTwitterで収集する毎日でした。
でも、神宮大会が開催される頃には、忙しさはなくなり立正の全ての日程を見ることができました。
木下捕手のファンになったのは神宮大会での3試合を見てのことです。

私は彼を立正日本一の影の立役者だと思っています。
もちろんチーム力は半端なかった。それを作り上げたのは、伊藤、小郷、木下の4年生が中心だったと思うのです。


大学野球漬けの日々(東都リーグ)


2019年、私は東都をいっぱい観に行こう!と決め、春秋合わせて20日間くらい東都を観に行きました。

私が印象に残っている試合は3つ。

5/15 立正×東洋3回戦

東洋が1点リードで迎えた7回表の立正の攻撃
1死一三塁の場面。怪我からの復帰後初スタメンの佐々木斗夢選手のタイムリーヒットで追いつきました。
しかし、9回裏の東洋の攻撃、一死二塁で打席に立ったのが津田選手。私は悪夢だと思いました。私が東都デビューした日に決勝タイムリーで試合に終止符を打ったのが彼だったから。
案の定彼の決勝タイムリーでまた負けてしまいました。

この出来事により、私は立正×東洋は因縁だ。とすら思い始めました。

5/23 立正×駒澤2回戦

これは東都ファンなら覚えてるはず
試合開始19:30
試合終了23:00の試合

この日は全ての試合が3時間半超え。
それに加え東洋大の優勝が決まり、表彰などをしていたので3試合目がこんな遅い時間に始まり、終わったのだ。

1番の衝撃は翌日10時から
立正×中央の消化試合が組まれているということだった。

立正の選手は4時間寝れれば良いぐらいの睡眠時間で翌日早起きで神宮に向かったのだ。

10/17立正×中央2回戦

この日は天気が悪かった。

中央大にとってこの試合は勝てば優勝を決めることのできる試合であった。もちろん立正の前で優勝を決められたくないと思って私は見ていました。
立正が先制し、7回までに4点をリード。これは勝って明日の3回戦だ!とまで思っていた矢先、雨が強くなった。

そうこれこそが悪夢の8回である。

中央はこの回6得点のビッグイニング。勝ち越されたのである。マウンドは雨でぐちゃぐちゃ。スパイクに土がついて投げづらい、ボールは滑るはの最悪な状況。四球、送球エラー、そして甘い球を中央打線は見逃さなかった。

9回、立正は神保選手(現七十七銀行)のソロホームランで1点返しましたが、中央の皆川投手に抑えられ、試合は敗戦。野球を見てて初めて悔しい涙を流しました。私もこの試合はかなり気持ちを入れて見た試合だったかと思います。本当に悔しかった。ただただその思いでした。


2019年選手権

少し時間を戻し、6月の選手権です。

私のお目当てはもちろん九産大でしたが、初戦敗退。その後私が興味を持ったのが佛教大でした。

逆転の佛教大

八戸学院大4-3
愛工大4-1
東北福祉大4-3
東海大6-4
と名だたる大学に勝利し決勝まで進んだチームです。

何がすごいか。4試合中3試合がビハインドからの逆転勝利。そして、チームバッティングができること。2回戦から全ての試合を見ていましたが、3回戦東北福祉大、準決勝東海大との試合はハラハラでした。どっちが勝つかわからない!そんな試合でした。

愛工大戦では先発した中山塁投手(現島津製作所)が1失点完投。センター木岡選手のダイビングキャッチ。石井選手(現シティライト岡山)のホームランが印象に残りました。

東北福祉大戦では先発した中山怜央投手(現日本製紙石巻)が6回に福祉大打線に攻略されましたが、7回からリリーフとしてマウンドに上がった2年生の木下隆也投手が完璧に抑えました!
しかも3点ビハインドから1点、2点と徐々に追い上げ最後は石井選手のバントでサヨナラスクイズを決め勝利しました。

東海大戦では3回まで両者ランナーを出すも先発が踏ん張りました。4回に東海大が3点リードする展開に持ち込むも5回6回と佛教大の野嶋選手のホームランを口火とし東海大の悪送球からタイムリーで5点加え勝ち越します。8回は両者1点ずつ点を返し、東海大の反撃かと思われましたが、4回からロングリリーフを任された木下投手が1失点の好投。最後はサード森本選手があわや抜けそうな打球に飛び込みサードライナーで試合終了。

決勝明治大戦
その日はよく晴れた野球日和。
結果は6-1で敗れましたが、大学ナンバーワンピッチャーといわれていた明治大森下投手(現広島東洋カープ)から7安打と健闘しました。

佛教大以外の試合も見ていた選手権でしたが、一番見ていて楽しかったのが佛教大の試合でした。見れば見るほど魅力的な選手たちでした。


2019明治神宮大会で感動した試合

私の好きな九産大も出場。選手権に続き初戦敗退でしたが、私は見続けました。そんななか私が一番感動した試合がこちらです。

準決勝 東海大×関西大

試合はほぼ乱打戦と言っていいのでしょうか。関大が2点リードしていましたが、8回9回と東海大が1点ずつ返しました。9回裏四球で出塁した串畑選手、なんと初戦と同じく二盗、三盗を決めるのです。それに応え、千野選手(Honda)が同点のタイムリーヒットを放ち同点に追いつきました。私はもう大興奮です。そして迎えた10回タイブレーク。関大は2点追加し、東海大は1点返したところで、先程盗塁を決めた串畑選手が打席に。結果はショートゴロで試合は8-7で終了しました。

私は密かに東海大に勝ってもらいたいなと思い試合を見ていました。だから悔しい思いをした選手の顔を見るのは辛かったです。試合後にベンチに座ってグラウンドを見ていた選手たち。日本一になるためにたくさん練習し、努力してきたのだろうと考えると、観戦者である私にも込み上げてくるものがありました。


私が大学野球に夢中なわけ

私は特別に大学野球だけが好きなわけではありません。プロ野球も高校野球も見るし、社会人野球も見るようになりました。野球が大好きです。特にワクワクさせてくれるような試合が大好きです。

大学野球に夢中になるのは、きっと同世代だから。

同世代の人が頑張ってると自分も頑張ろうと思える。私の野球観戦はあくまで趣味であって、それがあるから、嫌なことも辛いことも野球見るために終わらせよう!頑張ろう!って思える。それを一番感じさせてくれるのが大学野球だったことにある時から気づいたみたい。

もちろん大学野球ならではの魅力もある。
大抵の大学生は学歴のため、何かを学びたいために大学へ行く。しかし、野球部に所属している選手は野球をするために大学へ行くという本質が大きい。だからこそ、みんな本気で野球と向き合っているのがわかる。
これは高校野球でも社会人野球でも当てはまる事ではあると思うが、大学の次の進路を決めるのは結構難しい。花開いてプロへ進む選手、社会人野球チームに進む選手、BCリーグへ進む選手など。野球で進路を決めれない選手もいる。それを考えると大学野球って結構厳しい環境なのでは?と思うことがあるのです。
そんな中打ちひしがれずに野球と向き合っている選手ってかっこいい。


これからも大学野球を見続けるか、見続けないかはわからないけど、私は見続けたい!って思う。

早くみんなが野球ができる環境になりますように。

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